母と私③ 初めてのカウンセリング体験
3年前のことですが、私は人生で初めてのカウンセリングというものを体験しました。
その頃私は、人からのちょっとした指摘や注意に対して過剰に反応してしまう・瞬間的に怒りを爆発させてしまうことを繰り返していました。
当然キレた後は自己嫌悪と情けなさでいっぱいです。
そんな日々が続き、さすがにまずい、おかしい、なんとかしたいと思って、ネットで知った田房永子さんのエッセイマンガ「キレる私をやめたい」を購入。
その本の中で、私が興味を惹かれたエピソードのひとつに、カウンセリングやグループセラピーの話しがありました。
あくまで筆者の田房さんの体験ですが、あるセラピーで良い方向に気持ちが向かったとのこと。
そのセラピーは調べてみるとちょっと私にはハードルが高そう…。
でも何か、なにか行動したい!という気持ちは消えず、カウンセリングにチャレンジしてみることに。
私は、自分の「怒り」の核にあるのは母親への感情だと考えていたので、母娘関係専門のカウンセラーを予約しました。
当日はカウンセリングルームではなく、落ち着いた雰囲気のカフェでのカウンセリング。
カウンセラーの方はベテラン感がありながら、上品で柔らかい雰囲気の女性です。
約90分、簡単な質問を挟みながら私は自分の体験や思いを話し続けました。
それは今まで身近な人に相談してきた時とは違う、自分の気持ちをまるごと抱きとめてもらえるような感覚でした。
向こうもお仕事ですからそれはもう真剣に聴いてくれるわけです。
しかも8割くらいは私に喋らせてくれました。
親しい間柄だと、どうしても「会話」になってしまいます。自分が話せば相手は何かしら感想を述べてくれるので。
ただ話を聴いてもらうことがこんなに気持ちがいいとは。
「ただ話を」と書きましたが、このカウンセリングの料金は90分11,000円!
しかし私はその時、赤の他人にお金を払って話を聴いてもらうことの価値と悦びを噛み締めていました。
それだけ話を聴いてもらうことに飢えてました。
結果的には、カウンセリングで画期的なアドバイスをもらえた!ということもなく、ある程度想定内の言葉をいただき終了した感じです。
ですが、確実にカウンセリング前と比べて心の中心が落ち着いたというか、余裕が生まれたのです。
私にとって、話を、思いを聴いてもらうということが重要だったみたいです。
3年たった今、以前よりは視野も広がり自分の感情だけにフォーカスしてしまうことはかなり減っています。
このカウンセリングを予約する時、モノを買う以外にこんな金額を使っていいのか、そんな価値があるだろうか、と悩みました。
ですが私にとって大正解の選択だったと思います。