2021年秋の公募コンテスト「たにゆめ杯」に投稿した連作を公開します。 選考結果の資料で一切言及がなかったので、最初の絞り込みの段階で落ちたものと思われます。 それまでの笹井宏之賞に出した2つの50首連作『ネクタルの夢』と『残滓』からの5首を含む10首連作です。 数年間お蔵入りさせていたのですが、もう公開してもいいかな……と思うようになったので。 届かなければ 会いたいと想いながらも会えぬまま想い続けていたかったのに それなりの時間と交通費をかけて会いに来てくれたという事
2021年の笹井宏之賞に応募して何にもならなかった連作を公開します。 たにゆめ杯2応募作『届かなければ』(10首連作)のもとになった50首その2です。 数年間お蔵入りさせていたのですが、もう公開してもいいかな……と思うようになったので。 残滓 語らえば片想いではなくなって背徳感を捨てる既婚者 愛すれば恋の別腹くらいあり愛すればこそ別腹で済む 眠れない「僕の夢でも見てください」それいいですね「夢で逢いましょう」 会いたいと想いながらも会えないで想いあうだけでよかったのに 家
2020年の笹井宏之賞に応募して何にもならなかった連作を公開します。 たにゆめ杯2応募作『届かなければ』(10首連作)のもとになった50首その1です。 数年間お蔵入りさせていたのですが、もう公開してもいいかな……と思うようになったので。 ネクタルの夢 戯れにタイムラインで反応を可愛がられているだけだった アイコンをチェックするたび熱をもつスマートフォンに重なる心 ふぁぼられた事実自体をふぁぼりたいくらい通知にさえ焦がれてた 非公開での連絡が増えていき気づけば二人は二人っき
2024年10月26日(土)、滋賀県草津市で開催された鳥歌会に参加してきました。 参加者は10名。 記念すべき第31回ということで、お題は「うた」でした。 私が提出した歌は、以下の一首。 参加者の皆さんの評を聞いて、私が表現したかったことが伝わっていたのを確認できて、安心しました。 持ち点は1人3点で、4票いただきました。 得票数最多(鳥賞)が6票で、最少が0票だったので、そこそこの得票数に満足しました。 終了後、居酒屋での懇親会となり、短歌な雑談をしつつ楽しく過ごせま
放送大学短歌会(放大短歌)六年十月歌会に参加しました。 お題「旅」1首と自由詠1首です。 ふるさとに家がないから帰省ではなく友人を訪ねる旅行(2点) スキンケア重ねてふれる手のひらで大切にする裸のわたし(3点)
2023年11月から、放送大学短歌会に参加しています。 夏雲システムを使ったオンライン歌会が毎月開催されています。 私は参加したりしなかったりです。 以下、2023年11月~2024年8月の出詠記録です。 五年十一月歌会 「厳」1首・自由詠1首 しもやけを握って眠る厳冬の熱源だった恋を手放す(4点) 背比べすることもなく追いかける三歳上の大きな背中(3点) 五年十二月歌会 題詠「珈琲」1首・題詠「鹿」1首 病院をはしごする日は自らに珈琲店のケーキを許す(4点) せん
気がつけば、私が「麻倉ゆえ」という筆名を使うようになって20年。 2004年10月15日に、「幻影の空」というテキスト系サイトを始めて、詩や日記を書き、作詞作曲やノベルゲーム制作などにも手を出したものの完成せず、紆余曲折あった気がするが、この十数年は短歌を詠む人間として「麻倉ゆえ」は存在している。 それなりの節目かもしれないと思い、noteを始めてみることにした。 これまで、自作の短歌を効果的に発信できていないと感じていたので、とりあえずまとめて書き留める場を確保しておこう