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【読後感】脳が教える!1つの習慣
常識的には,大きな問題に対して革新的な打ち手を講じることが期待されます。
しかし,理屈で考えるとたとえそれが正しくとも,人の行動は変わらず,かえって大きな抵抗が生じる。あるいは,長続きしない。
新年に立てた抱負も,新たに立ち上げたプロジェクトも,途中で頓挫してしまいます。
なぜか?
そして,どうすればいいのか?
その原因と対策を脳科学的アプローチで事例を交えて解説し,さらに,読者を実践に導く手引きが記されているのが本書の特長です。
新しい習慣を身につけたい個人や,組織の中で改革を担うプロジェクトリーダーにお勧めの実践書です。
たとえば,「小さな問題をその場で解決することが,のちのち,はるかに大きな問題が発生するのを防ぐ」ことを,トヨタの大野耐一氏は,実践をもって証明しました。
常識的には,「小さな欠陥を修正しようとする工員の気まぐれで,いちいちラインを止めていたら,迅速な製品組み立てなんてできるわけがない」という考えが趨勢だった頃に,
組み立てラインの1本のひもを引き,欠陥を見つけた工員はそのひもを引っ張ってラインを完全停止するようにしたのです。
つまり,技師,部品供給者,ライン工員がそれぞれ自分の持ち場できちんと問題を特定し,できればその場で解決策を考え出せるようにしました。
そして,この当時の常識に反した方法こそが,後に,自動車生産においてもっとも成果を上げる手段であることが証明されたのです。
問題が大きくなってから,革新的な打ち手を講じるのではなく,小さな問題をその都度つぶし,改善していく。
「小さな問題に対して,小さな問を投げかけ,小さな行動を続ける」その積み重ねこそが,脳の抵抗をおこすことなく,大きな改革につながるアプローチなのです。
まずは,本書のタイトルだけでも眺めてみて下さい。
そうすれば,長年できなかった自己啓発や改革プロジェクトが成功します。