
2025年に朝日新聞出版から発売予定の文芸書単行本情報を一挙に解禁します!
あけましておめでとうございます!
朝日新聞出版・文芸書編集部からは、2025年も話題作が続々と刊行される予定です。現時点でお知らせできる、文芸書単行本の情報を一挙に解禁いたします!
本年もどうぞよろしくお願いします。
■2025年1月7日発売予定
『他人屋のゆうれい』 王谷晶
急死した伯父の部屋には「幽霊」が付いてきた! 長い内廊下でつながるアパートメゾン・ド・ミルでは、「ふつう」をすこし外れた隣人たちが住んでいる。文芸界最注目の著者・王谷晶が描く現代版長屋噺!
▼王谷晶さんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
■2025年1月15日発売予定
『ゲーテはすべてを言った』 鈴木結生
第172回芥川賞候補作
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!
■2025年1月20日発売予定
『ロイヤルホストで夜まで語りたい』 青木さやか、朝井リョウ、朝比奈秋、稲田俊輔、上坂あゆ美、宇垣美里、織守きょうや、温又柔、古賀及子、高橋ユキ、似鳥鶏、能町みね子、平野紗季子、ブレイディみかこ、宮島未奈、村瀬秀信、柚木麻子・著
多々あるファミリーレストランの中でも、ここでしか食べられない一線を画したお料理と心地のよいサービスで、多くのファンを獲得しているロイヤルホスト。そんな特別な場での一人一人の記憶を味わえるエッセイアンソロジー。藤井隆×ハリセンボン・近藤春菜×ハリセンボン・箕輪はるかの特別鼎談も収録!
■2025年2月7日発売予定
『C線上のアリア』 湊かなえ・著
中学生の時に両親を事故でなくした美佐は、高校時代を叔母に引き取られた山間部の田舎町で過ごす。それから約30年、叔母に認知症の症状が見られると役場から連絡があり、懐かしい故郷を訪れる。かつて、美しく丁寧に暮らしていた家はごみ屋敷と化していた。片付けを進めていくと、当時の恋人から借りた本を見つける。あったかもしれない未来をのぞき見するような思いで、本を返しに行った美佐は、衝撃的な場面を目撃する。担い手となった女性たちの心の声が響く介護ミステリ。
▼湊かなえさんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
『アガラ』 榎本憲男・著
本当の近未来の話をしようか――。新自由主義台頭の果てに世界は統一され、人類は自由と平等と平和を手に入れた。宗教も、国境もない。争いも存在しない。だが、完全な理想社会は、人間同士をつなぐ《ある力》を奪っていった。 SF×パンク×世界史の構造=25年後の未来をキッチュに予言するエンターテインメント巨編。
■2025年2月下旬発売予定
『鴻上尚史の具体的で実行可能!な ほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』 鴻上尚史・著
「気持ちがふっと軽くなります」「鴻上さんの回答を読んで、心と頭が整理されました」など、鴻上尚史さんの、相談者の身に寄りそった実践可能なアドバイスが毎回大好評。PR誌「一冊の本」、AERA dot. 連載の書籍化第6弾!
▼シリーズ既刊はこちら
■2025年2月20日発売予定
『死んだら永遠に休めます』 遠坂八重・著
死んでほしいと思っていたパワハラ上司が死んだらしい。容疑者は――部下、全員。
無能なパワハラ上司に苦しめられながら毎日深夜まで働き詰めの生活を送る28歳の主人公・青瀬。突然失踪したパワハラ上司・前川から届いたメールの件名は「私は殺されました」。本文には容疑者候補として「総務経理本部」全員の名前があった。
限界会社員・青瀬と妙に頭の冴える派遣社員・仁菜は二人で真相解明に取り組むのだが……。
■2025年2月21日発売予定
『日本語からの祝福、日本語への祝福』 李琴峰・著
日本語からの祝福、日本語への祝福
弊社PR誌「一冊の本」で連載中から話題沸騰!!台湾で生まれ、15歳までは「あいうえお」も知らなかった著者は、日本語の何に魅了されたのか。第二言語として日本語を学ぶことの面白さと困難さーー。日本語への新たな知見があふれる、芥川賞作家による珠玉のエッセイ集。
▼李琴峰さんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
■2025年3月7日発売予定
『問題。』 早見和真・著
