私とつわり
もうすぐ産後5ヶ月!ですが今更つわりの記事!
妊娠11週の時、この記事を書きかけていたものの、結局産休までは仕事でいっぱいいっぱい、産休に入り間もなく入院、出産、育児…と怒涛の日々。
(入院〜出産の経緯は、また別で記事をあげようと思います)
せっかく記録を残していたので、約一年前に始まったつわりの感覚や当時の感情を思い出しながら、あのしんどかった日々を振り返ってみる。
つわりで辛かったこと〜身体編〜
吐けないのにえずきが止まらない
大前提として、つわりの症状とその重さは人による。
気持ち悪くて吐いてしまう吐きづわり、食べていないと気持ち悪くなる食べづわり、とにかく眠い眠りづわり…など、症状は様々。
重度妊娠悪阻と呼ばれる、水も飲めない飢餓状態になって入院する人もいれば、ちょっと気持ち悪いかな〜程度、中には全くつわりがない人もいるとか。
私の場合は、以下のような症状があった。
空腹になると気持ち悪さが増す
かといって、食欲が皆無(食べたいものが思い浮かばない)
食べられるものは、果物、ゼリー、パン、トマト、お煎餅など
気持ち悪くてえずくけど、吐けない(空腹時も、そうでない時も)
栄養が足りないからか、めまいがする
スマホやテレビなど、20分以上見ていると気持ち悪くなってくる
息切れ(動いた時だけでなく、仕事のMtgや産科の予約など、ちょっと人と会話したあとも息切れ…妊婦は血液量が増え、心拍数が上がるらしい)
強い匂いで気持ち悪くなる(にんにくや魚の匂いがまじで無理)
とにかく辛かったのが、ずっと気持ち悪いことと(よく、船酔いや二日酔いがずっと続いている感覚と表現されるが、まさにそんな感じ)、吐けないのにえずきが止まらないこと。
ピーク時には、起き上がるだけでえずくので、やむなく仕事も休職。
こんなに長期間、体調不良が続くなんて、人生で初めての経験だった。
起床時、夕方〜夜、お風呂が辛い
ベッドから起き上がると、床が揺れていて、喉に向かって何かが突き上げる(でも吐けない)
夕方になってくると、疲れが溜まってくるのか、気持ち悪さが倍増する。
ベッドから起き上がるのもままならないから、お風呂に入るのは決死の覚悟。
逆に、体調のよい日中は外に出ることができる日もあったので、少し頑張ってでも外の空気を吸いに少し出かけたりもした。
家に篭ってベッドと同化しているだけだと、心がどんどんしおれていきそうだったので…
つわりで辛かったこと〜メンタル編〜
食欲が無いことに、悲しくなる
三大欲求とはよく言ったもので、今まで生きてきた中で当たり前に持っていた食欲が皆無になった。(普段は体調を崩しても、食欲だけは無くさないタイプ)
食べる楽しみがなくなるとこんなにも日々が寂しく、灰色なのだと、食欲がなくなって初めて気づいた。
日常の中で「食べる」ということにこんなにも楽しみを持って生活していたのかと。
ホルモン大暴走、妊婦健診で号泣
妊娠9週目くらいだったかな。
「体調はどうですか?」と、検診の初めに助産師さんが優しく聞いてくれた。
泣くつもりなんて全然なかったのに、「何も…食べられなくて…」と言った途端に号泣。しゃくりあげて泣くほどの号泣。
今考えると、辛さに相まって、多分ホルモンバランスの変化のせい。
(これを書いているのは産後だけど、産後もひたすらホルモンのやつに振り回される。恐るべし、ホルモン。敵に回したくない、ホルモン。)
助産師さんもホルモンに振り回される妊婦や産婦に慣れているのでしょう、
泣きじゃくる私を静かに受け止め
助産師さん「栄養とかカロリーは今は気にせず、食べれるものを食べたらいいよ。アイスとかは食べれる?」
私「うっうっ…アイスなら…だべればす…」
と優しくアドバイスをしてくださり、心が少し落ち着いたのを覚えている。
(産前産後で、助産師さんたちには何度も身体と心を救われた。本当に尊いお仕事…!)
