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キャンパスリソースはフル活用!

アメリカの大学で驚いたことの1つが、学生支援のサービスがとても充実していること。勉強面だけでなく、健康や娯楽、交流支援などプライベートに至るまで事細かく、手厚く支援してくれるサービスやイベントがあります。しかもほとんどが無料で利用できる。そもそも学費も高いんだし、学生でいるメリットを最大限に活かしたい!

というわけで、私がこれまでに活用、見聞きしたサービスをご紹介します。SU特有のものもあるかもしれませんが、参考までに。いずれもキャンパス内・または周辺でそろうので、授業の合間などにちょろっと寄れるのも魅力です。コロナの制限がどんどんなくなっている今では、もっと増えていると思います。

学期が始まると、課題や予習・復習に追われて毎日バタバタ。ストレスや疲れはたまる。体調不良が気になったりリフレッシュしたりしたいけど、車がないと遠出はできないし、そもそもそんな時間もない。
そんなとき、いつも駆け込むのがキャンパス内にある「Barnes Center」。 「健康」に関するすべてを網羅する施設です。クリニックや薬局も併設。健康診断やワクチン接種のほか、医師の診察も受けられるので風邪やちょっとしたケガなどの時はすぐさま頼ります。親元を初めて離れ、精神的に不安定になり孤独や不眠に悩む学生には、カウンセリングも。SUの心理学部でPh.D取得を目指す学生カウンセラーのほか、プロのカウンセラーが常駐し悩みにじっくり耳を傾けてくれます。メンタルヘルスはどの国でも大きな問題ですが、キャンパス内で気になったときに気軽にカウンセリングが受けられるこの環境は素晴らしい。

さすがは医療費が高い米国、病気になること自体を減らそうと「予防医学」にも力を入れているのもすごい。健康増進のため、施設内にはバスケットやサッカーができる大きな体育館や最新設備が並ぶジム、プール、クライミングウォールも。学生や教職員は無料で受講できるヨガやズンバ、トレーニングの教室もあり、スカッシュができるコートやボクシングのサンドバッグまでそろいます。冬にはカーリングやアイススケートも!週末はもちろん、学期中は深夜までオープンしており、夜中でもふらっと訪れ思い思いのやり方で汗を流して気分転換!


あらゆるスポーツが身近で体験できるのが魅力(画像はBarnesCenterのSNSからお借りしてます)


建物の一角には立派なマッサージチェアが鎮座する部屋もあり、PC作業で疲れた肩や腰を優しくマッサージ。別の部屋には心理セラピーで使う塗り絵や箱庭、メディテーションルームもそろい、自分自身の内面と静かに向き合ってささくれだった心をなぐさめることもできます(笑)

私が一番好きなのがペットセラピー!専門団体がセラピー犬とともにやってきて、やさぐれた学生たちを癒してくれるのです。1回15分程度のふれあいではとても足りない!と思いながら、毎回訪れるワンちゃんたちにメロメロです。
身も心もリフレッシュした後は、BarnesCenterの入口にあるジュースバーで野菜やフルーツたっぷりのスムージーを買い、体の内側からもチャージ完了!


訪ねてきてくれるワンちゃんも代わるので、毎回出会うのが楽しみ!


キャンパスストアや飲食店がそろうStudentCenterにも、足を向けよう。中間試験や期末試験の前になると、学生向けに無料のドーナツとコーヒーがどーん!と提供されます。体に悪いな…と思いつつ、深夜まで自習して疲れがたまると、つい手が伸びてしまう。
3階にはソファやテーブルが並び、静かな環境で自習やオンライン会議ができる広いスペースがあります。ここである晩9時になると、突然「ストレスバスター」なるイベントが始まりました。スイーツや飲み物、おもちゃ(小さなお絵描きボードなど)などが無料で配布、学生たちが好きなものを次々と手に取っていきます。試験勉強に倦んだ学生たちを「がんばれよ!」と鼓舞してくれるわけです。中でも大人気だったのは、手のひらサイズの小さなサボテン。緑を見て癒されろ、ってことかな?
 

ミニサボテンが大人気。
これは、イベントでもらえるもののほんの一例。

課題レポートの水準が大学院レベルに達しているか心配だわ、という人には、WritingCenterが頼りになります。専門知識を持ったスタッフが、要望に応じて文法や単語のスペル、書き方を添削し、指導やアドバイスをしてくれます。事前に「どんな教授か、何を求められているのか、自分が何を伝えたいのか」といったことを事細かく話し合うので、自分が求めるスタイルに磨き上げられるのです。「この教授はデザインなどよりも、伝えたいことが明確で自分の体験も盛り込んだ文章かを注視してるの」等々、伝えて目の前で添削してもらいます。リポートや論文だけでなく、私の知人は当時執筆していた本の添削もしてもらったそうです。試験勉強はともすると孤独になりがちなので、こういったプロフェッショナルな方々のサポートがあるのはとても心強い! 

