孑孑日記② 夢を書くこと

 昨日も書こうと思ったら、寝た。
 三日坊主にすらならんかった、バカ!

 それはさておき、夢で両親が実家を売り払い、祖父母の家かどこかに引っ越す夢を見た。なんでだったか、理由が説明されていたはずなのに、起きたらすっかり忘れている。せっかくいいネタになりそうだったのに、日記の話題としても、小説の設定としても。
 こうすると、安部公房はよく夢を覚えていたし、律儀だったと思う。彼は見た夢を、起きたらテープレコーダーに吹きこんで記録していた。それをまとめたのが『笑う月』で、『周辺飛行』もそうだったかな? 『笑う月』に収められている「密会」は非常に夢的だ。ホテルに女と一緒に行っていろいろしたあと出てみると、突拍子もないものが現れ、みんな集まって笑ったり歓談したりしているという感じのものだ。この累計の夢は私もよく見た。昔、飛行機に乗り遅れた夢を見て泣いたことがあるが、そのときにも似た場面があったはずだ。もっとも、私は精神分析のせの字も知らないから、それがどんな意味を持つかといった、夢解きは一切できないのだが……
(2023.7.23)

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