教員って?(非常勤講師のボヤキ)
教員の仕事に就き始めて 早いものでもう8年
専業主婦だった私は 離婚裁判当時 教員免許と自動車の免許しか持っていなくて、弁護士先生と相談の上、裁判で親権を勝ち取るために仕事に就いたほうが良いとのことで教員派遣の会社に登録をした。
その当時、教員免許更新講習を言うものを受けないと、教員としては働けないと言われ生活費カツカツの状況で、結構なお金を払って都内の大学まで更新講習を受けに行きました。
その甲斐あって、ほどなくしてT2つまり 授業をする教員をサポートする仕事を始めることができました。
プリントを配ったり、出席を取ったり、忘れ物をした子をチェックしたり。
調理実習や被服実習の仕事を分担する。最初の1年はそんな仕事でした。
翌年から、一人で授業を担当するようになりました。
担任を持ちたくないからという理由で長年いろんな学校で非常勤講師をしてこられた先輩に指導していただいて「家庭科教員」ってこんなものだ。という輪郭が出来上がりました。
非常勤の立場から垣間見る 「常勤講師」の世界は恐ろしくハードです。
私は大学卒業後 大手ゼネコンの営業部で契約事務や秘書業務をしてきました。3Kと言われた建設業の仕事ぶりを目の当たりにしてきた私も驚くほどの仕事量です。
まず 教員の食事の時間が確保されていません。
子供たちが食事をとる時間は 教員は一緒に教室に入り「黙食」がなされているかトラブルはないかチェックをしています。
給食のある学校は一緒に給食が食べれるかもしれません。
昼休みは子供たちが何をしているのか、学校内を巡回しています。
授業中にトイレに行くことが難しいので私は通常は食事は授業がすべて終わってからしか食べません。
午後の授業が終わると、清掃、下校指導、そして部活動。
授業後に指導で使ったプリントや授業内容の確認などの作業はできません。部活が終了して子供たちが下校したあと、ようやく一日の雑務の整理ができる時間です。
この時点でおおむね18時くらいです。
ところで教員は朝何時から働いているかご存知ですか?
学校の授業は8時半からが一般的です。
登校した時には先生は学校にいますよね。
立門指導っていう言葉をご存知ですか?
登校してくる生徒たちが、バス停や駅で騒いだりして一般客に迷惑をかけていないかチェックする仕事が朝早くあります。
だいたいの教員は朝8時前には学校にいます。
授業のない、空き時間に書類系の仕事もできる時もありますが、職員室での様子を見るにだいたい このじかんにプリントの印刷などをされている先生が多いです。
数年前から 常勤講師は平日に1日「研究日」という名目で休みを取ることが強いられています。なにか疑問があった時にも「今日は担任の先生がお休みなので、明日お返事しますね」となるわけです。
弁護士にパラリーガルがいるように 教員にもサブの教員がついて教員免許がない人でもできるコピーや出欠管理などの書類系の仕事をするようにすれば いくらかは教員の仕事も軽減されるんじゃないかなと思っています
現状「教員」が「教える」仕事のために使える時間は本当に少ないです。
非常勤講師は単なる非正規雇用者ではなく、教えることに特化した「職人」です。
最近公立教員が労働時間が長すぎるのは違法だと訴えた裁判の上告が棄却されました。
その内容としては残業は命令されたものではなくて教員が「自主的に」行ったものなので残業に値しないと。
残業に認められた中には翌日の授業準備「5分」とあります。
翌日の授業の準備は5分でいい。
そんな教育しか行えない そんな学校に子供を通わせていいのか?
そんなことも考えたりします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?