第108日目 知らなくても罪
6月16日(火)
どういう訳か眠れなかった。1時に寝たのに、うつらうつらと変な夢を見ながら3時半には目が覚めて、そこから寝ようとしても寝られない。二度寝星人の私がいったいどうしたと言うのだろう。頑張ってタオルケットに丸まっていたけれど、空が明るくなってきたので、ええい!と起きた。眠くなったら寝ればいい。そこからnoteの記事を2本書く。朝ごはんを食べたり、ゴミ出しをしていたら8時半に眠くなってきた。そこから1時間だけ寝る。9時半になって、
もう6月だから今年度の税金対策をしなくては!
と、思い立ってやおら起きだす。1月にiDecoの資料を取り寄せてあった矢先にコロナになってしまい、そのまま放置したままだった。金の心配をしないためには金の勘定をしなくてはならない。今日は定休日だけれど、昼から経理処理をしようと思い立つ。
その前に田んぼでの用事。万町へ行って、アオサギ除けの糸の回収。これに小一時間かかる。田車を回すためには邪魔だからだ。続いて土手の草刈りを12時半まで。何度も言うけど、草刈りはやりだすと楽しい。頻繁にやるほど楽、4週間以上放置すると地獄。コンディションのよい状態をキープして気軽に何度も刈る。これがベストの選択。そうすると、次第に背の低い草に置き換わりさらに管理がラクになる。これを「どうせ刈るんだからもうちょっと伸びてから」なんて放っておくと茎も太くなるし、刈った草も長くて太いから処理も面倒。だからと言って放置しておくと枯草の間からまた太い草が生えてきて、刈るのがもうひとつ面倒になって負のループに。
昼食後店に。銀行へ行ったり、帳面をしたり、3時間ほど仕事。不思議と眠くならない。今日は店で精米をしようと思って、背負子で出かけた。電車は以前よりもうんと人が増えているので、みんなが珍しそうに私を見ている。別に釣りのおじさんだと思えば珍しくもないけど、背負ってるのがクーラーボックスじゃなくて、米ストッカーだからかな。
精米時にはぬかもでるので、それも持って帰ってくる。2日前から料理熱にギアが入って、毎日ささやかながら栄養価の高い食事をしている。昨日の残り物に小林で買ったカマスを塩焼きにしたもの、常備菜でひじきと大豆の煮ものを作る。これは、汁気をほぼ飛ばすのがコツで、あとはショウガを沢山入れるのが私流。
仕事をやめた当初、家で作るご飯でどうしても1人前が作れなかった。息子と一緒に暮らすようになった時も2人前作れなかった。炒飯などはできる。けど、副菜とかカレーとか、そういった作り置き的料理は5~10人前くらい作ってしまう。店をしていた時の後遺症だ。料理本はどれも4人前の材料が標準だったけど、もしかすると今は2人前なのかな?どっちにしても、今は調味料を計って入れることはほぼない。
昨日からずっと生活と仕事を考えている。生活とは洗濯を畳んだり、部屋の隅にものが置きっぱなしになってないような状態。必要なものがあるべき場所にちゃんとあること。それには物が多すぎてはいけないので、たくさんのものを捨てることになるのだけど。2000年に辰巳渚さんが「捨てる!技術」を出した時はすぐに買ってすぐに実行した。私は割にすぐ影響を受けてすぐ実行する。この2年後に橘玲さんが「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」を出版して、これもすぐに買って、中に書いてあったやり方で合資会社を設立した。
結果的に時期が早すぎて、会社であることの恩恵よりもデメリットのほうが多かったので法人成りにしたけど、2年でまた個人に戻した。私はそういうの平気だけれど、男の人は見栄があるので「株式会社」にしたい人が多いように思う。それから10年後に不動産会社をもらう格好になって、それで今は会社と個人との両輪でやってるけど、今回のコロナのことを考えても、会社と個人事業主と両方やるのは結構いい。会社は法人なので、社会的には別人格。それと個人事業主は自分自身。これをうまく利用すれば合法的に節税ができる。
橘さんが2002年に最初に本を出した時からずいぶん時が経って、法律も少し変わったので、新しいバージョン「新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ」も買った。それでも、まあ私のやり方で大丈夫っぽいので、今のところそれで経理を回している。
私は義理の母(とそのパートナーだった社長)による「バブルの恩恵だけでのし上がった無謀な田舎経営」をずっと横で見てきた。最後の最後まで「ひとつ口が開いたら数千万の利益が入る…」と呪文のように言い続け、大口の案件を手掛けて山奥に産業廃棄物処理場を作ろうとしていた。有象無象のヤクザ崩れみたいなブローカーが家に寄ってきてはうまみのある言葉を吐き続けた。本宅も事務所も、私の店も、すべて抵当に入れて、数年後にはすべてを失って彼は無一文になり、一時は長者版付けにも載った彼の葬儀は向こうの親族4名(娘夫婦、息子、孫娘。お嫁さんは彼を恨んで出席せず)と、こちらの4名(母、タケシくん、私、息子)だけで行われた。
それまで、私はお金や基本的なお金の仕組み、言って見れば経済社会の仕組みを何も知らなかった。「知らないこと」は気の毒なことや可哀そうなことではない、それは慢心であり、甘えであり、最終的には「罪」ともなりうると知った。自分の無知を恥じて、そこから金に対する考え方が変わった。あのことがなければ、自分は今のような経営をしていただろうか。そう考えると、結局あれも私にとってはいい薬だったのだろうと思う。
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交通費 440円
歩数 3529歩
作業 万町土手草刈り、サギ除けの糸回収。
仕事 銀行処理、帳面少し。
料理 かます塩焼き、ひじきと大豆の煮たの。
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