ペルソナシリーズはおすすめか、遊ぶならどれから遊ぶべきか【ペルソナ3(P3P)/ペルソナ4(P4G)/ペルソナ5(P5R)】※ネタバレなし
いきなり結論からですが、
ペルソナは超おすすめ。もし興味があるなら絶対やりましょう。
引き込まれるストーリー、オシャレなUIやBGM、
とにかくゲームとしての出来が素晴らしい。
私はRPGが好きでたくさんプレイしていますが、
RPGの中はおろか、ゲームの中でもトップクラスに面白いと思う。
プレイ前に想像していたよりも5倍くらい楽しかったです。
ストーリー重視のゲームなので、RPGが苦手でも楽しめます。
プレイして後悔するようなゲームではないと断言できます。
続いて、プレイするとしたらどれから遊ぶべきか。
ペルソナ3~5はどれも面白いのですが、ゲームの雰囲気は結構違います。
ストーリー上の直接的な繋がりは無いのでどれから遊んでもOKなのですが、個人的にはほぼ一択です。
「ペルソナ4 ザ・ゴールデン(P4G)」からやりましょう。
ペルソナ4が最初にプレイするゲームとしておすすめできる理由としては
下記が挙げられます。
シリーズで最も仲間たちの雰囲気が明るい(親しみやすい)
途中でダレる心配が無く、最後まで寝る間を惜しんで楽しめる
古い作品ではあるが、操作感やUIなどにストレスを感じない
初見の人でもちょうどよいボリューム
なんと1,980円でプレイできる!
P5Rを最初にお勧めしない理由としては、ゲームとしての完成度があまりに高く、P3・P4から進化しすぎて快適どころか快感すら覚えるレベルで、
先にP5をプレイするとP3・P4を遊んだときにストレスを感じる可能性があるためです。
また、ボリュームがかなり大きく、やることの多さで中盤にややダレがちなタイミングがあるため、まずはシンプルにペルソナを楽しめるP4Gの方がおすすめです。
P3を最初におすすめしない理由としては、3作品の中では最もシリアスで重く、そのストーリーが故に時々仲間達が険悪なムードになることもあり、ダンジョンもやや単調で、ゲーム序盤を乗り切るのがややしんどいと思っています。
私も一度P3Pをやって、序盤が面白くなくて一度断念したことがあります。
P4Gをやってペルソナの楽しさを知ってから、P3を改めてプレイし直しました。
やれることが増えてくる中盤以降はかなり面白いので、ある程度ペルソナシリーズの面白さを知ってからやることをお勧めします。
ペルソナ3~5まで一通りプレイしましたが、私は3が一番好きです。
4の雰囲気もかなり好き。
ゲームの完成度が純粋に高いのは5だと思います。
ここからは、もう少し踏み込んだ感想などを知りたいという方のために、
詳細を引き続き語っていきます。
ペルソナシリーズ全体のはなし
ペルソナってどんなゲーム?
いわゆる日本の「ドラゴンクエスト」などをルーツとした「RPG」ゲームになっています。
そのため、基本的にはレベルを上げてキャラクターを強くしていき、ストーリーを進めてボスを倒していくという流れになります。
ドラクエと違う点としては、ドラクエでは街や洞窟、フィールドを探検していくのに対して、ペルソナシリーズは学校生活を送る高校生とその友人達が主役となっており、学校及びその近辺の町が拠点となっています。
高校生として部活やバイトをしたり、勉強をしたり、友人と遊んだりして学生生活を楽しみつつ、主人公や仲間を強化していく「日常パート」と、
限られたもののみが入れる「異世界」の中で、ペルソナという超能力
(ジョジョのスタンドみたいなもの)を使って敵を倒していく
「非日常パート」を繰り返してストーリーが進んでいくのが特徴です。
「ペルソナ」シリーズは、悪魔を合体していく「女神転生」シリーズから
派生した作品らしいのですが、私は同じく派生作品である
「女神異聞録デビルサバイバー」シリーズくらいしかプレイしたことがありませんでした。
デビルサバイバーはかなり暗く、非日常が中心の重苦しいシリアスな作品でしたが、ペルソナ3~5は基本的には学生生活の日常がベースにあり、比較的明るく親しみやすい作品になっていると思います。
また、レベルを上げてキャラクターを強くしていく点ですが、ペルソナシリーズの大きな特徴の一つである、「ペルソナ合体(5では処刑)」というシステムがあります。
本来、ペルソナは1人1つで、仲間たちはそれぞれ固有のペルソナを持ち、普通のRPGのようにレベルで覚えるスキルが決まっており、レベルを上げていくことで強くなっていきます。
しかし主人公は他作品でいうところの「ポケモン」のように、ペルソナを複数所持することができ、戦闘中にはペルソナを切り替えながら戦えたり、ペルソナ同士を合体させ、スキルを継承させながら、より強いペルソナに変身させていくことができます。
シリーズの良いところ
ペルソナシリーズの良いところはとてもたくさんあるのですが、
なんといっても学生生活が本当にリアルでとても楽しい!
