ネタバレ・メモリー・フォー・ユー
ごきげんよう。朝寝(嬢)です。
最近は寒すぎて、手の小指をずっと自分の首に当てた状態で過ごしています。みなさまもご自愛ください。
突然ですが、
ネタバレとは:
作品(小説、劇、テレビ番組、映画、漫画、ゲームなど)の内容のうちの、物語上の仕掛けや結末といった重要な部分を暴露してしまうこと、またはその情報自体を指す[2]。(Wikipediaより)
みなさまも一度は知りたくなかった情報を知ってしまった経験がおありでしょう。それについて、書こうと思います。
最近読んで面白かった漫画の作者さんのTwitterを見に行ったら今月の連載のお知らせで 見 てしまったのが悔しいので。
初めてネタバレを食らったのは、中学生の時だった。確か2年生だったかと思います。人並みに本を読む方だったので、少し古いものにも手を出してみようと思って、ある日書店で目についた『こころ』(夏目漱石)を買って読んだ、記憶……。
今の家にも持って来ていると思ってたけど、本棚にない。実家に置いて来たっぽい。
新潮文庫のプレミアムカバーのやつ。白いの。
私は、「朝読書」という学校の習慣が大好きで、いつか朝読書をする会社を創ろうと思っているし、死ぬ時は走馬灯で見たいなと思っている。
朝読書用に学校に置かれっぱなしの本は、少しずつ少しずつ読む楽しみがあった。
『こころ』は始めからとても面白かった。なにせ、全く前情報なしで読んだのだ。解説もあらすじも読んでいない。名作ということは本の装丁や本屋での置かれ方を見れば分かるが、教科書に載っていることも、夏目漱石が誰なのかも、どの時代を舞台にしているのか、主人公は誰なのか、ましてや手記を使った構成のことなんて何も知らなかった。
一丁って距離の単位いいなあ、とか、いつグッと面白くなるんだろうなあ、とか考えながら読んでいただろう。
二十八の最後の部分、「ああ、ここは笑いどころだ」と思った。雰囲気で、これを書いた人がここで私にクスッとさせたかったことだけ分かる。
時代性ジョークだ。くやしい。注釈をめくって意味を知る。
ふと、目に入った裏表紙のそでを読んだ。
え!?!??!?!!??!?死ぬの!?!??!?!?
てか、殺したの!?!???!
マジかーーーーネタバレやん。
物語上の仕掛けや結末といった重要な部分を暴露!!!!!!ネタバレだろ!!!!
え?????????!!!!!
一番おもしろいことをここに書いてもいいの?????????!!!
出版社だからっておま、何でもやっていいわけじゃなくないか!?
いくら秀作だからって、初めて読む中学生がいることを完全に忘れんじゃないよ!!!!!
ドアホ❗️❗️❗️❗️❗️❗️❗️❗️❗️
ま、まあまあ、つ、続きを読むか……………
しゅ、秀作なのは伝わったよ、あらすじ君ありがとう、、、うん、うん。読んでみようか。ね。
私はこの体験から、ネタバレを基本的に許すことにしている。ネタバレって、小説を読み慣れた大人たちや、その作品にたくさん触れた人が、その人にとっての「世界」の当たり前を言っちゃってるだけなのだ。
本物のネタバレは、悪意がないのだ…………。
結末を知ってからでも『こころ』は面白かった。
あらすじでは簡単に「裏切」「自殺」「罪悪感」とまとめられていたものが、読んでいるうちに平面から立体になって、私に覆い被さって、その重圧で私を殺ろうとしてきてた。
「結末を知ってしまってもおもしろく楽しく読める作品、それが名作である」と、思い込まなければ、あの時、教室で泣いていた。悔しくて。
いくら100年前に書かれたいうても、まだ読んでないやつもおるねんぞ。ドアホ。
本物は悪意がないと書いたが偽物にはあるのか。
…………ある。
高校生の時に、クラスに野球のステレオタイプみたいな男と、元気で勝気なバレー部の女がいて、昼休みにクラス中に響く声でドラマの話をしていた。毎週、考察みたいなことをしていて、私はそんなドラマなんだなあ〜と思いながらぼんやり聞いていた、記憶……。
私は見ていないが、おそらく学園デスゲームものだったはずだ。
ドラマ最終回の日の翌日、昼休みにまた考察が始まるのかな。
野球部の男「俺昨日寝落ちしてて録画なんだよな、だからまだ最終か」
バレー部の女「まさか、永野芽郁ちゃんだったなんてね!!!!!(大声)」
文章という特性上別々にセリフを書いているが、これは2人同時に発せられたものである。
今デスゲームが始まったら、まずこの教室ではこいつらが死ぬだろうなと思ったことを覚えている。
あの子、悪意あったなあ…………
精神が回復したので、noteいっぱい出したい。
文章の推敲をたくさんやりたいと思えるの、ハッピーラッキー人生すぎる。
最近またインターネット文化人になりたいなと思った。本の虫になりたいよ。でっけぇ虫に。
家、片付けなきゃなあ。
本棚と机を買わなきゃなあ。
冬だし、家で本をたくさん読みたいね。
以上、朝寝(嬢)でした。ごきげんよう。