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映画館まで7時間 「バーフバリ -王の凱旋-」鑑賞記1

今から1ヶ月半前、私のtwittweタイムラインにある動画が流れてきた。どう見ても一種ばかばかしいコメディ映画のワンシーンに思える。ヤシの木のしなりを利用して、盾を持った数人の男が塊になって、一個の弾丸のように宙を飛び、敵陣地へ飛び込む。という動画だ。最初、これはコメディ映画のワンシーンだと思ったし、まさか現代の映画とは思えなかった。画質や衣装は59年の「ベン・ハー」っぽいし、

ちょっとこういう感じでもある。

とにかく、現代の映画とは思えなかった。そのうち、twitterでこの映画のことがしばしば流れて来るようになる。どうも昔の映画ではなさそうだ。

しかも、観た人全員が映画を絶賛している。いや、絶賛と言うレベルのものではなかった。それはもう「映画に侵されている」と言っても過言ではない。映画を観た人はすべからくこの映画に魅了され映画に溺れてしまうのだ。もちろん、今までにも「シン・ゴジラ」や「マッドマックス 怒りのデス・ロード」でも似たような盛り上がりがあった。あったにはあったが、これはどうも違う。まず、第一にインド映画らしい。インド映画と言えば、最近になって「きっと、うまくいく」とか「マダム・イン・ニューヨーク」とか、割に洗練された小作りの映画が出てきている。

「ムトゥ 踊るマハラジャ」で延々踊っているシーンを早送りしなくても済むようになってきた。そこに、この映画「バーフバリ -王の凱旋-」(以下「バーフバリ」)が打ち込まれたわけだ。

先日、noteの公式にも、この逆噴射総一郎先生の記事が紹介されており、

はい、もう全部、完全に逆噴射先生がゆうとおりなんでございます。過不足なく完璧に語られております。そして、映画を観に行ったツナ缶食べたいさんのレポートを読めば、いかにこの映画に侵されてマヒシュマティ国民になりに、みんな映画館へ馳せ参じるかが分かります。

それで、私は一刻も早くこの映画を観なければならないのですが、え?DVDが出るからいいじゃないか、ですって?フッ...これだから困りますよ。確かに、そうやって私も見逃した映画を観ることはあります。でも、この「バーフバリ」、映画館で観られる期間にも関らず観に行かないのはハッキリ言って、逆噴射先生のお言葉を借りれば「腰抜け」でございます。何がなんでもこれは大画面で大音響で観なくてはまったく意味がない。でなけでば、あの壮大な、これでもかと叩き付けてくるスケールを味わい尽くすことができません。

ところが、いかんせんやっている劇場が少な過ぎる。まず、愛知の小牧ピカデリーに行く計画が浮上しました。車で1時間半くらいです。名古屋でもやっているけれど、上映開始が遅過ぎる。しかし、調べているうちに、どうも長野のロキシーで2月2日まで「バーフバリ」の1をやって、翌日から2をするらしい。そうすると、1と2を立て続けに観ることができるじゃないか。

しかし、私の住む町から長野まで、特急を使わずに行くと9時間くらいかかる。まあ、権堂だし、善光寺も近いし、いいお店も色々あるから、長野に行くのはいいんだけど、やっぱり交通費と宿泊費が2日分かかってくるとちょっと経費がかかり過ぎ。

私が遠出をするときは、いつも「中谷商会」主宰の息子が登場。一切の旅程を決めるのが通例。そして、なるべく普通じゃない行程で行くことが課されている。すると、どうも静岡で「重低音上映」というのをやっているらしい。静岡なら、射程距離内だ。それに、知り合いがイタリアンの店をやっているので、そこに行くこともできる。静岡市は行ったことないし、これはいいんじゃないか。ということになった。

それで、まずは、映画のチケットが取れないことにはしょうがない。どうも、映画はヒットしているみたいだし、私の周りのちょっと流行に敏感な人たちも「バーフバリ」観に行かなくちゃ、などと言っている。私は恐る恐る映画館のサイトにアクセスし、もろもろ情報を入力して座席指定の画面を見た。

ひとつ

私の前に取られていた座席はひとつだった。え?あ、そんな感じ?この映画館は公式サイトに載っていなかったからかな。とにかく、座席を指定。さあ、あとはホテルを取って、行くべきイタリアンのお店の予約を取って、交通機関のチケットを取れば...

晴れて、映画を観ることができる!

行くのは30日で、31日の月末に帰って来るから、みんなのお給料も先に用意して渡して、支払い事項も前もって銀行の振込予約しておいて、市役所と税務署にも行って給与支払明細書置いてきて、とにかく、月末の用事を全部済ませておかなくてはなりません。

それらも、すべて完了。30日の朝7時に家を出て、一路海へ。そこから、伊勢湾フェリーに乗り込むことから、私の「バーフバリ」が始まったんでございます。


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Yuki/農ときどき旅
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