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旅のレポートvol.3 マティスに惹かれて|パリとニースとコリウール
スペインに来てから、好きな画家を聞かれることが何回かありました。
スペインで聞かれているので、聞いてくる方はもちろんみんな好きな画家にスペイン人をあげるのですが、わたしが思い浮かべるのはみんなフランス人でした。
改めて聞かれるとあんまり考えたことがなかったなぁと思いながらも、最初に思い浮かんだのがマティスでした。
芸術に関して全くの素人なわたしですが、マティスの作品の自由で豊かな色彩やテキスタイルの表現など、どの年代の作品を見てもいつもなんとなく心惹かれるものがありました。
晩年になるまで(学び続けて)新しい技法に取り組んで自分のスタイルを作り上げている姿勢も生き方としてかっこいいし、
空や花や木、光に歓びを見出して、豊かで自由な色彩で描かれた作品には多幸感とか、幸福感というイメージがあって、そういうところに惹かれていたんだろうなと思います。
今回はそんなマティスゆかりのスポットの話です。
図らずも見たかった作品に出会えたルイヴィトン美術館(パリ)
2024年の夏、パリオリンピックを観戦するためにパリに訪れました。そのついでに行きたいと友人がチケットを手配してくれていたルイ・ヴィトン美術館。
私はなんの下調べもせず、友人が行きたいなら行ってみようくらいの気持ちだったのですが、タイミングよくマティス展が開催されていて、幸運なことにかねてから見たいと思っていた作品が展示されていたのでした。
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その作品とは、「赤いアトリエ」
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正面に「赤いアトリエ」が飾られ、それを囲うように「赤いアトリエ」の中に描かれている作品の実際の絵や彫刻、陶器が展示されており、同じ空間で鑑賞できるようになっていたのです。贅沢な空間でした。
作品は間近で見ることができ、撮影も許可されていました。
マティス美術館(ニース)
ニースに滞在していたので、せっかくだからと訪れたマティス美術館。
晩年を長く過ごした街で、マティスはニースに降り注ぐ光に魅了されていました。
美術館自体はこじんまりとしていて、さくっと見て回ることができます。
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ニースには6年ほど前に訪れたことがあったのですが、その時は真冬だったので、夏は初めて。
冬の落ち着いた印象とは異なって、真夏の太陽が照りつけて街の色鮮やかさがより一層引き立ち、マティスが心躍らせた光景と重なります。
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マティスが魅せられた街、コリウール
スペインとの国境近くにあるごく小さな街、コリウール。
コリウールはマティスが滞在中に街の景色を多く絵に残したことで知られています。
コリウールの街を自由な色彩で表現したマティスの絵の数々は、マティスが色の魔術師と呼ばれるようになったきっかけの作品たちであり、コリウールはフォービズムの誕生の地といわれています。代表的なのは「開かれた窓、コリウール」など。
そしてコリウールはバルセロナからバスと電車で2時間半ほどで行ける場所にあり、日帰りで訪れることができます。そんな理由からバルセロナに住んでいる間にぜひ訪れたいと思っていた場所でした。
街は思っていた以上に小さくて、2〜3時間もあれば大体見て回れます。
迷路のように入りくんだ道の両脇に立つ建物は、ピンク、テラコッタ、黄色やベージュの壁と、それらとは対照的な緑やブルーのシャッターやドア。
この景観に南フランスならではの陽光が差した風景は、マティスをはじめとする多くの画家たちの感性を刺激したことも納得がいきます。
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街中では、いたるところでマティスが絵に描いた風景に出会うことができます。その絵を描いた場所には、作品の展示も。
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左はマティスとともに滞在していたドーランの作品
訪れたのは長い繁忙期を終えた11月だったので、人出はかなり落ち着いていました。お店も閉めているところも多かったです。街をふらっと歩いて、ごはんやカフェを楽しむにはちょうどよかったのですが、時期的に少し冷え込む時間もあったので、おすすめは5〜10月かと思います。
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そして、この地域はバニュルスというワインの産地でもあります。訪れた際にはぜひ🍷
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甘口なので食後酒におすすめ
🚎🚃アクセス
バルセロナEstacion de autobus Nord駅からバスでペルピニャンへ(2時間強)
ペルピニャンから電車SNCFで約20分(3駅)でコリウールに到着します。
ペルピニャンはバスと電車の駅が隣接しているので乗り換えも迷うことはありません。
電車のみで行く方法もあるのですが、乗り換えが複数あり難易度が少し高いことと、値段もバスのほうが安いので、個人的にはペルピニャンまでバスで出るのがおすすめです。