【日本映画界で相次ぐ性被害の告発】俳優はとても立場の弱い存在
ここ最近は「ドライブ・マイ・カー」が今年のアカデミー賞で国際長編映画賞を受賞したりと日本映画界でとても明るいニュースがあった一方で、暗い深刻な問題も噴出しました。
それは普段は映画やドラマも観ない人もご存知であろう俳優による「性被害の告発」
作品出演をほのめかせ、それと引き換えに監督や演出家やらが俳優に性行為を要求する類いの内容です。
先月辺りから立て続けに報道されておりまして関連作品の公開中止や降板が相次いでおります。
けど、これを聞いてもしかしたら多くの人は「やっぱりそういうのあるんだね」という感想を持ったかもしれません。
芸能界というのは黒い噂が絶えません。実力はある人物がとあるお偉いさんの気分を害したということで干されたなど一部の権力者に気に入られなければ未来はないというイメージもあるのがこの世界です。
そのイメージというのはあながち間違っておりません。なぜなら俳優や声優、芸能人という出演者と言われる立場の人は実は「とても弱い立場の存在」だからです。
私もこの世界で少なからず活動をしていたから身に染みていますが、これらの人達が仕事できるかできないかは俳優・声優・芸能人を必要とするようなコンテンツが企画されなければいけません。
事業者、制作者がドラマ、映画、舞台、アニメ、バラエティ番組を作ろと企画を立ち上げて初めて「じゃあ、出演者は誰にしましょうか?」という話になるわけです。
ここらへんの話は別記事でも詳しく書かれていますので気になる人はどうぞ↓
こういった企画をする人がいなければ演者というのは仕事は無くなりますので、作品作りの根幹部分に関わっている人というのはとても有り難い存在なのです。
関係性として「生殺与奪権を握っている」と言っても過言ではありません。
なぜそこまで言い切れるのか?
普通の感覚だったら環境が悪いならそこは辞めて、職種は同じで別の会社に移ればいいじゃないかと思うところですが、この芸能界は仕事の枠が非常に少ないのです。
需要に対してやりたいと手を挙げる人があまりにも多いので、一度の機会を逃したら今度いつ出演チャンスが訪れるか分からないというくらい貴重なのです。
「お前の代わりなんていくらでもいる」
まさにこの言葉の通りこの世界は需要1に対して供給1000というくらいのバランスなので君が無理なら残りの999人の中から改めて探すとなってしまい代わりを探すのは人手不足の業界と比べればそんな難しくないでしょう。
それにプラスしてこの世界を目指すということはそれなりに自分に自信を持っている人も多いです。もちろんその要素に「外見」も含まれます。学校、職場内で一番かっこいい、イケメン、可愛い、美人と言われるようなレベルの人ならゴロゴロいる世界です。
そんな人達が自分に対して強い態度には出られないはずだと理解しているなら、残念ながら中にはその優越感に浸って不当な要求をしてくる人がいてもおかしくはありません。
上司という社会的地位を利用されてセクハラ被害に遭ったというのは何もこの世界に限った話ではありません。が、重ねて芸能界は特に狭い世界ゆえに本当にここでの自分の居場所が無くなるという恐怖から出演者は強く出れない立場の弱い存在になります。
作品出演ってどうやって決まるの?
私が今まで関わった出演作品は全て「コネ」で決まりました。
・事務所が案件を持ってきてくれた。
・知り合いの俳優から急遽、撮影の仕事で人が足りなくなったからどう?と連絡が来た。
・ワークショップに参加したのをきっかけに演出家から声をかけられた。
ちなみに知り合いの俳優で年に1回は舞台に立てている人がいるのですが、なぜかというとある演出家から気に入られているからです。その演出家が演出を担当する舞台には高い確率で呼ばれるということですね。
ここからは別の切り口で。
なぜこんな話をするかというとこの世界、いわゆるオーディションを受けて出演が決まるというイメージもあると思いますがそれと同じくらい「コネ」が物を言う世界なのです。
俳優・声優・芸能人は人数が多すぎるので逆に優秀な、制作者側が求めている人材がどこにいるのか見つけるのが難しいという側面もあります。
なので特に問題がなければ既に信頼関係が築けている演者に繰り返し頼むということも珍しくはありません。取引先みたいな関係と言えばわかりやすいですね。
それにいちいちオーディションをやるのも手間ですしね💦
ごく限られた範囲の中から選ぶことはあっても、一般人も含めた大規模なオーディションは余程の理由がない限り行われない場合も多いです。
このような事情からも分かるようになおさら「取引先」の方と良好な関係を維持しなければコンスタントに出演機会はやって来ないので、運悪くその取引相手が非常識な人間であれば何かしらの被害にも遭いやすいのです・・・。
自立した存在になるには?
ここまで書いたことをまとめると俳優・声優・芸能人という存在が仕事ができるか、できないかは制作者側の意向にかかっているのでそれらの立場の人達には強い態度で出られない。その立場の優位性を利用して中には不当な要求をする人も出てくると。
こんな環境下では出演者は弱いままなのか?というとそんなこともありません。
出演が決まれば話題になる、お金が動くような存在になれば話は変わっていきます。
「あなたの代わりはいない」
そんな存在になれば良いのです。そのためにはどうすれないいのか?
ざっくり言えばバックに多くのファンがいると見せつければ状況は変わっていきます。
私はこのnoteで俳優・声優・芸能人というのは「個人事業主」という存在なのだから、従来の芸能関係の仕事の他にも別の事業を作って収入を得られるようになれば芸能活動では稼ぎが少なくてもなんとか続けることができると発信しています。
今のままでは他者にあまりにも依存してしまっているので、本来の「個人事業主」としてのあるべき姿として「一人でもお金を稼げる力」を身につければ良いのです。
「経済的には安定している」これだけでも状況は大きく変わっていきます。それに加えて別の事業で稼ぎを得られているということはそれなりのファンがいるということになりますので私をぞんざいに扱うと後ろにいるファンが黙っていないと強気に出られるわけです。
いずれにせよこれらの立場の人達が制作者に縋って仕事を貰っているような状況だといつまで経ってもこのような被害は無くならないと思うので、もっと強い、自立した存在になるためにはこちらもせめて「お金には困っていない」そう言い切れるために「ビジネスの知識・スキル」を身に付けて一人でもお金を稼げるようになりましょうと私は思っておりますので是非、他の記事にも目を通してみてくださいませ。
ではここまでお読みいただきありがとうございます。
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高いお金を払ってプロの俳優・声優を育成するとうたっている学校や養成所に入っても大事なことなのに教えてくれないことを日々、発信しております。正しい認識を持ってこの分野を目指してもらうためにご覧になった記事がためになったと思われた方はよろしければサポートをお願いします。