25歳で起業、初年度年商1億円に到達した凡人。創業2期目の振り返り|同僚の涙と自分の未熟さに苦しんだ1年間
25歳で起業。DX事業や営業支援事業を行う株式会社Lisで現在CEOを務めています、浅井(アサイ)と申します。
僕が2020年に立ち上げた株式会社Lisは、初年度で年商1億円ラインに到達し、3年がたった現在はメンバーも増員、更なる拡大を目指している会社です。
今回は、そんな順風満帆に見える僕の起業ストーリーの裏側、個人として会社として、かなり苦しんだ2期目についてお話したいと思います。
前回の記事では株式会社Lisの創業1期目についてお話しました。
https://note.com/asai_hisashi/n/n6edfc9473f57
この記事でも述べているように、1期目は勢いのあるスタートをきれ、自分としても会社としても刺激的な日々を楽しみながら走り切った1年間でした。
しかし、今回はそんな1期目から急展開を見せた、苦しくも歯を食いしばりながらなんとか耐え抜いた、苦悩の2期目についてお話していきます。
※この記事は「こうすれば起業はうまくいく!」というノウハウではなく、あくまでも20代で起業をした1人の若者の「起業してみて3年間、これがあったからこそ僕は会社をやってこれた」という回想記です。
1期目と同じ事業方針で、勢いのままに経営を推し進めようとした2期目
2期目の始めに立てた事業方針は簡単に言うと「1期目と変わらぬ体制で引き続き売り上げ拡大を狙う」でした。正直言って、この時の僕らの目標は本当に浅はかだったと思います(笑)
1期目の目標であった売り上げ1億円を達成し、このままの勢いで2期目も押し進めていけるだろう、という甘い考えが先行し練り込めていない目標設定のまま無理やり事業を進めていたんです。特に僕自身、中長期的に考えるというよりは目先の売上をどう作るかしか考えていなかった。
1期目と変わらない体制とは、既存の営業代行の事業を、変わらず少数精鋭の社員2名体制で進めていく方針でした。
しかし、現実はそう甘くありません。1期目に獲得した代行業の案件の数々は、内部の進行管理メンバーの不足により契約更新率がどんどんと下がっていきました。また、リモート環境や業務委託という契約形態により、メンバーマネジメントの不行き届きがありメンバーの退職が続きました。
案件数が減る分、より多くの案件を獲得しなければならない。案件獲得にがむしゃらになり同時進行で進む内部の育成に手が回らない、せっかく獲得した案件の更新率は下がる、自分がさらに獲得に動くため新規営業のメンバーの育成もままならない、という負のループに陥ってしまったんです。
どうすれば良いか、悩みに悩みました。
そのとき、ある本との出会いで、一気に視界がクリアになりました。
次はこうするぞ!と決めた考え方が以下の3つでした。
言われてみれば基本的な当たり前のことですが、今のようにSNSもない時代で、起業して経営経験の浅い当時の自分には、解決のヒントがなく沼にハマり、やっとこの一冊との出会いで、頭の中が一気に整理できて、気持ちを前進させることができました。
苦悩の時代に終始を打ったきっかけ|COO"松村"の涙
そんな、メンバーマネジメントの難しさと再現性のない体制・事業内容に限界を感じていた時代。ひどい時にはクレームが入り「この会社の社長はどうなってるんだ!」とクライアントに怒られ、社長自らクライアントの元に出向き、何度も頭を下げて謝罪したことすらありました。
なぜ経営をしているのか、自分達の会社がどこに向かうのかが本当にわからなくなった時期でもあります。
そんな時期に、松村から「一度、2人で腹を割って話さないか?」と持ちかけられたんです。
その時の松村の目や表情は今でも忘れられません。「お前は経営者として本気で会社に向き合っているのか」と正面から自分に問いただしてくれたんです。
そこでやっと、自分が創業者としてどれほど他のメンバーや会社全体を見れていなかったのかを痛感させられました。
自分は営業としてはスタープレイヤーだったため、自分さえ走り続ければなんとかなると思っていました。でもそれは、あるべき経営者の姿ではないんだと。彼は自分のワンマンな営業プレーやマネジメントスタイルに対してはっきりと正面から指摘してくれました。
「本気でこの状況をどうにか改善したい。自分達の会社を大きくしたい。」と涙ながらに語る彼の姿を見て、自分自身が変わらなければと強く思いました。
