第28回『寿司職人への道③』
暑い。毎日暑すぎる。
この異常な暑さを乗り越えるため、遮熱効果のある帽子を買いました。
よく見ると帽子の内側が銀色になっていて、なんだかドクター中松の発明品みたいですが、被ってみると脳天の温度でこんなにも体感温度が変わるのかと驚きでした。
どうも、あさい妹です。
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ここではどこかで血の繋がっているであろう
同姓の2人が交換ノートを書いていきます。
パピコでも食べながら、のんびりしていってください。
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今回は『寿司職人への道②』の続きを書きます。
(①はこちらから→寿司職人への道①)
●4つの壁
飲食業の経験がないにも関わらず、いきなりお寿司屋さんに転職して1週間。私は4つの壁にぶつかった。
壁その1 業界用語
慣れない業界用語はやっていけば自然に覚えるため、これは時間が解決した。飲食店では話し言葉でやりとりをしないのが基本。とにかく短い言葉での会話や返事をすることを心がける。分からない時は「あっ…」と戸惑うのではなく、瞬時に「すみません!教えてください!」と素直にパッと伝えるのがベスト。(何度カオナシのような声で「ア…」と言ったことか…。)
壁その2 コミュニケーション
前職では仕事中に軽い冗談を言い合うことが日常的ではなかったため、最初は戸惑うことが多かった。周りは若い方ばかりで、在庫を数えてる時に「ちょっと聞いてくださいよ〜」なんて話しかけられると「あれ?いくつだっけ…?」と数字を忘れてしまうことも。
それでも寿司職人は手を動かしながら、お客様を楽しませるカウンター商売。今のうちから手を動かしながら会話ができなければカウンターには立てないと、どんなに忙しくても明るいノリで返した。
壁その3 体力
毎晩湯船に浸かり、ストレッチしたり、マッサージ機を買ったり、湿布を貼ったり…。とにかく色々試した。藁にも縋る思いで、足裏に磁石がついたヘンテコ靴下まで買った。
しかし、何を試してもその場しのぎで、疲れは溜まっていく一方。休日に回復したとしてもイタチごっこだった。
これはジムで体を鍛え、疲れない体を作るしかない!とジムで走ったりもしましたが、これはまだ未解決です。
(仕事で体を使うのと、ジムで鍛えるのって何が違うんだろう…。)
壁その4 マニュアル
若手が先輩から教わった通りにやったのに、別の先輩からは「やり方が違う」と怒られている状況に、”職人とはそういう世界なんだ”と頭で理解しつつも、怒られた人は経緯の説明ができないままその場が終わってしまうことに、とても心が痛んだ。
人は理不尽さから一貫性がないと感じたとき、離れていってしまう。
正社員で働く以上ただ受け身になるのではく、会社をより良くするために自分のできる仕事は作っていきたい。ド素人の新人が生意気言っているのは重々承知の上、勇気を出して店長に”マニュアルを作り、みんなで共有したい”と相談すると、店長は私の意見に大きく頷きながら、ちょうど会社でもその話が出ていたんですとマニュアル制作を任せてくれた。
⚫︎マニュアルを作る
毎日遅くても30分前には出勤し、掃除を始める。
足裏ピッキピキ、全身バッキバキにも耐えながら、休日になるとパソコンを開いた。
職人の仕事はマニュアル化ができないから”職人”と呼ぶ。それでもこれから新しく入社してくる人たちが一目で分かりやすく、初日でもこれを見ればなんとか仕事になるようなマニュアルを作ろうと取りかかった。
もちろん自分の与えられた仕事はこなしつつ、まずは寿司屋の隠語、ドリンクの表を作り、お店に貼った。それから接客英会話、電話対応など新しいことを覚えたり、変更があるたび更新していった。
他店舗から来たヘルプの人は、私のマニュアルを見るたび目をまん丸にして驚き、その度に店長が自慢してくれて可愛かった。
(ちなみに店長は年下である。そして、私はそんなに特別なことをしたとは思っていない。)
新しく入ってきた方が私のマニュアルを見ながら対応しているところを見て、まだ完成はしていないけれど、とりあえず作って良かった。これからどんどん増やしていこう。そう思っていたところ、新しい問題が発生する。それは…
新人さんはみんな3日で辞めていってしまった。
つづく
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アサイ兄へ
カリマーの帽子、いい感じです。
これからは遮光と遮熱みたいです。
あさい妹より
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