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ハチに刺される

10月、山でハチに刺されました。
普段は、博物館のバックヤードで植物標本の整理をしているのですが、
その日は、野外調査のお手伝い。

植物担当学芸員が、希少種の木が「この辺にあるはずだ」
と当たりを付けた場所に行って、その木を探し
見つかれば、木の太さや高さを測るとともに
どんな植物と一緒に生えているかを調べます。

調査が終わって、さあ、帰りましょうとなったとき
「いたい!」
と思わず叫んでしまったくらいの痛みが突然左手に。

一緒にいた人たちは、突然叫び出した私に驚き、
「どうした、どうした」
と言っているうちに、もう一人、「イタっ!」

3人いて、全然ハチには気づいておらず、
突然刺された印象です。

山中で水道もないため、ペットボトルの水で気休め程度に傷口を洗って
呼吸が苦しくなったりしないか様子見。
その後、刺されたところは痛いけど、
30分ほど歩いて下山をして、帰路につくことができました。

帰る車中で、博物館の昆虫担当の学芸員へ「ハチに刺された」と
LINEすると、「どんなハチだったか」と返ってきました。
やっぱり、「ハチ」が気になりますよね。

素人の私は全然ハチの姿を見ていないのですが、
植物担当であっても学芸員は研究者として冷静です。
刺されながらも、
「大きさは1.5cmくらいの黒いハチで、ところどころ白っぽい」と、
しっかりハチを見ていました。

これで、「クロスズメバチの仲間で、土の中にある巣を誰かが踏んで、刺されたのだろう。毒性は弱いからそんなに心配することないよ」とのこと。

実際、刺されたところが、少し腫れているくらいで
2時間後くらいには、痛みも赤みも引いてきたので
病院もいかなくてすむなと安心していました。
そう、1日目は。

2日目になって、
左手の甲全体がパンパンに腫れあがり
腕のほうまで広がってきたので
どこまで腫れるのか怖くなって、病院受診。
パンパン状態が2日くらい続いたでしょうか。

病院では、「クロスズメバチの仲間に刺されて~」
などと、昆虫担当から教わったことをペラペラ話したら
「ずいぶんお詳しいですね」と感心されちゃいました。

これもまた、博物館ならではの体験だったのかな?
でも、あまりしなくない体験だったかも。
それにしても、3人いて2人刺されて、1人は無傷。
どうしたら、刺されない人になれるんでしょうね。