なぜか好かれる人が「お久しぶりです」の後に“ちょい足し”する言葉とは
■休日明けの声がけに便利
ずっと忙しそうにしていた職場の先輩と、休日の次の日に顔を合わせたとき、こんな“問いかけ”をちょい足ししてみてはいかがでしょう?
\ここでちょい足し!/
週末がお休みの会社であれば、月曜日の朝のあいさつで使うと、さりげない気づかいも伝わりますし、休日にあったちょっとした出来事を話すきっかけにもなります。相手にとっても、返事は「はい」のひとことでも済ませられ、雑談にもつながる、答えやすい質問スタイルです。
とくに夏休みや年末年始の休暇など長期の休み明けは、なんとなく休みの間の空白が埋まらずどぎまぎしてしまう人もいます。さらに日本人は、「不在中に迷惑をかけていないかな」なんて心配したり後ろめたさを抱きがち。
相手がそんな心境かもしれないと思ったら、通常の朝のあいさつに「夏休みはゆっくりされましたか?」というふうにちょい足しすると、相手も、自然と休み前と時間がつながる感じがしてホッとするでしょう。
でも、あくまでもあいさつにとどめて、「どこへ行ったの?」「誰と?」などといった詮索にはならないように心得て使ってください。
■「あなたのことを、忘れていなかったですよ」というメッセージ
しばらく会っていなかった、連絡も取っていなかった相手との「空白」を埋めてくれるのが、前に会ったとき、話したときの記憶です。これを使ったちょい足しことばを紹介します。
\ここでちょい足し!/
久しぶりに会った相手に、以前に聞いた話の「後日談」をたずねるように、「その後、◯◯はいかがですか?」と切り出すと、「覚えていてくれたんだな」と相手もうれしく感じて、思いのほか、会話が盛り上がるもの。
相手に関心を持ち、ことばにすることは、人と人との関係の中で、とても大切な愛情表現と言えます。「その後、手作りケーキのレパートリーには、どんなものが加わりました?」「その後、ワンちゃんは大きくなりました?」「変わらず、今も泳いでいらっしゃるんですか?」などなど、相手の関心事についてひとこと、とりあげてみてください。
久々に会うと、話したい想いがお互いに募りすぎて話が止まらなくなる場合はよいのですが、何を話そうかどぎまぎすることもあります。そんなときは相手に語るネタが豊富にありそうなテーマで会話に弾みをつける、このちょい足しことばが活躍します。
■「聞いては失礼かな」と遠慮していたことも伝わる
「あなたのことが前から気になっていました」「もっと知りたいです」という気持ちが相手に届くと、会話が弾みますよね。次に紹介するのは、「ずっと注目していた」という相手への関心を伝えるちょい足しことばです。
\ここでちょい足し!/
「前からお聞きしたかったのですが」は、まさに「心に刺さる」ひとこと。あなたの相手に対する関心が、徐々に高まっていることも伝わります。
ほかにも、「御社のエントランスのお花、伺うたびに個性的で見とれます。前からお聞きしたかったのですが、どなたが生けていらっしゃるのですか?」とか、「◯◯さんの企画書、つねづね魅力的だなぁと思っていて……。前からお聞きしたかったのですが、どんなコツがあるんですか?」などさまざまなシーンで使えます。
もちろん、そのあとの質問に相手への敬意が含まれていることが大前提です。相手との関係性や質問する内容、状況によって、相手が詮索されていると感じること、プライベートに踏み込みすぎること、相手が困ること、不愉快に思うことはマナー違反です。そのときどきで見きわめてください。
私は、いつも人と会う前に、ひとつ、このちょい足しが使える質問を心掛けていきます。どんなことに興味があるのか、どんなものが好きなのか……。そのひとことが、相手の心を開きます。
とくに難しいことばではありませんが、どれも会話の中でひとこと加えるだけで、相手の心がやわらぎます。さっそく実践してみてください。
(構成/三宅智佳)