【おせちを作る】「黒豆」をツヤツヤに仕上げるコツとは? 赤ワインで煮るアレンジレシピも
おせち料理は、作るのではなく買うものになった。たぶん、間違いなく。技術の進歩もあって、市販のものも十分においしくなったから、自分で作ろうというモチベーションも抱きにくい。
そして今年も、台所に立つことなく、冷蔵や冷凍で届くおせちの包みを開けることになるのだが、自分好みの味に出合うのが難しいと思う一品がある。「甘い系」おせちの代表格、黒豆だ。
黒豆は「黒くまめまめしく」という語呂合わせから、家族全員が外で真っ黒になるまでまめに働き、元気に暮らせるようにとの願いが込められたおせち。紅白のかまぼこや黄金色の玉子の中にあって、黒光りする黒豆は「一の重」のセンターを張れる存在感を放つ。一年間、元気に暮らせるようにと願いを込めて、作ってみては。
ロングセラー『喜ばれるおせち料理とごちそうレシピ』(2014年11月刊)から、監修の牛尾理恵さんによる基本の黒豆とかわり黒豆、2種のレシピを紹介する。
【基本の黒豆】
◇材料(作りやすい分量)
◇おすすめ調理日:12/29~30
◇保存期間:冷蔵庫で約1週間冷凍庫で約1カ月
◇賞味期間:1月6日頃まで
◇作り方
<1日目>
(1)ボウルに黒豆を入れ、流水で手でこするように洗う。虫食いの豆があれば取り除く
(2)鍋に分量の水を入れ、(1)の黒豆を浸して一晩おく。鍋を使うのは、そのまま火にかけやすいから
<2日目>
(3)黒豆を浸した鍋に分量の砂糖、塩、しょうゆ、重曹と鉄玉を入れて火にかける
(4)煮立ってきたらアクをていねいに取り除き、キレイに取れたら落とし蓋をする
(5)鍋のふたを少しずらしてのせ、弱火で4時間ほど煮る。黒豆は煮汁から出て空気に触れるとシワができやすいので、煮汁が少なくならないように時々チェック。少ないようなら水を足す
(6)指でつぶせるくらいのやわらかさに煮えたらできあがり。火を止めて、黒豆が空気に触れないように落とし蓋をして、粗熱をとって味をなじませる。
保存するときは、黒豆がシワシワにならないように、煮汁をひたひたに入れて。耐熱ガラスの保存容器に入れて1日1回電子レンジで火入れすると長持ちする。冷凍保存もできる。
【黒豆とさつまいもの赤ワイン煮】
◇材料(作りやすい分量)
◇作り方
(1)黒豆は洗って、たっぷりの水に一晩浸しておく
(2)さつまいもは1.5センチの厚さの輪切り、太いものであれば半月切りにする
(3)鍋に(1)を水ごと入れてゆでる。途中アクを取り除きながら5時間ほどゆでてやわらかくなったら、ゆで汁をひたひたくらいに減らす
(4)鍋に(2)と分量の赤ワイン、砂糖、しょうゆ、シナモンスティックを加えて落とし蓋をし、弱火で15分ほど煮る。さつまいもに火が通ったら火を止め、そのまま冷ます
(レシピ:牛尾理恵/写真:松島均/構成:生活・文化編集部)