2020年 読んでよかった11冊
みなさん、2020年の年末、いかがお過ごしでしょうか。
久々に読んでよかったシリーズ、参ります。
今年読んだ本は、172冊
(今月の冊数が多いのは、鬼滅の刃のせい)
ちなみに、読書の記録はブクログでやってます。
この中から、おすすめの11冊をご紹介してみます。
図書館で借りられる本ばかりなので、よかったらぜひ。
2020年6月30日にまたここで会おう
瀧本哲史伝説の東大講義
瀧本さん、肩書きはエンジェル投資家となっていますが、著書の内容は
・コミュニケーション
・交渉
・意思決定
と、万人が生きていく上で必要な要素を論述しているものが多いです。
本書は、瀧本さんのエッセンスを凝縮したもの。
自分で考えて、決めて、行動する
当たり前のことなんですが、これを繰り返していくことで生活が、ひいては人生が「自分らしく」なっていくことを、ときに厳しくときに優しく展開してくれています。
読み終わると底知れぬ元気がでてくる、ふしぎな本です。
断片的なものの社会学
何度も読み返している本。
やっぱり、いいんですよね。
岸先生の研究テーマが沖縄、被差別部落、生活史ということもあり、そういう事例がたくさん出てきます。目を背けたくなるような事例が少ないのも、読み進めやすい理由のひとつかもしれません。
その中から、わたしたちの深層心理をフェンシングの剣でつついてくるような作品。
刺されることはないとわかっているのに
そこつついてくるんだ…やられたわ…ってなります。
一見すると、日本の社会って整っているようにみえるけれど、人の生活から社会をみると、全然そんなことないよな〜ひずみだらけだわ〜って思わせてくれる作品です。
自分に水をやる
心が乾いてしまう前に読む、はぐくみの言葉
ご自愛という言葉
最近よく聞くようになったと思いますが、そのご自愛を強く、凛々しく、やさしく教えてくれるような一冊。
実は、わたし五島先生の教え子なんです。
あんなにパワフルで凛とした女性、あとにも先にもみたことがありません。
医者になりたくて勉強する人が多い中、戦時中でも勉強したかった彼女に残された道は医者だけだった、というね。マジ才女。
彼女の授業、看護学生1年目のときの必修科目だったのですが、大人になるにつれて受けてよかったとじわじわ効いてきています。
雨やどりはすべり台の下で
友人に勧められて読んだ1冊。
もともとこそあどシリーズを子どもの頃に読み漁っていたので、大人になってからも心があたたかくなるような物語に触れることができて、ほんとうに嬉しかったです。
よい物語は、人を救うちからがありますよね。
雨に濡れるすべり台をみると、この物語を思い出します。
西の魔女が死んだ
これも知り合いに勧められた1冊。
映画化されていることも知ってはいましたは、なかなかタイミングが合わず今年ついに!という感じ。
夜勤の合間に読んでいたんですが、同僚から心配されるほどラストの展開で号泣してしまい、自分でもびっくりしました…
生活の所作に関する描写がとてもていねいなところも、好きなポイントです。
社会の真実の見つけかた
中学生のわたしに読ませてあげたかったな、という1冊。
戦争や教育の裏側やねらいを、わかりやすく解説してくれています。
アメリカは、正解最強の国かもしれないけれど
その背景には、ふみにじられた人や考えもたくさんあるよな…
と、考えさせられます。
サンドウィッチは銀座で
フードジャーナリスト、エッセイストの平松さんの著書。
もうね、読んでる途中からよだれが止まらなくなります。
空腹時は禁忌です。
食べものをこんなにおいしそうに描写されたら、もう食べるしかない…!ってなる。全部がぜんぶ、ほんとうにおいしそうで。
ちなみに、木村屋のエビカツサンドウィッチは食べにいってしまいました。
総じて悔いなし。
次は、たいめいけんのオムライスを狙っています。
徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと
思考の女神、ちきりんさんのリノベ本です。
リノベの予定なんて全然ないんですが
・生活空間と導線を把握したい人
・誰かと共同プロジェクトを進める予定のある人
・いまの家での生活にモヤモヤを抱えている人
あたりにはヒットするかと思います。
いつか家を建てるなら〜
いつかリノベするなら〜
と、脳内妄想するだけでもたのしいので、ぜひ。
妄想ならタダだし。
知らなかった、ぼくらの戦争
アメリカ人の著者が、太平洋戦争で生き残った日本人にインタビューした1冊。
断片的なものの社会学と比べて事例が超ヘビーなので、弱っている人にはおすすめできませんが、読み終えられたら読んでよかった…と思えるものです。
やっぱり、現実は想像なんて軽く超えてくるわねってなります。
日本の中にいると、日本にとって都合のいい情報や物語ばかりが世に出てしまうけれど、そうじゃない側面についてもしっかり言及されています。
戦争で生き残った人シリーズでは、流れる星は生きているもオススメ。
主観と客観のバランスが絶妙です。
ダイエット幻想
文化人類学、医療人類学の研究者である磯野真穂さんの著書。
過度なダイエットを批判するようなものではなく、自分と他者の認知の問題や求められる自分に合わせようとしてしまう外的圧力の話など
そういう行動に至ってしまうプロセスがわかりやすく解説されています。
なりたい自分と
求められる自分と
いまの自分と。
乱暴な言い方をすると、太っているのにしあわせそうな人もいれば、30キロ痩せてキレイになったのに、まだ自分は頑張らなきゃいけないと思っている人もいるよね、なんでだろうねっていう。
自分で自分を認める難しさ、その葛藤についてを考えるきっかけになりました。
食べることと出すこと
大好きなケアをひらくシリーズより、潰瘍性大腸炎を抱えながら文学と向き合ってきた方の著書です。
生理的欲求が叶えられず、ふみにじられていく苦しみを文学を使って紹介しています。その壮絶さたるや。
食べたいのに
食べると出ちゃう
食べたいと思わないけれど
食べないままでは生きていけない
食べるって、食べるだけじゃないかもしれない…
食べることと出すことがもつ生理的側面と社会性、口と肛門は繋がってるってことが実感できるんじゃないかと思います。
以前、消化器病棟につとめていたこともあり、潰瘍性大腸炎で生きづらさを抱えた患者さんと関わったことがあります。
あのときの場面が思い起こされ、食べることと出すことに困難を抱えながら生きていくってほんとうにつらいし、まんま人間の尊厳に関わってくることだなと考えました。
おまけ
最近Among Us!という人狼ゲームにハマっているのですが、その中で殺されると幽霊になるんです。
その姿が愛らしくてかわいいので、スキしてくれたあとのリアクションに設定しました。ランダム設定なので、おたのしみに。