小学6年生の十和は、家族の幸せの形がわからない。楽しい母、やさしい父、かわいい妹。それなのに、どうして心がこんなに荒むのか。苛立つ十和に対して、母はなかば強引に中学受験を決めてしまう。このわだかまる気持ちをぶつけられるのは、LINEで繋がる「あの人」だけだ――。ここから逃げ出したい。その思いは大阪で一人暮らす祖母へと向かい、十和は大阪の私立中学に進む決意をする。4人が離れて暮らすことに父は反対するが、あることを条件に十和の希望を受け入れるのだった。バラバラになりそうな一家は、この問題を解決することができるのか? 中学受験を通して家族の成長を描く感動作。
45万部突破の人気シリーズ『店長がバカすぎて』の山本猛店長も登場‼
『幸あれ、知らんけど』 平民金子・著
ベビーカーを押しながら神戸の街を彷徨う異色の街歩きエッセイ『ごろごろ、神戸』の著者による5年ぶりの新刊。小学生になった子の集団登校を見守り、50歳を前に缶チューハイとサッポロ塩ラーメン生活を捨て、肉体改造に励む日々。朝日新聞で3年間にわたって連載された原稿に書下ろしを加えた、中高年の心に沁みる珠玉のエッセイ集。
■2025年4月7日発売予定
『人よ、花よ、』(上・下) 今村翔吾・著
軍神と崇められる父・楠木正成の死後、戦のない世を望んでいた正行は、北朝に与する覚悟を決める。それは、楠木家こそ挽回の鍵だと頼みにしている南朝を滅亡に向かわせることに他ならなかった。しかし、時代の波は、正行の意図しない方向に流れはじめ……。朝日新聞で1年半に亘って連載された長編歴史小説。
『人生後半にこそ読みたい秀歌』 永田和宏・著
当代随一の歌人であり、細胞生物学者の著者が中高年期は収穫期であることに注目した。後期高齢者になって、しみじみと身に沁みるエッセイと名歌。中高年の困難、万一の事態、介護、孤独、身体の不調、病、死への不安に対する「老いの準備」がわかる。
老いのユーモア、老後と金、老いらくの恋、おひとりさまの老後、食・酒のたのしみ、友ありてこそ、ペットのいる生活について読みこむ。
■2025年春発売予定
『空色心経』 こうの史代・著
こうの史代が描く「般若心経」の世界!美しく愛らしい観自在菩薩さまの語る<空色のパート>/スーパーで働く何か屈託を抱えた女性の生活を描く<黒のパート>。「この世界の片隅に」の鬼才・こうのが、日本で最も有名なお経をマンガで独自に読み解く。画期的で美麗な2色コミック。
▼こうの史代さんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
『パルティータ』(仮) せやま南天・著
幼い日に実の母と離れ、弦楽器職人の里父のもとで育った中学2年生の時本拓実。10年の委託期間を終え、実母の家へ戻る時間が迫っている。音楽が導く、里親との別れの半年を描いた愛の物語。
『クリームイエローの海と春キャベツのある家』で創作大賞2023(note主催)朝日新聞出版賞受賞の著者による、待望のデビュー後第一作!
▼せやま南天さんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
『大阪城は五センチ』(仮) 青山ヱリ・著
女性向け風俗を月一で利用する由鶴は、男性キャストの宇治に淡い恋心を抱いていた。四十歳を目前にして恋人もおらず、仕事も今一つである彼女の心の支えは一千万円の貯金だけ。そんな中、実家が二世帯住宅にリフォームされ、家族から貯金で自分の家を購入するよう促される。形だけ物件を探し始めたが現実感はなく、仕事先で偶然宇治に会い、彼が春でセラピストを辞めると知る。恋。お金。家。人生の選択を迫られる中、由鶴はある決断をする。note創作大賞、朝日新聞出版賞受賞作の「大坂城は五センチ」に加えて、宇治を主人公としたスピンオフ短編を書き下ろしで収録する、期待のデビュー作。
■2025年5月7日発売予定
『真実の幻影』 堂場瞬一・著
ノンフィクションの大型連載を担当することになった東日新聞の高岡は、30年以上前に起きた未解決の女児誘拐事件を取り上げることにした。しかし、当時の出来事を調べていくうちに、不可解な点が次々と浮かび上がってくる。やがて、「取材から手を引け」という脅迫まで受けることになり……。
▼堂場瞬一さんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
■2025年5月下旬発売予定
『キマイラ 聖獣変』 夢枕獏・著
夢枕獏が40年以上にわたり書き続けてきた、渾身の伝奇大河小説「キマイラ」シリーズがついに完結!? 闘病を経て、約5年ぶりの刊行となる最新刊。
▼シリーズ既刊はこちら
■2025年初夏発売予定
『暦のしずく』 沢木耕太郎・著
江戸中期の宝暦年間、獄門に処せられたひとりの芸人がいた。
長い日本の芸能史において唯一、芸によって死刑に処せられ、歴史に埋もれた講釈師、その名は、馬場文耕。
著者初の、時代小説!