会社の器=自分の器|視野を広げるために走り回った日々
松村との話し合いを経て、このままではいけないと一念発起した自分は、一度自分自身の視野を広げようと社外に出ます。色々な事業形態のスタートアップを調べたり、同じような苦悩を抱く経営者の話を聞いたり。一見、直接自社の事業とは全く関係のない事業を手伝ったりもして、新しいつながりを増やしました。
会社の業績が好調ではないなか、他のことに手を伸ばすのはとても勇気のいることでしたが、この機会が絶対に必要だと自分に言い聞かせて、本当に様々な人と出会い話しました。
おかげで、たくさんの方にアドバイスをいただき、自社の事業方針を見直す必要があることや、理想的な人員計画の立て方など、拡大のための経営術について学ぶことができました。
転換期|事業方針を変え新たなスタートに
こうして2期目の後期から事業計画の軌道修正をはじめました。
まずは事業領域の見直しです。立ち上げ当初はキャッシュをつくるため拡大させていた営業代行事業ですが、今後はより安定したストック型のビジネスモデルも蓄える必要があると考えました。そこで、まずは営業フリーランス向けの人材マッチング事業をはじめることにしたんです。
人材業といえば、初期投資が少なく利益を出しやすいビジネスモデルです。また、当社ではフリーランスの営業マンとのつながりも多く、さらに営業に課題を感じる企業様とのつながりもありました。既存の顧客に対して、代行業以外の形で新たな価値提供ができるチャンスだと思ったんです。
また、紹介モデルと派遣モデルを組み合わせることで、ストック型のビジネスモデルとして収益を右肩上がりに伸ばすことができます。
他にも、3期目に向けてメンバーの正社員採用枠を増やすことも決めました。今まで業務委託としての採用では、管理が難しく逆に採用コストとマネジメントコストがかさんでいた点を、思い切って正社員として採用して、自分達もマネジメントにきちんと力を入れ改善しようと試みたのです。
徐々に兆しが見えてきた後期|次なる飛躍に向けて
こうして事業領域を増やし、人員計画も変更してからは、自分も松村も以前よりも前向きにイキイキと働くことができました。やはり、改善の兆しが見え始めたことと、お互い会社成功への決意を今まで以上に固められたことが、僕と松村の2人にとてもいい影響を与えたんです。
また、僕個人としての心持ちも大きく変わりました。お客さんだけでなく、社内のメンバーとも誠心誠意向き合うこと。希望的観測だけの個人プレーはやめ、確実に会社のためになることをきちんと考え選ぶこと。そして自分個人としてではなく、会社としてどんな経営者でありたいかを常に考えることです。
こうした変化があり、3期目の初旬は実際にグッと伸びたのですが、それはまた次回のお話でかかせていただきます。
今後の方針|若手起業家として更なる飛躍を目指して
今後は株式会社Lisを「人々の生活、経済基盤」を提供できるような会社にしていきたいと考えています。(3期目については、また別の記事で詳しくお伝えいたします。)
2期目がはじまったばかりの頃の自分は、今ほど「常に死ぬ気で、会社のため、メンバーのため、常に思考しなければ」とは思い切れていませんでした。
ただ、日々周りの経営者や同世代の高い志を持った人材と話すにつれ、今のような自分になれたのだと思います。今後もこの会社のため、そして社会のために、メンバーのため、そしてお客さんのためを第一に、事業を拡大していきます。
おわりに
株式会社Lisでは、今後も「営業に関わる全ての課題を解決する」ために事業の拡大に取り組んでくれる仲間を募集しています。
また、2023年1月からは新規事業として、固定報酬の案件に特化した営業フリーランスのマッチングサービス”リスキャリア”を開始しました。
リスキャリアは営業に携わる幅広い職種で、高収入な固定案件、継続的な案件、リモート案件を多数そろえています。
営業フリーランスとして独立してみたい、起業などを前提にさらなる活躍を目指してみたいという方は、ぜひ一度リスキャリアのサービスサイトからお気軽にご相談ください。
株式会社Lisには、他にも熱い想いを持って働いている方がたくさん在籍しています。
インタビュー記事も掲載していますので、当社の公式noteも是非チェックしてみてください!