あなたはエンタメ業界を目指すリスクや成功する確率をしっかりと認識していますか?
こんにちは。演劇・エンタメ分野をビジネス視点で語るAsakawaです。
最近、続けているのが過去一年くらい前に書かれた記事が今でも最新記事よりもアクセスされていて、それを紹介・別視点でまた語る内容の記事なのですが今回はその第三弾になります。
今回の記事はこちら↓
個人的にはこの記事が!?という感想で、実は去年のアクセスランキングで秋頃のタイミングで急に数字を伸ばして年間一位になった記事もでもあります 笑
う〜ん、某掲示板のようなタイトルが目を引いたのでしょうか?😓
この記事の内容を要約すると、
声優を目指すのは良いけど殆どの人は専門学校や養成所で3、4年間勉強しても声優になれない、それに関する仕事はできないよ、活動してもまともな報酬は得られない。それで諦めていって大卒でなくても就ける人手不足が慢性化している激務の仕事に就くことになる、
さらに悲惨なのは専門学校などで指導してもらった講師も、その立場を任期満了で辞めさせられると一気に生活が厳しくなって、アルバイトをしなくてはならないほど余裕のない人が実は多い・・・、
と、生徒も講師も生き残ろうと努力するも共倒れ・・・とまさに悲惨な結果になっているわけですが・・・💦
こんな『リスク』をみなさん承知していますか?って話ですね。
ちなみにこの『リスク』という言葉。
危ないとか、行動を起こしたことによる被るかもしれない被害など『危険』をイメージする方も多いかと思いますが、こういうちょっと別の捉え方もできます。
それが、
自分が期待している結果に対して、どれだけ下振れがあるのか?
という見方。
どういうことかと言うと、
私が声優になるぞ!と意気込み行動に起こした時に思い浮かぶ成功図はとても輝かしいものでした。
私が望んだ結果は・・・、
実力が認められて様々な作品に出演して、声だけの仕事だけで生活できるようになっている、
これが期待していた最高の結果です。
対して人生、そう事が上手く運ぶわけがないのが常です。
この期待値に対して、想定できる自分が望んでいない最悪の結果は何か?
その違いが大きければ大きいほど『リスク』は高いと言うことができます。
ここで想定できる最悪の結果は、
声優になれず、生活のために諦めて学校や養成所で勉強してきたこととは全く関係のない仕事に就く、
これが一番望んでいない結果だと思います。
ご覧の通り最大値に対して最低の結果には天と地の差があります。
これはかなりの『リスク』が高い行動になります。
ぶっちゃけ言うとこの『リスク』を受け入れることができないのであれば最初から足を踏み入れない方が賢明だと申し上げることもできます。
或いはこうならないために何かしらの保険や、それを補えるような策を練っておく、こんな準備も必要になってくるわけですね。
成功するまで続ければいいじゃない!なんて言葉も聞こえてきそうですが、では・・・、
演劇、芸能活動による収入だけで生活できるようになれる確率ってどのくらいなの?
というテーマに移っていきましょう。
とは言ってもこんな思考はまだ高校も卒業していない歳の段階からではなかなか難しいと思います。
この時点では『成功事例』ばかりを見て胸をときめかせている頃でしょうから。
(その成功事例の下には何万という屍が山となっていることはまだ知らず・・・)
ではその『成功事例』になれる可能性ってどのくらいなのか?
ちょっと考えてみました。
ここでいう『成功事例』とは上記の通り演劇、芸能活動によって入ってくる収入だけで生活できるです。
私の身の周りを見渡してみますと・・・、
私の同期は専門学校、養成所で合わせて100人ほどいました。
(専門80人、養成所20人)
もちろん中には名前しか知らない、話したことはあまりない人も含まれていますが。
その中でこの条件を満たした人は残念ながら0人だと思われます。
そもそも専門を卒業した段階で半分くらいの人はなんと養成所など次のステップには進みませんでした。別の進路や就職を希望します。中には自分のやりたいことがよく分からないとただ卒業しただけの人もいましたし、卒業できず中退した人も10人以上はいたと記憶しています。
その専門の同期とは数年後に年に一回くらいのペースで会って近況を話し合ったりしていましたが、同期で講師陣も含めて一番期待されていた人ですら事務所所属が叶わず諦めていたので、じゃあもう誰も成し遂げられなかった可能性が高いかなと見込みました。
なれたのなら有名になれて自然と自分の耳に入ってくるでしょうしね。
ちなみに収入は生活できるレベルじゃないけど、とりあえず演劇活動を続けられている人にレベルを落とせば、
10人くらいはいます。
ここで範囲を同期から卒業後に知り合った方達にまで広げれば、プラス100人ほどいて200人にまで増えるのですが(様々なワークショップや演劇イベントに足を運んだため知り合えた方であればけっこういました)
ここでようやく一人、この条件にかなり近い人が現れました!↓
ということで200人くらい俳優・声優、志望者の知り合いがいれば一人はそれなりに売れている人が現れるんじゃないの?となりました。
200分の1=確率は0.5%です。
面白いことにここに専門、養成所の先輩と後輩を加えればさらに200弱増えるのですが、そこにも一人そこそこ売れている先輩がいるので、
200人いる先輩、後輩の中にも一人いる、
この確率は案外、的外れな数字ではないかもしれません。
他にも検索エンジンで『声優になれる確率』なんていうキーワードが候補として出てくるのですが、
おそらく毎年30万人ほどの志望者がいるというのは、いくらなんでも多すぎだと思うのでこれまでの数十年の歴史の中でおよそこのくらいの人が憧れを抱いたという数字ではないでしょうか。
その中で一万ほどの人がデビューできた。
その『デビューできた』だけに絞れば3%くらいなんじゃないの?って数字ですね。なら事務所、劇団に正式に所属できたであればもっと高いでしょうか。
他の記事をみても30万人の志望者がいてデビューできるたのは1万人前後という数字を引き合いにしているので概ねこの認識なんだと思います。
ちなみに私も最大値の結果は得られなかったけど、
俳優・声優として舞台やカメラ・マイクの前に立てたので一応、この3%には入れたことになりますが、肌感覚としてそこそこの素質と人並み以上の努力はして巡り合わせが良ければ一度くらいはやらせてもらえると思うので、もっと高いような気はします。
本当に『一度でも作品出演、演劇関係のお仕事ができた』をデビューしたの定義にするならまぁまぁ叶うと思いますよ。
ただそれがコンスタントに入ってくる、長い期間に渡って継続される、プラス経済的な恩恵まで求めると1%にも満たない確率になるわけです。
いずれにせよどうあがいても高い数字が出てくることはないのは間違いないので、厳しい世界だとは分かってはいたけど、実際はどんなものなのか漠然としている方は少しでも分かりやすい数字で見てみてそのイメージが明確になれば幸いでございます。
これは音楽など別の分野でも似たり寄ったりの話だと思います。そんなここだけはなりやすいよなんてことはないことでしょう。
では今回は以上になります。ここまでお読みいただきありがとうございました。
このシリーズはここで一旦、終了しようと思います。
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