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行政で働く会計年度任用職員のメリット

いつもnoteを読んでくださっている皆さま。ありがとうございます。
はじめましての方。私は、あさか主任(@yopamegu)と申します。

2023年3月に、10年間勤務した某県庁を退職しました。

現在は、株式投資・不動産賃貸業・国家資格を活かしたフリーランスなど、様々なことに挑戦しながら、ぼちぼちと未来への種まきをしています。

今回は、『行政で働く会計年度任用職員という働き方』について解説していきます。

 なぜ、会計年度任用職員という働き方をnoteの記事で書こうかと思ったか、先にお話ししたいと思います。

 私は10年間公務員の正規職員として勤務していました。退職後は会計年度任用職員をしていた時期もあります。会計年度任用職員という働き方もあるよ。ということをお伝えしたくて記事を書きました。

 公務員退職後に、お仕事を離れ、家庭で頑張っておられる多くの女性たちに出会いました。お仕事から離れた理由は様々で、出産や子育て、配偶者の仕事の帯同など。皆さんに共通していたことは、大変優秀で社会で十分に生かせるスキルをお持ちだということ。しかし、諸事情により仕事から離れざる負えなかった方々に多く出会いました。そして、いずれは仕事に復職したいと考えておられることでした。また別の機会に女性の就労を取り巻く課題については記事にできればと思っています。
 仕事から離れたが、働きたいと考えている優秀な女性たちと行政の会計年度任用職員は、マッチングしたら意外と相性がよいのではなかろうかと思ったことが記事を書くきっかけです。
 優秀な方が会計年度任用職員として行政のお仕事を補助してくだされば、正規職員の業務過多の負担も軽減されるのではと期待しています。


1 会計年度任用職員とは

みなさんは、行政の『会計年度任用職員』というお仕事をご存知ですか?

簡単に言うと、

会計年度任用職員とは、行政のお仕事。

公務員のお仕事を補助する職員です。

あまり知られていないこのお仕事。

地方公務員法に規定された非常勤職員の制度です。

通年で募集はしていますが、毎年1~3月頃に主に募集が行われます。

そろそろ令和7年度の会計年度任用職員の募集がはじまり、エントリーを検討している方もおられるのではないでしょうか。

非常勤職員には女性が多く、出産子育てや配偶者の仕事の都合で駐在等でしばらくお仕事を離れていた方におススメしたい働き方です。

2 こんな方におススメ

  • ✅出産や子育てで仕事から離れていた

  • ✅配偶者の仕事に帯同して海外に駐在

  • ✅これから公務員試験を受けたい

  • ✅行政の仕事に興味がある

  • ✅諸事情で主婦(夫)が長かったが、これから復職したいと考えている

 諸事情によりお仕事にブランクがある方が、いざ仕事を探そう!となると、なかなか難しいものです。

 求人情報誌などに載っている就業先は時給1000円。

 ある一定の年齢を超えると、就職活動もなかなか難しい。

といった現状があります。

 どんな企業なのか、どんな人が働いているのか、考え始めるとなかなか一歩が踏み出せないのではないでしょうか。

 行政が募集している会計年度任用職員も時給制や日給制が主ではありますが、一緒に働く周りの人が公務員なので、労働環境としては安心かと思います。(※あくまで個人的な所感です。)

3 会計年度任用職員募集の種類

① 市役所・町村役場が募集

みなさんに身近なのは、行政への手続きで一度は行ったことがあるであろう、市役所・町村役場ではないでしょうか。

実は、勤務している職員の中には、正規職員を非正規職員(会計年度任用職員)がいます。

産休・育休の代替え職員であったり、会計年度任用職員としての席がもともとある、だったり、設置理由は様々です。

自治体で募集しています。勤務地は市町村内です。

② 都道府県が募集

都道府県となると広範囲に及びます。

勤務地は都道府県庁・総合庁舎(土木事務所・農林事務所・財務事務所・保健所など)さまざまです。

お住いの地域の近くの総合庁舎や合同庁舎で会計年度任用職員を募集しているので、そこで働くのが良いでしょう。

③ どんなお仕事?

大きく分けると2つ

  •  一般事務職員

  •  技術職員(保育士・幼稚園教諭・保健師・栄養士など)

正規職員を補助する仕事がメインです。

1 一般事務職員

課にもよりますが、仕事は様々です。正規職員の事務の補助がメインになります。

電話対応や郵送物の発送のお手伝いやコピー・会議資料作成など。

公共施設利用の予約の受付など多岐にわたります。

職員を募集している課や仕事内容を見て決めるとよいでしょう。


2 技術職員(保育士・幼稚園教諭・保健師・栄養士・調理師・相談員など)

資格職を持っている方は技術職員を検討してもいいと思います。

✅保育士・幼稚園教諭を持っている

公立の保育園・幼稚園で働きます。

共働きが増えた昨今では需要が大きいですね。

✅栄養士・調理員

保育園・小学校・中学校に配置されていることが多いのでこちらも募集が多い職種です。

✅保健師

新型コロナウイルス感染症対応で需要が爆増した保健師。

市町村では、保健センターで勤務することが多いですね。

田舎の自治体では、採用の募集を出しても、人が集まらない。なんて話も聞くので、需要は多いようです。

4 どうやってエントリーしたらいいの?

