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医療に関するnoteを書くとき、気をつけていること
そういや、こういうことをnoteに書いてなかったのでまとめておきます。
論文ほどかしこまらず、かと言って、無責任な個人ブログにしないためにやってることを。
専門用語は、説明してから使う
同僚とは、むしろ専門用語と略語のオンパレードなんですが、医療従事者ではない人たちからすると日本語であって日本語ではないものですからね。
離脱を防ぐため
読む意欲をそがないため
バカにしてると思わせないため
できるだけ平易な言葉に置き換えるようにしています。
上記のnoteに出てくる事例、かなり難しかったと思うんですが、話のキモとなる部分だったので説明しつつ展開していった次第ですね。
わかりやすくしすぎない
上記と矛盾するんですが、わかりやすくしすぎないようにもしています。
わかりやすくすることでPVやリーチは伸びるかもしれませんが、わたしは自分の文章で誰も殺したくないんです。
こぼれ落ちることで意味や文脈が簡素化し、実際の臨床現場において患者さんが不利益を被ることは絶対に避けたいんですね。
このため、ちんたらちんたら説明や解説をしてしまいます。ゆえに、わたしの文章は長いと言われることが多いです。
ただ、この長さで離脱してしまう人は、わたしの文章の読み手ではないと思っています。読み手が書き手を選ぶように、書き手だって読み手を選んでいるんですよ。
ペルソナは10歳の少年
こんなこというと読者を馬鹿にしてるのか、と言われるかもしれませんが
医療の世界に15年以上身を置いているとですね、なんにも知らない患者さんを見ると、ほんと赤子のようなんです。
悪意をもって騙そうと思えば、とても簡単にできてしまいます。
ほら、標準治療と呼ばれる治療が日本ではデフォルトかつ保険適応ではあるものの、そうではない領域やベクトルに向かってしまう患者さんが一定数いますよね。
あの辺りの人たちは、傾聴や共感のスキルが高く、自尊心や承認欲求を満たす関わり方に長けています。慣れていない人だと、ほんとイチコロですよ。
こういう背景もあって、わたしのnoteのペルソナは10歳の少年です。少女は大人をよく見ていますが、少年は自分のことしか考えてませんからね。
それから、学生の頃にチャイルド・ライフ・スペシャリストという専門職の関わりを見学したことも大きいです。
日本で取得できる資格ではないんですが、子どもたちが納得して治療や検査に臨むために準備や関わりをしてくれる人です。基本的に、看護師の資格があって小児科領域での経験もある人が前提となっています。
わたしは、次の日に手術に臨む少年との関わりを見学しました。
ぬいぐるみや模型を使って
いまの身体の状態
なぜ手術が必要か
手術ではどんなことをするのか
手術後、どんなことに注意しなくちゃいけないか
これらを一緒に学習するんですね。点滴は必要だから入っているよ、触ったり針を抜いたりしてはいけないよ。それは、治療上におけるあなたの不利益になってしまうよ
なんてことを、対面で、一体一でプレゼンしてくれるんです。
これ……頭でっかちな大人もみんな受けるべきでは……?!?!
と、学生時代のナースあさみは思いましたよね。
おとなの皆さんも、オペオリ=手術オリエンテーションを受けるわけですが、ちゃんと理解している人なんて10%もいないんじゃないんでしょうか。
手術当日に
今日は手術後に何も食べれないって聞いたので、朝ごはんしっかり食べてきました!!
なーんて人がいると、もうこちらはげんなりです。
あれほど!
オペオリで!!
朝食は食べるなと!!!
説明しただろっ!!!!
ってなるから。
ちなみに、こういうときは、手術開始時間を遅らせるか、最悪手術中止です。何ヶ月も待って予約したのに、手術できないことがあります。
ね、大人もあったらいいと思いませんか?
原著論文を自分の目と手で読む
気になる著書、論文は、自分の目と手で必ず読みます。
今だとAIに読み込ませてまとめてもらったものを読む、という人もいると思いますが
著書も論文も、仕上げる時点でたくさんの箇所を削っているんです。それをさらに削ると……
どういうことが起こるか、皆さんならわかりますね?
わかりやすくすることで、こぼれ落ちてしまうものがたくさんあること、ご存知ですよね?
そのため、わたしは原著論文は必ずすべて自分で目を通します。言及したい著書があれば、それも全部読みますし、おや?ってところがあるものはその著者の他の本に目を通すこともあります。
わたしの考えてることが、同じように相手に伝わるなんてことは思っていませんが、それでも齟齬のないように、誤解のないように、傷つく人がいないように、できるだけのことはしておきたいんです。
こんな感じかな。
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