学校へ登校して授業を受け、放課後は友人に誘われて遊びに行ったり、
夜はバイトしてみたり・・・。
仲間たちと海に行って遊んだり、花火を見に行ったりするなど、青春を満喫することもあれば、ときには本筋のストーリーに関わる重要な話を仲間と相談したり、行動を起こしたりするなど、非日常のストーリーがリアルな学生生活に自然に組み込まれており、ゲームの辞め時が分からなくなります。
また、日常パートの大きな特徴として、「コミュニティ(5ではコープ)」があり、一緒に戦う仲間や、街にいる人たち、部活やバイト先で知り合った人と絆を深めていくストーリーを楽しむことができます。
コミュニティは、相手の悩みを聞いて解決していくようなサイドストーリーの扱いではあるのですが、大人になった今でも考えさせるような内容もあり、単純に話として面白いです。
行動の選択肢は多いのですが、1日にできることは限られており、コミュニティを含めた日常生活のあらゆる行動が主人公・仲間達の様々な能力強化につながるため、今日は何をしようか、と悩みながら過ごすことになります。
シリーズの悪いところ
次に、シリーズの悪いところですが、正直これに関してはあまり大きいものはありません。
RPGのゲームバランスとしても簡単すぎず難しすぎず、苦しい稼ぎを強いられることも少ないですし、序盤~終盤までほどよい難易度で遊べると思います。
ストーリーは本当に面白いですが、強いて言えば、私個人としては登場する悪役・敵キャラにはあまり魅力を感じることができなかったです。(P3のラスボスだけは好き)
これに関しては私の好みに合わなかっただけという気がします。
個人的に好きだった/ハマったポイント
●BGMが最高!
オサレなBGMが世界観に合っていて本当に好きです。ゲームBGM好きとしては名曲の数々に出会えたのでマジでこのゲームやってよかった。
●ペルソナ合体が楽しい
序盤は選択肢が少ないのでそんなに楽しくないのですが、合体できるペルソナの種類が増えてきて、強いスキルを覚え始める中盤以降からは、たとえば物理や魔法、補助特化のペルソナをそれぞれ作ってみたり、次にどのペルソナをどのルートで合体して作ろうか考えたり、お気に入りのペルソナを強化して活躍させたり、自由にペルソナを作れるのが本当に楽しかったです。
●日常パートでの時間管理が楽しい
コミュニティを進めたりステータスを上げたり、時にはダンジョンに潜ったり、取れる選択肢がとても多いのですが、1日にできることは限られており、ストーリーとしても期限が決まっているため、効率良く進めたり、何を優先するかを決めて進めていく必要があります。
この時間管理が悩ましく、本当に学生生活を送っているかのように楽しめました。
おすすめの遊び方
このゲーム、ストーリー重視ということもあり、ネタバレ厳禁です。
エンディングの分岐や2周目への引継ぎ/周回限定の要素もあるので、
1週目は一切情報を入れずに遊び、2週目に攻略情報を見ながら遊んで真のエンディングを見る、というのがよいと思います。
ただ、2週目をやるには結構なボリュームがあり、スキップを駆使しても作業感があるので、どうしても1週で終わらせたいという場合は、エンディング分岐の攻略だけ先に調べるのでもよいかもしれません。
おすすめの装備とか、強いペルソナとかはありますが、最効率を求めると難易度は結構下がると思います。主人公はあまり考えず普通にペルソナを合体していくだけでも、仲間はスキルがある程度決まっているので、仲間と協力していけば詰むということはまずないと思います。
ほどよい難易度で楽しむためにも、1週目は攻略を可能な限り見ないことをおすすめします。
各作品のざっくり感想や魅力
続いて、プレイした各作品の感想や面白かったポイントを紹介します。
ペルソナ3(P3P)の面白いポイント
ペルソナ3の魅力は、感動のストーリーとコミュニティにあります。
ラスボス戦~エンディングの流れがあまりにも良すぎる。
私はラスボス戦・エンディングともに号泣し、1週間くらい余韻を引きずりました。
今までプレイしたゲームの中でもダントツで感動し、一番好きなラスボス~エンディングです。
ラスボス戦の曲がもうずるい。エンディングの曲も歌詞もずるい。
ラスボス戦の曲は、有志が集まって投票で順位を決める「みんなで決めるゲーム音楽Best100」でも常に上位にランクインする名曲です。
いくつかのコミュニティのストーリーもかなり印象に残りました。
ゲームの雰囲気はP4やP5と比べるとシリアスで重めで、学生の青春というよりは非日常の戦いが中心になっています。
比較的、最初に自分たちの意思があったP4、P5に比べ、P3では能力があるというだけで集められた集団の中で、敵が襲ってくるため受け身で戦わざるを得ないという状況からスタートします。
仲間達はまだ高校生で、覚悟も持てきれない状態で深刻な戦いに身を投じるが故の、ありのままの衝突や心からの意見のぶつけ合いが本当にリアルで印象深いです。
その中で、もがいて成長し進んでいく主人公や仲間達が見れるところが良いところだと思います。
ペルソナシリーズの人気の礎となった名作だと思います。
ペルソナ4(P4G)の面白いポイント
ペルソナ4の魅力は、なんといっても青春を感じられるところです。
「こんな青春がしたかった」
「このゲームに出会えて本当に良かった」
と、クリアしたときに心から思いました。
山梨県をもとにした架空の田舎町「八十稲葉」に転校した主人公が、仲間達とともに不気味な連続殺人事件の謎を追っていくストーリーとなっています。
この田舎の解像度の高さがすごい!