  • 自治体のHPを見る

  • ハローワークで探す

検索🔎 〇〇〇市 会計年度任用職員

市町村ならホームページで調べるのが早いです。

都道府県はホームページを調べてもなかなか情報までたどり着けないので、ハローワークの方が早いかもしれません。

5 募集時期って?

通年で募集していますが、

1~3月頃 & 9月頃 に募集が多い印象です。

欠員が出たりなどで、通年で募集はしていますが、募集が多いのは次年度の予算が取れて体制が決まる1~3月頃。

9月にも多い印象ですね。

ホームページを確認しましょう。

6 選考内容

  • 履歴書

  • 面接

正規職員を採用する公務員試験のように筆記試験はありません。
会計年度任用職員で筆記試験をやっている自治体もあるのでしょうかね。私の知る限りでは聞いたことがありませんが、各自で自治体の募集要項を確認してくださいね。

7 会計年度任用職員になるメリット

  1. 自治体に雇用されるので安心。

  2. 職場の環境が良い(ホワイトな仕事環境)※もちろん一緒に働く人にもよりますよ。

  3. ゆっくり考えながら仕事ができる

  4. 将来公務員になりたい人には、採用試験の面接でメリットあり

① 自治体に雇用されるので安心

人も環境もブラックな職場ってありますよね。

会計年度任用職員は雇用主(任命権者)が自治体(首長)なので安心感があります。

労働基準法をはじめとした法律が順守される職場なので、その点は安心です。

もちろん給与もきちんと支払われます。

② 職場の環境が良い(ホワイトな仕事環境)

 基本的に公務員になる方は、穏やかで優しい。良識的で、丁寧に仕事を教えてくれる人が多い。ので働きやすいと思います。

先に申し上げておきますが、100%ホワイトな職場なんてことはありません。様々な職員もいます。これはどこの職場でもあることです。

③ ゆっくり考えながら仕事ができる。

特に事務仕事に限りますが、与えられた仕事をゆっくり考えながら、わからないことは聞きながら、仕事を進めることができます。

出産や育児などで仕事から離れていた方も、家庭が落ち着いて就業を考えたときに、ぜひ会計年度任用職員も選択肢の1つに入れていただきたいです。

④ 将来公務員になりたい人には、採用試験の面接でメリットあり。

将来公務員になりたい人には会計年度任用職員はメリットが大きいです。これから公務員試験を受けたいと考えている方には、会計年度任用職員はおすすめです。

 就職したいと考えている自治体の会計年度任用職員になると、面接試験でのネタになります。また、どのような職場なのか『中の人』になることで見えるものもあるでしょう。

 市町村のような自治体では、会計年度任用職員で勤務している人が、どのような人物か自治体側も知ることができます。真面目に真剣に勤務してればその勤務態度は評価されます。公務員試験を受けて公務員になりたい人は、会計年度任用職員で実績を積んで、公務員試験を受験する。これも選択肢の一つです。

 会計年度任用職員としてきちんとした勤務実績があると面接試験で志望理由やこれから行政で取り組みたいことなどネタになりますのでメリットです。

自治体も採用する職員の人物像や勤務態度が分かっている方が採用しやすいでしょうから。

公務員を目指す人は、会計年度任用職員をおススメします。


8 会計年度任用職員のデメリット

  • 任用期間が1年度以内であるため、3年間働けるという保証がない

  • パートタイムの職員には退職手当が支給されない

  • 地方公務員の身分であるため、労働契約法の「無期転換ルール」は適用されない

  • 兼業禁止が適用される場合がある

 会計年度任用職員のデメリットとしては、任用期間が1年度以内であることや、パートタイムの職員には退職手当が支給されないことなどが挙げられます。会計年度任用職員は、地方公務員法が適用される一般職の地方公務員です。地方公務員法で規定された公務上の義務・規律、人事評価が適用されます。個人的な所感ですが、正社員として長期に雇用されたいという人には不向きな就労スタイルです。

 ここからは、会計年度任用職員として勤務した体験談や、公務員になりたい人が会計年度任用職員を経験することのメリット、実際に勤務してみた感想などを書いています。

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