日本のハラスメント問題はなぜ海外より深刻なのか? “アホ”にいたぶられないために得るべき「自信オーラ」とは
■日本のハラスメント問題はなぜ深刻なのか
アホが取りがちな行動の一つに、ただ自分の優位性をひけらかしたいばかりに、ハラスメントを行うことがある。海外でもパワハラやセクハラはあるが、日本ほど深刻な問題とはなりにくい。その最大の理由は「ハラスメントが酷ければ辞めるだけ」だからだ。
居心地の悪い場所に、自分を殺してまで頑張って居座る人はほとんどいないのだ。いい職場でも、次のキャリアアップのステップを目指して3〜4年でいなくなるのが普通だ。日本の企業社会も昔と比較したらモビリティ(流動性)が出てきたが、まだまだだ。
まだ日本では新卒でせっかく入った会社だからと辞めない人が多い。だからアホは安心してあなたたちをいたぶるのだ。
新卒至上主義も時間の問題でなくなるとは思うが、日本社会では中途採用へのリスペクトとフル活用がまだ遅れているのが現状だ。中途採用は新卒で入った会社の待遇を上回る場所がまだまだ少ない。
実は、日本の大企業で新卒者でも、今やアジアの有望企業以下の給与待遇であり、欧米の一流企業に比べると一桁二桁少ないこともある。しかし、海外の情報が日本語にならないので、新卒至上主義はしぶとく残ってしまっているのだ。
アホと戦わないために、思い通りの転勤や社外でキャリアアップできるモビリティを得るためには、社内でコツコツとした準備が必要だ。実績を出し続け、訴求効果の高い資格を取り、いいものが見つかるまでの貯えも準備しないといけない。
無駄使いせず隙間時間には勉強して、会社では実績づくりに精を出す。アホ対策のためだと思うとこれらの努力はちょっとむなしく感じるかもしれないが、これらの努力はアホに関係なくあなたの人生を輝くものにしてくれる。
社内に残っても社外に出てもあなたを助けてくれるものばかりだ。大きな意義を感じながらモビリティづくりを頑張ろう。世界では高度人材こそこういうたゆまぬ努力をやっている。その努力こそが、アホを退ける。
■「自信オーラ」でアホ避けを
アホは基本的に小さな人間である。自分より立場の弱い相手、自信がなくびくびくしている人間を嗅ぎつけて攻撃するのだ。彼らは敏感である。攻撃対象を選ぶ場合、「自信オーラ」で判断する。「自信なさそう」な人間ほど安心して攻撃してくるのだ。「自信があるオーラ」を出している人間は面倒である。「世間知らずの根拠のない自信」も百戦錬磨のアホには、それを打ち砕ける自信はあるので、純粋まっすぐな経験に裏打ちされていない自信家君も狙われる。
アホが怖いのはアホの攻撃を含めて人生の辛酸を嘗(な)め切ってそれを乗り越えてきたようなオーラである。これは静かなオーラである。苦労する人生を送り、アホにもいたぶられたが、経験をコツコツと重ねて、自分を成長させ、困難を乗り越えてきたようなオーラこそアホを震撼させるのだ。
自信オーラを身につけるには、漫然と生きてはいけない。何のために今何をしているのか、その意義は何なのかをしっかりと考え、死ぬときに最高の思い出を持っていけるように逆算して人生を送らなければならない。
この心の持ちようができれば、一見どんなに大変な環境に置かれようが、コツコツとした行動の積み重ねで、水滴が岩を砕くように、たいていのことは乗り越えられる。こうした行為の積み重ねこそが、アホがおそれおののくような自信につながる。
アホを「揺るがない自信オーラ」で撃退するのはあくまでおまけのようなものだ。死ぬときに後悔しないように人生を大事に生きることが、自信につながり、その結果としてアホを撃退できる。その過程でアホなどどうでもよくなっていく。ふとした瞬間に「ああ、そういえばアホを撃退していたなあ」と思いだす程度のことである。
自分の人生の目的に向かってコツコツと努力を続けてきた自信からくるオーラがアホに対する最大の武器となる。