幸せなビリオネアになる秘訣は「本気で愚痴れる友人を3人以上持つ」こと。彼らが「孤独は不幸の最大の種」だと断言する理由
■愚痴れる友人を最低3人は持て
アホとの付き合いでは、まともにとりあわず、受け流すことが重要だ。しかし、日常的にアホとやり取りをしていると、ストレスがおりのように心に溜まる。
そんなときには、信頼できる友人を頼るのも一案だ。
スーパービリオネアたちから聞いた、とてもいい話を一つシェアしたい。「幸せなビリオネアになれる秘訣」として彼らがそこで真っ先にあげていたのが「Bad day(自分が最もつらい時)に本気で弱音を吐ける・愚痴れる友達を3人以上持っている」ということだった。彼らにしてもBad day はあるのだが、「ほとんどの資産家が弱音を吐ける相手を持たない」らしい。それはそうだろう。相手を間違えればゴシップ・スキャンダルになりかねない。
加えてある程度の年齢がいった男性資産家の場合「男は黙って……」「男子たるもの……」と演歌の世界のような不文律があり、自分をさらに孤独へと追いやる。
だから、スーパービリオネアは「聞いてくれる人がいるだけでどれだけ助かるか! 孤独は不幸の最大の種だ」と言うのだ。凄い実績のある人たちが言うからこそ、心にしみた話だった。本当の愚痴をシェアできる人は、簡単には現われない。次のような条件が必要だからだ。
・付き合いが長く信用できる
・経験が似ていて共感し合える
・できれば好不調の波が重ならない
長い間、気がおけない関係性を築いた友人と居れば、リラックスができる。共感は心の栄養剤だ。また、好調な人物は心に余裕があり、不調な者の悩みや愚痴をドンと受け止めることができる。お互い、不調な時に、頼れるという安心感があれば、連絡がとりやすい。
嫌なことを溜め込まずに口にできる友人は、アホと付き合うストレスを軽減し、アホとも冷静な付き合いをするための助けとなる。
■自分の人生がど真ん中にあればアホなど気にならない
娘が通う学校の哲学だ。入学希望者が後をたたず難関校だが、通う子供たちにはエリートっぽさが全くない。卒業生は皆世界中の名門大学に入る子が多いが、それは結果論。この学校の人気は冒頭の哲学があるからだと思う。
「自分らしくあること」や「誰かに期待される人生を生きるのではなく自分の人生の扉を自分で開けていくこと」が最重視されている。もちろん、学校教育だけでなく、公私を問わず人生の中で心に刻んでおくべきメッセージだ。
なぜなら、自分の人生をもっとも大事にし、その目的に向かって突き進むことで、心がぶれずにアホへの対応ができるからだ。
他人の期待に応えることを最大の目標にした場合、そのために自分の意見を抑えつけ、自分自身を殺す人生となってしまい、アホにも簡単に心をやられる。そうではなく、自分自身を大事にし、自分のために掲げた目標を達成することを第一にしよう。そうすることで、最大のパフォーマンスができるように、自分を解放できる。
もちろん、自己中心的になり過ぎてはいけない。時には、困っている人を救い(娘の学校では「生態系を守ること」にも重きを置いている)ながらも、自分は自分であるとして、「他人と比較しない」「誰かの期待のためだけに人生を生きない」ことを大切にして生きる。目的さえ正しくもっていたら、それが世界の課題を解決する道にもつながるはずだ。
人生100年時代、組織のために自分を犠牲にしても忠誠心をみせるために自分を殺し周りに合わせ続けても、テクノロジーの進化や国際的な競争激化が続くかぎり、その組織があなたの人生の終わりまで生活を保障してくれる時代ではない。
どこかでその組織から放り出される。自分で道を切り開いていかないといけない時がくる。
そのときには、自分がどういう人間で何ができるのか、何をしているときに心から幸せを感じるのかを自分と向き合い考えなければならない。
何事も遅すぎることはないが、自分と向き合うのは早い方がいい。自分の人生を中心におき、そのためにすべきことを考え抜くことで、アホの存在など気にならなくなるはずだ。