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暑すぎる盛夏には向かない映画を紹介します
死にそうに暑い。
比喩じゃなく生命の危機を感じる暑さだから、日中外を歩くと脳裏に『ピッチ・ブラック』が浮かぶ。あのずっと昼の惑星、暑そうだった。なんなら続編の『リディック』で灼熱の太陽光から逃げるシーンも浮かぶ。だんだんあれに近づいてるじゃんと思う。昔観てたときはディストピアものの変形みたい(たぶん配給されたときのジャンルはSFアクションじゃないかと思う、わからないけど)、と思っていたのに、現実がディストピアしてきている。
観たことのない人のために説明すると、『ピッチ・ブラック』は2000年公開の映画で、主演ヴィン・ディーゼル、準主演がラダ・ミッチェル、配給はギャガのSF映画。
脱獄犯として移送される途中のリディック(ヴィン・ディーゼル)が乗る宇宙船が事故で不時着したのは、太陽が三つあって夜が来ない星だった。生き残った乗客たちは灰と砂に覆われた星から脱出しようと試みるが、星には恐ろしいエイリアンが生息していて……というお話。
序盤のほうで水を探して一行が砂漠を歩くシーンがあるのだが、とにかく暑そうだった。
それを思い出す。
あんまりにも連日脳裏に浮かぶので、久しぶりに観てみようかなと思ってアマプラで買った。U-NEXTでは基本料金内で観られるみたいだから、万が一気になった人がいたらそちらでどうぞ。
私は『リディック』にカール・アーバンが出たときに遡ってピッチ・ブラックを観た邪道派なのだけど、それでもだいたい初見から15年は経っている。暑そうだというのと、女性乗組員の描き方と、リディックの真似をする子供のことくらいしか覚えてなかったので、新鮮に観はじめた。そうそう、この導入がけっこう意外だったんだよね、ライティングが三つの太陽にあわせてあるの、いかにも映画らしくていいな、そうそうこの子!みたいな感じで進んでいったのだが、いざ記憶に残る砂漠探索のあたりで、「あれ?」となってしまった。
なんか、あんまり暑そうじゃないかも。
いえ、真夏に観るとうんざりするくらいには暑そうではあるんだけど、これなら『マッドマックス』のほうが暑そうに感じる。現代日本、都心など歩いたら20分でやられる気がするけど、この惑星は何時間か耐えられそうな雰囲気。
あんなに暑そうだなと思っていたピッチブラックより、太陽が一個しかない地球の、日本の夏が暑いのか。
絶望的な気分になりつつも、せっかくなので最後まで観た。夜は涼しそうでいいなと思った。よくないんだけど。
この映画、再視聴するにあたってざっとレビューを見たけれど、基本的には低評価だった。ラダ・ミッチェルがぴちぴちとかしか言うことがないのか、と思う私は、わりとこの映画が好きだ。
ラダ・ミッチェルが演じているキャラクターが、ちょっと面白い描かれかただな、と思う。スタートの時点もあんまりメジャーな感じのキャラクターではないし、そこからだんだんと心境が変化していくのは王道だとして、エンディングがちょっと意表を突いた方向で、それが観る人にとってすごく心地よいかどうかはともかく、楽しく脚本作ったんじゃないかな、という気がしてよいです。
というわけで、これから続けて『リディック』も観ようと思う。
暑すぎる夏には向かない映画、個人的にはなかなか楽しい。
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