Arc column vol.88【伝統と常識は疑え】
Arc column vol.88【伝統と常識は疑え】 2024/10/13(日)
皆さんが所属している組織やチーム。
どの組織やチームにも、これまで諸先輩方が積み上げてきて下さった伝統やこうあるべきだという組織内・チーム内の常識が存在すると思います。
これはもちろん偉大なことだと思いますし、時代を築かれてきた方々には敬意を表するべきだと思います。
しかし、同時にいつまでも同じような考え方、やり方に囚われてしまっていて、組織やチームを前に押し進め切れていない組織やチームがたくさんあるのも事実です。
新しく組織やチームに入る人達は、たいていそこに所属する方々から、「我々の組織はこうあるべきだ」、「我々のチームはこうでなければいけない」という受け継がれてきた伝統やその組織やチームの常識を教えられます。
これまで積み上げてきた功績や実績は素晴らしいものであることに間違いないですが、時代は流れていき、様々なものが最先端になっていきます。
なにより、そこに所属する人たちが変わっているのです。この変化にアンテナを張っていく必要があると私は日々感じます。
長く同じ環境、組織、チームにいると、その所属する場所の伝統や常識が自分の軸や基準になってしまい、周りから見ると異質だと感じることも、自分達にとっては当たり前になってしまいがちです。
人はそうなると何も疑わずに日々を過ごしてしまっているのではないでしょうか。
そこで、今日のテーマである、「伝統と常識を疑え」に通じてきます。
このテーマは、私たちの日常生活や社会の進化において、非常に重要な考え方です。
伝統や常識は、これまでの過去の経験や知識、実績を元に築かれたものであり、一定の秩序や安定をもたらします。
しかし、これらが絶対的なものでないことも事実であり、むしろ時代や人の変化に適応していくことが現代では求められていると思います。
まず、伝統というのは組織やチームの軸や柱にはなりますが、それが時に成長や進化の妨げになる可能性があります。
伝統や常識に囚われてしまうと、盲目的になってしまい、更なる成長のチャンスを逃してしまう
ことが多々あるのです。
伝統を重んじるばかりに、社会の変化に対して遅れを取ってしまうことがあります。
しかし、受け継がれていくべき伝統があるのは事実ですので、伝統を大切にしながらも、その背後にある意図や理由を理解し、時代や人の変化に応じて、新しい視点から物事を見ることが大切なのだと思います。
一方、常識とは、一般的な知識や価値観を指します。
「我々はこうあるべきだ」、「我々はこうでなければならない」というその組織やチームの常識というのは固定概念や偏見に繋がっていく可能性があります。
常識というのは、自分の成功体験や経験、知識、教えが土台となり構築されます。
しかし、成功体験や経験は自分自身のものにしか過ぎないですし、知識や教えというのはアップデートしていくことが求められていると思います。
つまり、社会の変化とともに進化しなければならないのです。
伝統や常識を疑う姿勢は、新たな創造を生みます。組織やチームがより良くなっていくためにはどのような取り組みが良いのか、今所属するメンバーの力を引き出すにはどのような環境を作っていく方が良いのかなど。
新しいアプローチを試みることで、より良い方向に向かうことができ、時代を引っ張っていくができるのではないでしょうか。
私はスポーツにおいて受け継がれるべき伝統は、
『諸先輩方が勝ち続けることで築きあげてくれた価値を勝ち続けることで繋げていくこと』
だと思います。
練習方法やスポーツへの関わり方、取り組み方、関わる人達は時代の変化、進化によってどんどんと変化が必要です。
そして、常識というのは、
『時代の変化や進化の背景によって、自分の考え方をアップデートしていくこと』
だと思います。
とはいえ、伝統や常識を無闇に否定するのではなく、その根拠や価値を理解した上で再検討することが必要だということです。
伝統や常識を疑うことで新たな発見や成長が生まれ、より良い未来への道を切り開くことができるでしょう。
結論として、伝統や常識を疑うことは、
【常に学び続けること】
だと私は思います。
「伝統と常識を疑う」という姿勢は、進歩や成長を促し、現状の課題に対して柔軟かつ創造的な解決策を見つけるための重要な手段の1つであるということを皆さんにも知って頂ければと思います。
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佐藤旭