▼沢木耕太郎さんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
■2025年夏発売予定
『歌川 二人の絵師』 武内涼・著
江戸を代表する絵師の歌川広重と歌川國芳さらに葛飾北斎の娘・お栄の三人の人間模様を、情緒豊かに描く長編歴史小説。
『パンチラインの言語学』 川添愛・著
文学、映画、アニメ、漫画……でひときわ印象に残る「名台詞=パンチライン」。この台詞が心に引っかかる背景には、言語学的な理由があるのかもしれない。
ひとつの台詞を引用し、そこに隠れた言語学的魅力を、気鋭の言語学者・川添愛氏が解説する。
▼web TRIPPERでの連載はこちら
『男女逆転ディストピア・ロマンス』 夕鷺かのう・著
性別が変わっただけなのに!男としての、女としての生きづらさをポップな切り口で描く新しい性別逆転物語。
▼夕鷺かのうさんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
『七人の記者』 一本木透・著
権力に牙を抜かれ腐敗したメディアや検察へ宣戦布告。名もなき七人の記者が一丸となり、巨悪を追い詰める。
■2025年上期発売予定
『雨のやまない世界で君は』 綾崎隼・著
地球に巨大隕石が落下するというニュースを耳にしつつ、高校に向かった教師の相原は、ある女生徒からストーカー被害の相談を受ける。その対応に四苦八苦する中で、隕石の落下が現実となり、世界は雨に包まれてしまう。やがて日本では、国家移住計画が持ち上がり……。
■2025年秋発売予定
『たすけ鍼 親子鷹』(仮) 山本一力・著
著者の代表的な「たすけ鍼」シリーズ、大好評の第4弾。
▼シリーズ既刊はこちら
■2025年後半発売予定
『小説、この小さきもの』 鴻巣友季子・著
私たちは孤独ゆえに小説を生みだし、小説を読み書きするゆえに孤独を深めてきたのかもしれない。物語はいつどのように韻文の詩から散文の小説的なものへと向かっていったのか。「共感性読書」の波が席巻する現在、小説という散文形式の発展を読み解くことで、人間性の核心を考察し、私たちはなぜ物語を必要とするのかを問う本格文芸評論。
『人には人の呪いと言葉』 上坂あゆ美・著
喉につかえてしまった魚の小骨のように、あるいは撤去できていない不発弾のように、自分の中でのみ込みきれていない思い出や気持ちなどありませんか。
あなたの「人生の呪い」に、歌人・上坂あゆ美が短歌と、エッセイでこたえます。
▼web TRIPPERでの連載はこちら
『月白』 宇佐美まこと・著
妻の死後、新聞社を辞めてフリーライターとなった海老原誠に、闇市がひしめく戦後に起きた凄惨な連続殺人事件のルポルタージュの連載依頼がきた。彼は、すでに死刑となった犯人の北川フサについて調べ始めるが、いつしか、彼女に取り憑かれたようにのめり込んでいく。書き下ろしミステリー。
▼宇佐美まことさんの朝日新聞出版からの既刊はこちら
『最上階の怪物』(仮) 白井智之・著
かつて親友だった3人の少年。いつしか、まったく異なる道を歩んでいくが、16年後、思わぬ形で彼らの人生が交錯する。書き下ろし本格ミステリー。
『和山夜羽の5W1H事件簿』 大山誠一郎・著
ボディガードや鉄道の車掌など、さまざまな仕事を転々とする27歳の和山夜羽。時折、不可思議な行動をとる彼女だが、驚くほど仕事の能力は高かった。そんな彼女の周りで生じる謎は、その頭脳で瞬く間に解決に導かれるのだった。連作短編ミステリー。
■2025年発売予定
『飛燕』 あさのあつこ・著
小舞藩で代々納戸頭を務めてきた高蔵家。長女の徳子は、8年前に道場の師範代である藤十郎を婿に迎えた。しかし、ある日突然、彼は女と相対死を遂げてしまう。呆然とする徳子だが、藤十郎の死には不可解な点が残されており……。
▼あさのあつこさんの朝日新聞出版からの既刊はこちら