かからない、その後〜アルファベットを電話で伝える〜
お客様相談室のフリーダイヤルによくあるかけてもかけても繋がらない、から、繋がった?と思わせて録音が、オペレーターはみんな通話中ですがこのまま切らずにお待ちください、と言うので繋げたまま時が過ぎていく。
繋げたまま別の事をしているといつの間にか30分以上が経っていた。
そして煩わしかった音楽がふっと消え、女性の声がした。グリーンパス取得の為のパスコードが欲しいのですが、と伝えるとまず1回目のワクチンは済んでますか?それはいつですか?と聞かれる。
イタリアでは様々な場面でCodice fiscale、納税番号と呼ばれるものを提示する。これは留学生でも誰でも各々が持つ番号で、名前や生年月日等から作られたアルファベットと数字の羅列である。今日の電話でもやはりこれを伝えるシーンがやってきたのだが、これ、何回やっても冷や汗なのだ。
いくら電話口でハッキリした声でゆっくりアルファベットを発音しても、伝わらない事がほとんど。それはイタリア人同士でもそうなので、特に電話では該当するアルファベットが頭文字の都市を言うことになっている。
AはAncona
BはBari
CはCagliari
といった感じ。
大抵みんなこの街を使って言う、と言うのはあるけれど、目的は伝わることなので別にお互いがわかりあえるなら別の言葉や別の街でも問題はない。さらにイタリア語では使う事があまりない文字もいくつかあって、H,J,K,W,Y の場合は都市名なしでアルファベットを言うだけでも割と通じる。私の名前にはWとK が入るので、Wはワシントンと言うけれど、Kはイタリア語だとカッパと言うので発音的に間違えにくく言葉を付け足したことがなかったのだが、オペレーターの人は、ケニアのKですね!と言っていたので私もこれからはケニアと言おう。そして、パスコードにJが入っていて、これのことはジョーカーを意味するジョッリーと彼女は言っていた。なるほど。
いつものようにちょっと緊張したけれど、無事に電話で目的のパスコードを取得し、それを指定のアプリに入力して晴れてグリーンパスを手にできました。あ、ここでも私の保険証はまだ期限切れのままですが問題なかったので良かった。保健所の人、私のメール読んでくれたのかなあ。