『美女だらけの世界に入ったら一周まわって自分の顔が許せちゃった話』

(こちらはミスiD2020に去年出場した際に、「VoCEで変身」という企画のためにCHEERZのアプリで書いたものをnoteに再掲載しました。

2019年10月に書いたものを加筆修正しています。)

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朝木ちひろです。
VOCEの企画3部作の最後です。

まず、そもそもの話わたしは昔から自分の顔というものが受け入れられませんでした。

何が原因かってきっかけがよくわからないんですけど、
中学生くらいからじわじわときてて、
エラとクマとニキビと奥二重が4大コンプレックスでした。

中学校はもちろん校則で化粧禁止。
でも中2からコンシーラーでクマを隠すことだけはやらないとってこっそりこっそりコンシーラーを塗ってました。

一度先生に呼び出されて
「あなた学校に化粧してきてない?」
って言われた時は、

「ひ、日焼け止めにぃ〜色がついていて〜
わたし日焼けするとヒリヒリして顔が痛くなっちゃうからァ〜 日焼け止めは塗らないとダメでェ〜?」
と、とっさに思いついた言い訳で必死に切り抜けました笑

その時に誓いました。
高校は校則がゆるいところに行こう!!!

そして猛勉強しました。
人生で一番勉強したのは中2から中3です。
毎日学校から塾にそのまま行って勉強、土日も塾の自習室で勉強…

全ては校則の緩い学校に入って、化粧して髪なんかも染めちゃったりなんかして、あとスカートの丈も注意されたくないし!!って…
そんな不純な動機でしたが偏差値は10以上あがり、志望校に合格しました笑

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晴れて校則の緩い高校に入った私は、 堂々とクマにコンシーラーを塗って、 髪を茶色く染めて血色が少しでも良く見えるようにして、 ニキビはバイト代で皮膚科に行ったり基礎化粧品を買ったり… 

エラは… 両手でエラを隠す、エラ隠しピースをしていました!! もうこれはずーーーっとやってました! 

昔の写真はほとんど何かでエラを隠している!何もなければ両手にピースで隠す! 

もう1つのポイントは顎を引く! 顎引いてエラ隠しピースは最強と思ってました笑 

あとコロコロ!顔のコロコロです! コロコロは当時100均とかには売ってなくて、しかも今みたいにローラーがガッシリしたやつじゃなくて、ちっちゃなちっちゃなコロコロが2つ付いてるだけなのに1200円もしたんです!(値段まで覚えている) 

そのコロコロを中学生の時は校則で没収されたら嫌なので、家でコロコロ… 高校生になってからは学校でもコロコロコロコロ!!

 エラよ!鎮まりたまえ!と念力をかけながらコロコロしていました… 

奥二重も嫌いだったので高校時代はアイテープを貼っていました… 

大学生になってからは三白眼が嫌でサークルレンズ(黒目が大きく見えるコンタクト)をつけだしました。 

わたしは奥二重・三白眼のダブルコンボに視力が悪いのおまけ付きで、 すごい目つきが悪いんです! 

中学の時、憧れの先輩を見つめていただけなのに 「俺、朝木さんに何かしたかな?ずっとガン飛ばされてるんだけど…」 と言われていたことを知り、愕然としました! 見つめていただけなのに!!! 

初めてサークルレンズを付けた時は、 「あぁこの黒目がちな!目で!見つめていたら!中学の時のあの悲劇は起きなかったのかなぁ!」 と、過去の悲しき思い出を供養できた気がしました… 

…しかし! これらのアイテムには恐ろしい落とし穴があり… 家に帰ってアイテープ取ってコンタクト外すと…… 別人が鏡に写ってるんです! 恐怖です!毎日メンタルがやられてました… 

この落差の辛さに耐えられず… アイテープと大きめのサークルレンズを泣く泣く卒業しました… でも中々卒業までに時間はかかり、徐々に徐々に自分の本来の目に慣れるリハビリみたいな期間がありました笑 (今は視力が悪いので普段は色無しのコンタクトをしています。)

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写真も嫌いでプリクラしか受け付けない学生時代でした… 

自分に自信がない。 だけどキラキラした人にはずっと憧れてました。 雲の上の人っていうか… だから今だからぶっちゃけますが、大学のミスコン、本当は出たかったです笑 

 本当に憧れてました…ああいう大学のミスコンに出るようなキラキラした子… 実は広告研究会の子に「出てみない?」って言われたこともありました… 憧れを叶える絶好のチャンスでした… でも 「もし出たら『こいつ自分のこと可愛いと思ってんの!?プー!クスクス!』って笑われるに違いない!場違いすぎる!ダメだ!」 という気持ちの方が優ってしまって… 怖くて断ってしまいました… 

…そんなわたしが30歳を目前にしてミスiDに出ているんだから驚きですよ… 本当に人生は何が起こるかわかりません。 

その後、新卒で一般企業に就職し、 25歳の時に運命の悪戯で(なんか綺麗に言っているけど色々ありまして…ここでは省きます) お芝居に出会い、お芝居が好きでこれを仕事にしたい!と思い、役者に転身しました。 

正直その時も自分にあんまり自信がなかったです。 最初の宣材写真、封印したはずのサークルレンズ着けてたし…

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これです!当時の宣材写真!若いなぁ! 

でもお芝居の世界に入ってみてヒシヒシと感じること。。 知ってはいたけど美女だらけだ! アカーーーーン!!

世の中に美女ってこんなにいるの!?!? 