気分転換が必要?それなら、無料のコンサートやライブはいかがでしょうか。音楽や演劇学部も備わるSUには、大学専属のオーケストラと、荘厳な建築のコンサートホールもあるんです!壮大なクラシック音楽はもちろん、音楽学部で学ぶ学生による声楽やバイオリン、ピアノなどさまざまな種類のライブイベントが開かれます。ブラジル音楽特集やジャズの夕べなど、それぞれの出身地や特技を生かす趣向のイベントも。もちろんすべて無料!学生たちにとってはステージに立つ経験を重ねられ、聴衆は生で様々な音楽に酔いしれることができるとても貴重な機会です。


こんな荘厳な会場で、本格的な音楽が楽しめるのです。

演劇分野では、キャンパスのすぐそばにSyracuseStageという劇場があり、ここにかかる舞台(演劇やミュージカル、ダンスなど)はプロと演劇学部の学生が半々で舞台を作るという試みを行っていました。これも学生にとっては経験を積む機会になるうえ、劇団側には人手不足を補うという意味合いもあったようです(こちらはチケットを購入する必要がありますが)。 

週末には遠出したり、身体をアクティブに動かしたい?最初に紹介したBarnesCenterは、お出かけ(遠足)イベントもたくさん用意しています。週末に近郊にあるナイアガラの滝やイサカ(コーネル大学や素敵な美術館がある)など観光名所を訪れるツアーや、Ziplineやスキー、スノーボードなどを楽しむアクティブツアーを企画。参加者はバスで連れて行ってくれるので、車を調達する必要もなくてとても便利。参加は有料だけれど、場合によっては免除されることも。このほか、SUの学生やスタッフは無料で使えるゴルフ場があったり、パソコンとゲーミングチェアがそろいeSportsが楽しめる施設があったり。どんな遊び方、ニーズにも対応できる選択肢がそろっています。 


Ziplineを体験!

専攻以外にも幅広い友人、知人を増やしたい?SUは留学生が多いからか、交流イベントも豊富です。留学生(じゃなくてももちろん参加可!)がディナーを食べながら気楽なおしゃべりやゲームを楽しむ「Mix It Up」は2週間に1回、開催。毎回、各地域・国の特色を生かした料理が登場するのも楽しみ!私はこのイベントを通じて、とてもたくさんの国や専攻を持つ友人たちと知り合いになることができました。また、各国の学生が自国の「お茶」を紹介する「TeaParty」のようなイベントや、イスラム教やヒンズー教など宗教のお祭りやイベント(もちろん、誰でも参加可能)も適時、開催されます。Graduate School Officeも金曜や週末に大学院生向けのピクニックやBBQを主催してくれるので、他の専攻を学ぶ院生と知り合うこともできます。無料のランチやディナーを楽しむつもりで顔を出し、知り合いも広がってお腹も心も満タンになりましょう! 


「お茶」をテーマに、世界各地の留学生が自慢の一品を持ち寄った「TeaParty」

お金がない、忙しすぎて買い物に行く暇がない…というときは、キャンパス内にある教会が提供するFood Pantryが強い味方になりました。食料品だけでなく生活雑貨(洗剤やトイレットペーパーなど)もそろいます。困窮学生が優先とは思いますが、いざというときに身近にこのような制度があると知っておくだけでもとても心強いと思います。ちなみに近隣の教会でも同様のfoodpantryをやっていました。私は使い切れない食材や雑貨などがあると、こういった教会に寄付していました。

一通り学びも進み、卒業後の進路を考えるときにはCareerCenterが強い味方です。効果的なResumeやLinkedInのプロフィールの書き方、面接での対応などを具体的に教えてもらえます。海外ならでは就職活動時の作法の違いや、メールや電話での相手方の予期せぬ対応に遭遇したときも、「こんな風に対応したら?」と助言してくれるのでとても頼りになります。

思いつくままあげてみたけど、ざっとこんな感じでしょうか。他に「うちの学校にはこんなのもあるよ!」というものがあれば、教えてもらえたらうれしいです。SU特有のもの、他の大学でも当然備わっているもの、等々あるとは思いますが、参考になれば幸いです。

せっかくの学生生活、使えるものは最大限、活用して楽しく充実したものにしたいですね。

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