判断力が低下している中、出生前診断のことを考えねばならない
出生前診断を受けますか?と、妊娠初期の3~4回目の妊婦健診で聞かれた。
主に染色体異常(ダウン症など)があるかどうか、胎児を検査するというもの。
私はそこで初めて、そういった診断ができることを知った。
しかも、やり方は様々で、血液検査でできるものもあれば、羊水を採取して調べるというものもある。
金額も数万円〜十万超えまで幅広い。
受けたとして、もし染色体異常があったらどうするのか?
産むことを諦めるという選択をするのか?
かといって、産んで育てる覚悟があるのか?
など、簡単に答えが出せないような問いに、ホルモンバランスとつわりのせいでボロボロになった頭とこころと身体で考える必要があった。
夫と何度か話し合った結果、私たちは「NIPT」という出生前診断を受けることにした。
もしお腹の子に染色体異常があった場合、自分たちの人生設計を考える必要があるのと、産まれる前に必要な準備を整えておけると思ったので。
(でも正直、陽性だったら産むのか、命を諦めるのかという問いには最後まで答えが出せないまま、固唾を呑んで結果を聞きました)
結果的に、検査は陰性。
しんどい時期にしんどい問いを考えなければならない精神的負担はかなり大きかったので、これから妊娠を考えている方には、ぜひ妊娠前に頭の片隅に入れておいていただくと心の準備ができるかと思います。
仕事の休職
つわりが始まってから3週間ほど経ったころ、しんどさに耐えかねて仕事を1ヶ月ほど休むことにした。
私の仕事はほぼリモートで、月に1〜2回出社がある程度だったので、幸いにも通勤のしんどさはなかったものの
それでも、毎日毎日、明日は仕事できるだろうか、朝ベッドから起き上がることができるだろうかと考え、朝起きられない場合は吐き気を堪えながら職場にTeamsを入れる…という日々がいよいよしんどく
そもそも仕事ができる日というのがほぼなくなっていたため、有休を使って休むことを決めた。
休むにあたっても、「同僚に迷惑がかかる」「引き継ぎのために今の仕事をまとめる気力・体力はあるだろうか」という迷いはあったけれど
「今は自分の身体とお腹の子のために、無理をしないことが最優先事項」と言い聞かせ、上司に連絡を入れた。
ただでさえ忙しい職場。
同僚も先輩も仕事が増えるため、にこやかに受け入れてくれる、という感じではなかった。当然だと思う。
それでも淡々と、できるだけ私に負担がかからないよう、仕事を巻き取ってくれたのはとてもありがたかった。
休職を言い出すまでと、実際休みに入るまでは気持ちがしんどかったけれど、
休みが始まってからは気持ちが少し軽くなり、しっかりと休養することができた。
しんどくてしんどくて休職するか迷ってる妊婦さん、休みやすさには個々の環境で色々あると思いますが、もしちょっとでも無理している感覚があれば、ぐいっとお休みするのが吉だと思います…!あなた自身と赤ちゃんを守れるのは、あなたしかいないです。
夫へ当たってしまうストレス
つわりが始まってからというもの、かいがいしく私のお世話をしてくれていた夫。
にも関わらず、これもホルモンのせいか、つらく当たってしまうことが多かった。
一番覚えているのは、夫が帰ってきて、特に体調のことを触れられなかった日。
「体調はどう?辛いね、何か食べられそうなものはある?って、なんで言ってくれないの?!!!!なんで心配してくれないの??!!!!」と号泣。
自分の言って欲しい言葉を、一言一句そのまま言って欲しかった。笑
なんて理不尽で我儘な…夫かわいそう…
私は夫のことが大好きで大切なので、夫と仲良くできない、イライラしてあたってしまうこともとてもストレスだった。
自分でストレスを生み出し、そのストレスにやられているという、負のループ。
ホルモンバランスによるメンタル不調って、それがホルモンのせいだとは自分でわかっていても辛いものは辛いし、ましてや近しい人に「ホルモンのせいだから気にするな」的な態度をとられると「それを他人が言うのは違う!!!!全力で心配して労ってよ!!!」と思ってしまう(私だけか)
自分のメンタルケアのためにやったこと
ずーーっと気持ちが悪く、えずきが止まらない状況なので、なかなか気分転換するのは難しかったものの
それでも体調のよい時間帯は、少し外に出たり、天気のいい日は日光を浴びるようにしていた。
あとは、食べられるものを食べる、飲めるものを飲む!!
