これからの日本サッカーの道筋 素人が帰国会見を観て素直に感じたこと

田嶋日本サッカー協会会長、西野監督、長谷部キャプテンの会見を
テレビで観ました。

すでにそこで会長から西野監督続投はない旨の発言もあり、
いよいよ次へ向けての動きが始まっていると感じました。

もちろん今回の結果に関しての総括は、
別途正式な形で報告されるとは思いますが、

今回の成果とまだ不足している認識などについて、
西野監督の言葉から感じられるものがあった会見でした。

<西野監督はある意味とても正直な人だなぁ>
・今までの積み上げにもう一つ何か加えて行きたい、
そうすれば小さな奇跡を起こせる、

・私以上に、選手がとても前回の屈辱をなんとしても晴らしたい!
という強い意志を感じた

〜これらのコメント(少しアレンジしています)には、
自分が何かやったというよりは、
選手自身がとても強い団結心と勝負に対する執着を持っていたからこそ
この結果が出たという趣旨で、

あくまで自分の位置付けは謙虚に答えていたという印象です。
その中で、選手達のその想いをグラウンド上で発揮させる環境づくりを
最後に行ったという意味で、短い期間での大きな仕事をしたと思います。

・3点目を取れる!というアグレッシブな感覚しかなかった

・まさか、30分間で3点を取られることを想定していなかった

・その30分で何をどうすればよかったか?が自分としては足りなかった

〜といった趣旨の発言はある意味とても正直だなぁと感じました。
そして、それこそがまだベスト8に手が届きそうで達成できなかった
世界レベルの大会での経験不足ということにも繋がるのだとも。

2-0で勝っている時に、さらに3点目を目指すというのは、とても攻撃的で
西野監督の気質にも合致した考え方です。

一方で、強国に2-0でリードしている状況とは滅多にないチャンスでもあり、3点目をとって相手の息の根をとめるという考えも成り立ちますが、

それ以上に、どうやってこのリードを保つか?
特に選手にとってはアンラッキーと思える1点を取られ2-1になった時点ではなおさら、考えなければならないことだったと思います。

<監督は日本人それとも外国人?>
これに関しては、すでにスポーツ紙などでは
クリンスマン監督・ブッフバルトコーチなどと報道されていますが、

そもそも日本人がいいか?外国人がいいか?という論争は
あまり意味がないのではないかと思います。

どういう方向性や目的があるかが先で、
それに見合った人材を求めるというのが筋道だと思います。

もし、コミュニケーションの問題があるとするならば、
それはもうこれだけ海外で活躍している日本人が増えている中では、
成り立たない論に聞こえます。

確かに微妙なニュアンスや試合中の即座の指示などは通訳を介さない方が
スムーズにできるでしょうし、選手にも余計なストレスをかけないことには
つながるでしょう。

しかし、今回のような、ここぞというピンチあるいはチャンスの際の
判断などには、西野監督が正直に語ってくれたように、
戦略眼や経験値がモノを言うと考えられます。

その点では、日本人の監督にはまだ経験値が足りないのではないかとも
思います。

といって、岡田さんや西野さんに再び三たび頼むというわけにも
いかないでしょう。

では外国人ならばいいのか?という問題も勿論あります。

もし報道にあるような人事になるとしても、
必ず日本人スタッフを中枢に配して、一緒に経験を積ませるような
配慮が必要だと思います。

それに見合った人材であれば誰がやってもいいのではないでしょうか?

前監督のハリルホジッチ氏に関しても、
その遺産はまちがいなく今回生かされていると思うし、
その点を何人かの選手も認めています。

西野監督自身、前監督に付き添って海外の試合観戦などにも行っており、
日本サッカーの課題に関する膨大な資料・レポートもハリルホジッチ氏は
提出しているわけで、

それを参考にして今回の大会に向けた考え方の整理はしているはずですから。

考えようによっては、最後の選手とのコミュニケーションという問題は
日本人であろうと外国人であろうと関係なく、

今回は西野さんがそれを上手く前向きにして行くことができた、
ということだと思います。

今回のような2ヶ月前の人事交代は賛否両論あると思いますが、
世界でも決して珍しいものではなく、しばしば事情はどうあれ
行われていることでもあります。

しかし、この経験を活かすには、その点(選手たちがどう監督の意志や意図を捉えて納得しているのか?あるいは監督がその点を納得させているかどうかの検証をしているのかなど)のチェック機構も常に作動していなければならない、ということだと思います。

誰が次期監督になるにしても、一定期間での振り返り・チェックシステムを
伴った修正・アップデート機能を図れる体制になることを願っています。

ここまで、いかにも偉そうな言い方だったかもしれませんが、
素人の率直な感想でした。

W杯はまだ終わったわけではありません。
引き続き決勝戦まで興味を持って観戦していきましょう。

最後に、
長谷部選手が言っていたように、
賛否両論いろいろな意見が交わされること自体が、サッカーが文化に(スポーツが文化に)を達成する条件の一つだと思います。

サッカーが盛んで強い国ほどそういうことは日常茶飯事になされています。
そしてそれ(サッカーが文化に)はサッカーに携わるサポーターやファンを含めた全ての人の念願だと思います。

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