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今はまだ思い出と呼べる勇気がないことを思い出して喉の奥が苦しくなる

数ヶ月前までずっと隣にいた人を思い出して苦しくなる時がある。
記憶に残っていることは幸せなことだらけなはずなのに、今あなたがそばにいない現実を知って苦しくなるのだ。
水族館へ行ったり長い橋を渡って見慣れないアーケード街へ行ったり、高いホテルに泊まってご褒美だねって予定つめつめの大阪旅行をしたり
そういう一瞬で過ぎていく楽しかったことを思い出すのならまだいい。
しかし、いつも記憶の中に鮮明にうつるのはキスした時の柔らかい舌や唇の感触や、朝起きれなくて頭から布団を被って足を出しているヘンテコな格好、ドライブしている時の真剣な眼差し、お風呂に入った時肩が冷めないようにってお湯をかけてくれる優しさ。
そんなどこにでもあって、2人にしか分からない日常ばかり思い出してしまう。

これらを思い出と言えるほど、私はまだ強くない。

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