体重管理はつわりが落ち着く妊娠中期から、と割り切って、栄養が多少偏っていても、とにかくその時食べられるものを食べていた。
(オロCとかCCレモンとか、加糖たっぷりの炭酸飲料は太るし身体に悪いとわかっていながらも、すっきりするからたくさん飲んじゃった)
つわりで苦しむ妊婦さんに何をしてあげられる?
こうしてつわりDaysを振り返った時に、周りの人の接し方で嬉しかったことや、逆にこうしてほしかった、ということを考えてみた。
対・夫
とにかく苦しんでいる妻を全肯定・全力甘やかししてほしい…!
人ひとりを自分の身体の中で育てるって、想像以上に大変で、精神的にも身体的にも負担が本当に大きい。
男性は一生経験しないことなので、どこか人ごとのように思えることもあるでしょう。ホルモンでメンタル崩壊するって、どんな感じか理解できないこともあるでしょう。
それでも、妻を大切に思うのであれば
「頑張ってるね」「辛いね」「ありがとう」
を惜しみなく伝えてあげてほしい。
それだけで妻の心はほっと温かくなるものです。
対・職場の同僚
同僚といえど他人だし、その人が妊娠したなんて究極的には自分には関係ないと思うかもしれない。
その人が自分の意思で子を作り、つわりになり、諸般の不調を抱えているだけなので、自分がそのせいで負担が増えるなんて解せない、という方もいるかもしれない。
全くもってその通りです。迷惑かけて申し訳ない。
ただ、もし少しでも、妊娠した同僚を気遣ってあげたいという気持ちがあるのであれば、まずは「妊娠おめでとう」と伝えてあげてほしい。
(これ、当たり前にみんなが言ってくれるわけではなかった、私の職場。そして言ってもらえると本当に嬉しかった)
対・赤の他人
電車やバスで、(自分に余裕がある時は)席を譲ってくれると本当に嬉しい…!
気持ち的に「親切にされて嬉しい」のもあるけど、つわり時期は体力低下していて立っているだけでもしんどいし、お腹が大きくなってくると腰が痛いので、「身体、助かります!ありがとうございます!」的な切実な嬉しさがあった。
ただ、私は自分が妊娠する前、毎度席を譲れていたかというと、自分の体調によってはそんなことなかった。
妊婦じゃなくてもみんなそれぞれの不調を抱えているわけなので、妊婦を優遇しろ!とは思わない。
ただ、自分にちょっと余裕がある時は、少しだけスマホから顔をあげて、もしマタニティマークが目に入ったら席を譲ってあげると、きっと妊婦さんはとても喜びます。
もしもこれを読んでくれている妊婦さんがいたら、伝えたい
こうして振り返ってみると、本当につわりはしんどかった。
終わりも見えないし、こんなにずっと体調が悪いなんて初めての経験だし。
もう妊娠したくない、って思うレベル。
PMSとかもそうだけど、症状や辛さの軽重が「人による」ってのも厄介なんだよな…
もし、これを見ているつわり真っ只中の妊婦さんがいたら、こう伝えたい。
毎日生きているだけで体内で人ひとり育てている状況、冷静に考えて、相当すごいことしています!!!息して寝てるだけで偉い!!!頑張ってる!!!!
(毎日何もできずに自分の爪とか見て1日が終わる(スマホ見るのも本読むのもしんどいから)…私何してるんだろう…って当時は思っていたけど、あの頃の自分にも息してるだけで偉いよって伝えたい)
つわりは絶対に終わる日がくるので、どうか無理だけはせずに、気持ちも溜め込まずに、ご自身の身体を何よりも誰よりも一番大切にしてください。
今更すぎるつわり記録でした。
めちゃ長くなった…ここまで読んでくれた方がもしいたら、ありがとうございますm(_ _)m