母と私② お母さんが自信ドロボウなのか
これも私が小学生の頃の話です。
児童の図工作品を展示して、それを授業参観か何かの際に、お母さんたちが見るという機会がありました。
参観日ってなんだか晴れがましいというか、家とは違うジブンを見てもらえる嬉しさみたいな、そんな気分になるんですよね…
その時作ったのは、木のツルを使ったリースでした。(今思うとなかなかオシャレな課題だなぁ)
クラスみんなのリースが廊下の壁一面に飾られました。
お母さんと一緒に作品の前に行って、私のはあれだよ!と教えた私。
すると母は
「なんでこんなに小さく作るの?隣の子の見てみなさい、こんなふうに大きく作った方がいいじゃない!あんたのはいかにも自信なさげ。」
的なことを言ったのです。
高校生あたりからは、母の発言パターンを飲み込んで、次に来る言葉への心の準備ができるようになりましたが、この頃の私にまだそんな能力はありません。
それまでのちょっと誇らしいような気持ち、お母さんに褒めてもらいたいという期待は裏切られました。
母はことあるごとに私に、あるいは私の作るものに対して
「なんでこんな自信なさげなの?」
「なんでもっと堂々としないの?」
ということを言いました。
そう言われるたび、私は
「わたしってジシンがない子なんだ」
「大人しいし、運動できないし、みんなよりダメな子なんだ」
と思ってました。
まあ、大人しいのも運動できないのも子どもが自信を持てない理由のひとつになると思いますが…
今思えば、あなただよ、私の自信どろぼうは!
母の圧が強くて自信がなくなったのか、自信がないから母の圧が強かったのか…
鶏が先か卵が先か、状態ですね。
これは私の想像ですが、母の中では
娘の作品他の子より小さい→この子は自信がない→自信がないと強く生きていけない!→将来困る!
というような流れがあって、あの発言になったのではと推測してます。
この「思考の飛躍」今の私も本当によくあります…。
「母がしんどい」という田房永子さんのエッセイにもありました。
ともあれ、私があの時のお母さんになるとしたら、なんでこんな小さく作ったんだ…と思っても
「上手!持って帰ったら飾ろうね。楽しみ!」
くらい言いたいと思います。