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2025年に発売予定の朝日文庫の一部をご紹介いたします!

明けましておめでとうございます! 朝日文庫編集部です。
朝日文庫は今年も、先の読めない混迷の時代に柔軟さと強靱さを込めた指針を示す「知性とエンタメ」を掲げ、生きる楽しみや知恵となるような作品を送り出してまいります。今年発売予定の朝日文庫から一部をご紹介いたします!

 今年の文芸の第1弾は、井上荒野さんの『生皮 あるセクシャルハラスメントの光景』(1月8日発売予定)です。
 皮を剥がされた体と心はいまだに血を流している……。小説講座の人気講師が性暴力で告発された。なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 当事者の生々しい感情と、ハラスメントが生まれる空気を重層的に活写する、いまこそ読むべき問題作です。《解説・河合香織》

 続きまして、2月には桐野夏生さんの『砂に埋もれる犬』(2月7日発売予定)が文庫化決定。
 小学校に通わせてもらえず、日々の食事もままならない優真。男にばかり夢中でネグレクトを続ける母との最悪な生活のなか、手を差し伸べるコンビニ店主が現れるが──。社会の分断を体現する少年の乾いた心の在りようを物語に昇華させた傑作長編。《解説・杉山春》

 近刊として以下の文庫が続きます。

鈴峯紅也さん『警視庁監察官Q ZERO2』
 銀座のクラブでバイトに精を出す、東大2年の小田垣観月。ある日、映像関係者を名乗る男と接触した数名のキャストが姿を消し始める。不穏な雰囲気の中、彼女は大学の先輩である小日向純也に手助けを求めるが……。大人気シリーズ第2弾。

五十嵐佳子さん『摘み草の里 千光寺精進ごよみ』
 江戸のはずれ、目黒にある尼寺・千光寺には、悩みを抱えた女たちが集まってくる。庵主・慈恵尼とともに野山を歩き、山の恵みをいただいて、またほんの少し前を向けるように。たやすく解決しない人生の難問に寄り添う、癒やし系書き下ろし時代小説!

小川哲さん『君のクイズ』
『Q-1グランプリ』決勝戦。クイズプレーヤー三島玲央は、対戦相手・本庄絆の不可解な正答をいぶかしむ。彼はなぜ正答できたのか? 真相解明のため彼について調べ決勝を1問ずつ振り返る三島は──。一気読み必至! 鬼才の放つ唯一無二のクイズ小説。

 春以降も続々、下記の作品が控えております。

小川洋子さん『小箱』
乙一さん、中田永一さんほか『沈みかけの船より、愛をこめて』
吉川英梨さん『新人女警』
秋川滝美さん『ソロキャン! 4』
矢樹純さん文庫オリジナル
麻見和史さん『猟奇殺人捜査ファイル 2』
朝比奈秋さん『植物少女』
真保裕一さん『英雄』
秋谷りんこさん書きおろし文庫 
佐々木裕一さん『斬! 江戸の用心棒5』

 まだまだ書ききれない話題作が目白押しです。

 好評の時代小説は、伊東潤さん『天下大乱』他、田牧大和さんの新シリーズが始まります。時代小説アンソロジー細谷正充さん・編『たびじ』も。
 
 エッセイ・ノンフィクションは、鴻上尚史さん『鴻上尚史のほがらか人生相談 BEST』田野大輔さん『ファシズムの教室』池谷裕二さん『脳はすこぶる快楽主義』群ようこさん『たりる生活』など続々登場予定です。

 1月下旬より開催予定の、様々な文庫レーベルが合同で行う今年で11回目の「教養文庫フェア」に、早川ノンフィクション文庫と共に初参加いたします。書店でフェアを目にされたらぜひご注目ください。

 マスコットのライオン、アーサーとサニーもひきつづき可愛がっていただければ嬉しいです! 今年もよろしくお願いいたします!

よろしくお願いいたします!