前の記事で年齢のコンプレックスについても書きましたが、それも相まって、周りの「若い」「美しい」女の子たちは容赦なくわたしのメンタルをえぐってきました。。 

そこで実力があればいいんですが、はじめたばかりで実力なんて言葉に出せないくらい程遠くて…自信もなくて…とにかくダメダメでした…… 

でもお芝居が好きだから、時々容姿で凹むことがあってもヤルゾー!って思ってました。 

小劇場の舞台に立ちはじめて、チケットが売れる役者になるためには顔を覚えてもらわないと駄目だな!と思って、意を決して自撮りをはじめ、SNSを開設し、自撮りをアップしだしました…

 今でこそ「自撮りは特技のひとつ」くらいに言えるようになりましたが、当時はめちゃめちゃビクビクしながら自撮りして、SNSに貼ってました… 

でもチケットが売れないと次がないんです… 悲しい現実です。 お芝居を続けるために顔を覚えてもらわないと!!と。 …こういう時は勉強する気になるんだよなぁ〜…(高校受験のときしかり…) 毎日がお芝居と自撮りのお勉強!SNSも毎日更新!! 

私は1年ちょっと前に今の事務所に所属したのですが、 所属して半年経って、事務所のホームページに自分が載ったとき、「やったーーー!!!」って思ったのと同時に こんな美女がいっぱいいる中に私が載ってる…… だだだだ大丈夫かな!? ってなっちゃいました笑 (いや嬉しかったですよ!!)

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そんな私に第一の転機が訪れます。 「水曜日のダウンタウン」という番組出演をきっかけに「バズり」があり、ネットニュースにもなったんです!! 携帯も通知音で鳴り止まないし、その日は寝れませんでした。 

「水ダウの美人マネージャー、正体は女優の朝木ちひろ!」ってyahoo!とかLINEニュースに載ってるんですよ!? 頭がクラクラしました… 

これも含めて私が逆ドッキリで騙されてるんじゃないかと… これはぶっちゃけ家族も疑ってました…笑

 母と話して「そんな美人に産んだ覚えはないし、何かの間違いでは…」と言われ、叔母からは「ニュースになるほど可愛くはないから調子乗らない方がいいよ、後でダメージくるから」ってありがたきお言葉を… 

それくらい、まさか自分がそんな形で取り上げられるとは思ってなかったんですね… (まぁその後フォロワーが激減して叔母の予言どおり「やっぱりみんなあんまり私が可愛くないって気づいちゃったんだ…」って落ち込んだんですが…)

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そして第二の転機です! 

とある現場で「100人いたら100人が美人だと言うであろう、神がめちゃめちゃ力を入れて作ったとしか思えない、息が止まるくらいの美人のお方」とご一緒しまして… なんと残酷なことにモニターで私とそのお方が同時に映るのですね… 

最初は「ヒィッ!なんて公開処刑!!」って思ったんですが… モニターを何度も見返してみて、、 (勇気ありますよねぇ…でもそれはお芝居の勉強のため!と思って見てました。 あと、ミスiDファイナリスト選考期間でCHEERZで毎日配信していて、「毎日動いている自分を見られる」という期間だったので、それで何か変わったところがあるか知りたかったんです。) 

そしたら、 「あれ?この瞬間のこの表情は…私も魅力的に映ってるな?」って思ったところがあったんです。

 わたし、もしかして私だからの良さってものがあるのかも…? 圧倒的な美人でなくても、自分だけの魅力ってあるのかも…と思いはじめました。 

私はエラがはってるけど、オデコが人より広いから、そこを合わせると童顔に見える輪郭かもしれない… 

私の目は奥二重で三白眼だけど、涙袋が生まれつき大きいから、そこを強調する表情を研究すれば柔らかい印象にもなるし、単純に睨めば怖い印象になるし、2wayの目になるのでは…?それは武器なのでは…? などと考えるようになりました。

 なんか自分を許してあげられるようになったんです。 人には人それぞれ魅力があって、わたしにも魅力があるはずだ、きっと水ダウの時は気付かなかったけどカメラがその魅力を映してくれたから一時的だけどバズったんだ、って思うようになりました。 

今の課題は魅力的な笑顔の練習です。 表情で顔の印象は変わると思っています。 

…ただしニキビぃ!君だけは許さないぞ! 思春期ニキビからアダルトニキビになってからの方が厄介で、ストレスや疲れが肌に出る体質なので、ドゥワーって出来ちゃうんです! 酷い時は芸能活動ができないくらいで、4ヶ月ほど休んでニキビ治療に専念しました。 ニキビというニキビに注射を打つ荒治療…痛かった!顔中血だらけ! 

今は信頼できる皮膚科がいくつかあり、そこに定期的に通っています。 私の年間で一番お金使うところは、間違いなく肌です。 

皮膚科代と基礎化粧品にだけはお金を惜しみません…例え服が500円だろうとも…ここだけは…

(ちなみに今…(2020年12月現在)結構な荒れ期がきて…悪戦苦闘しております…)

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というわけで私は孤高のドリームファイターであり、ビューティファイターなのです。

 本当はコンプレックスを和らげつつナチュラルに見えるメイクとかについてもすんごい研究していて、その記事も書こうかと思ったんですが、まだ企業秘密にしておきます笑 

お仕事でそういったことが披露できる機会があればいいなぁと!(ここでアピールタイムです笑) 

VoCEで変身企画の記事で一番長い記事になりましたが、もしこの記事が誰かを勇気づけられるきっかけになったらいいなぁと思って書きました! 

私もまだまだ模索中ですが…手の届かないものを見て苦しむより、「自分ならではの魅力」を探して、武器にしたいと思っています! 

だって見て!この写真! 「私のエラどうよ!」ってドヤ顔してるよ!? 昔の自分じゃ考えられない!!! 

だからいつか自分を丸ごと愛せるように、私は頑張ります! それが役者としての成長になると思うから! 夢は生涯役者! なので美への戦いも続けていきます!


 朝木ちひろ 

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