依存症は精神論で済ませられるのか
こんにちは。Sunnyです。
先日、元TOKIOの山口さんが飲酒運転で捕まってましたね。
彼はきっとアルコール依存症なんですよね。
私は、最初に彼がお酒でやからしてニュースになった時から、テレビでのコメントに強い違和感を感じていました。みんな口々に『アルコールが悪い訳じゃない』『飲みすぎる本人の問題だ』『社会人、有名人としての自覚があればこうはならない』みたいなことを言っていたように思います。
依存症って精神論でなんとかなるんですか?
いや、きっとならないんです。精神論でなんとかなるならそれは依存じゃないです。
私のおじさんはアルコール依存症でした
私の叔父はもう他界しています。
彼は生涯独身でお酒が大好きでした。叔父が私の祖母と一緒に暮らしていた頃は、酒量は多かったですが楽しいお酒でした。
ですが、祖母の具合がだんだん悪くなり特別養護老人ホームに入ることになりました。
私たち家族は祖母と離れたところに住んでいましたし、突然ひとりぼっちになってしまった叔父はきっと寂しかったんだと思います。お酒の量が格段に増え、言動が少しずつおかしくなっていきました。
そして、ある日叔父はお酒のせいで幻覚をみてバット片手に近くの中学校に『不審者がいる』と乗り込んでしまったんです。
この事件があったとき、私はまだ子どもで「何してくれてるんだよ」としか思いませんでした。
アルコールに依存する叔父の精神状態もその状態から抜け出させる方法も全くわかりませんでした。
それでもお酒はやめられない
叔父は、その事件以降大きな問題を起こすことはありませんでした。
ですが、今度は叔父は脳梗塞で倒れてしまったんです。
脳梗塞の後遺症で高次脳機能障害があり、リハビリが必要でしたが、叔父は独り身。そのため、私の母が叔父の面倒を見ると決め、叔父を近くの病院に呼び寄せサポートしました。
リハビリのかいあって叔父は言葉も出るようになり、3ヶ月の入院の後、叔父は家に帰っていきました。
お酒はやめるように強めに言われていましたが、家に帰ってからは飲んでいたんですよね…
おじさんがお酒をやめられなかった大きな理由のひとつは寂しさだったんだと思います。
一人ではやめられないのが依存症
叔父は、ある日突然ひとりぼっちで亡くなりました。
食道が裂け大量に血を吐いたんです。
私たちが叔父の家に着いた時にはすでに叔父はそこにおらず、叔父の最期を物語る部屋は壮絶でした。
叔父の布団の横にはウイスキーのはいったグラスが置いてありました。
死ぬまでお酒はやめられなかったんですね。私は叔父がなくなってから、アルコール依存や依存症について考えました。
本当にアルコール依存症を治療しようと思ったら、1人で治すのは無理、家族のサポートがあっても足りないかもしれないと…
病院に通ったり、専門のプログラムに参加したりきっとそんなとこが必要だったんだと思います。
私は抜け出せないほどの依存は経験がないんです。アルコールがなぜやめられないのか理解ができません。
きっと本人だってなんでやめられないのかわかってないですよね。であれば、どういうステップを踏めば依存症から抜けられるのかそれはプロに任せるより他ないと思います。
叔父が住んでいたのはかなり田舎だったので、そんな病院が近くにあるのかという別の問題もあります。
でも、1人で解決できない問題をその人1人の問題として関心を持たないままでいると何も変わらないですよね。
当事者だけの問題でなく社会全体として、依存症から抜け出すプロセスに関心をもつことで、専門的な治療が簡単に受けられるようになったらいいのにと心から思います。