町並みや背景はもちろん、噂がすぐに広まっていく感じとか、少し人との距離が近かったり、何もないけど仲間と一緒なら楽しい!みたいな。
P3やP5と比べ、仲間たちが明るく雰囲気もかなりよいので、一番青春を味わえるゲームだと思います。
自分自身の本音や隠したい部分と向き合い、自分を受け入れて成長していく、というシナリオがとてもよいです。
お洒落で作品の雰囲気に合ったポップなBGM、テーマカラーの黄色を中心にプレイしやすいUI、緻密に計算されたストーリーなど、非の打ちどころの無い作品だと思います。
真エンディングを見た後は良い意味で大きな喪失感があり、
間違いなく心に残る作品です。
ペルソナ5(P5R)の面白いポイント
ペルソナ5の印象は、
「ペルソナ4から何もかも進化し、より洗練されオシャレになったゲーム」
です。
赤と黒を基調としたカッコいいUI、あまりにもゲームの雰囲気に合いすぎているオシャレなBGM、続きがとても気になるシナリオ、アクション要素も入って楽しくなったダンジョン攻略、バトンタッチという新しいシステムの導入で楽しくなった戦闘等、ゲームとしての完成度がとにかく高く、ゲームの歴史に残るレベルの作品だと思います。
P3やP4をプレイした後にP5をプレイしたので、あまりの進化ぶりに感動しました。
P5では東京が拠点となっているのですが、街の風景や構造が本当の東京にいるみたいにリアルになっていて、渋谷駅の構内なども現実に合わせて複雑に作られています。
駅の中を進んでいくイベントで行き先が分からず詰みかけることもありました。
「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」のDLCであるジョーカーをきっかけにペルソナ5を知ったのですが、総攻撃演出や勝利後演出、ジョーカーの動きなどの再現度がとても高いことを知り、別の意味での感動がありました。
ペルソナシリーズの楽しさを、思う存分堪能できる良ゲーだと思います。
ペルソナ3~5の比較
シナリオ
大前提として、全作品間違いなくシナリオは面白いです。
ゲームのシナリオをトータルで考えたとして、好みで言うと、
3>4>>5
です。
3~5それぞれ方向性がだいぶ違うので、人によって好みが分かれそうです。
私は3の感動するストーリーが大好き。
4は、本筋のシナリオは正直そこまで楽しめなかったのですが、仲間と和気あいあいするシナリオとしては大好きだったのでこの位置。
5はあまり刺さらなかったですが、5が好きという気持ちも理解できます。
シリーズファンでも結構好みが分かれるので、どれが好きかは本当にその人次第だと思います。
青春さ
4>>5≒3
これに関しては4の圧勝です。
4をプレイしたときは本当に自分が充実した高校生になった錯覚がありました。
4の明るい雰囲気は本当に好きです。
3に関しては、リアルな高校生ではあるものの、シナリオが結構重めで非日常が中心になっていることと、友達というより仕事仲間という間柄でスタートするのでこの位置。
5も同じく、リアルな高校生ではあるものの、前歴があることが噂で広まっていて学校で疎外感があることと、怪盗という立場で追われる緊張感があり、普通の学生生活とは異なっているためこの位置。
5に関しては、自分が高校生になっているというよりは、アニメを見るような感覚で、遠い位置から主人公の行く末を見守るような感覚でした。
ゲーム終了後の余韻の大きさ
3≒4>>5
3と4はとにかく余韻が大きいのですが、方向性はだいぶ違っていて、
3は打ちのめされて言葉が出ないような感じ、
4は喪失感で心に穴が開いたような感じでした。
5はボリュームがあり途中面白いポイントや盛り上がるポイントはたくさんあったのですが、最後思った以上にさらっと終わるので余韻がほとんど無かったです。
続きが気になる度合い
5>4≒3
続きが気になる度合いでいうと5が一番だと思います。
5は先に起こることがプレイヤーに提示され、そこを現在とし、過去の回想として物語がスタートするのですが、この現在と過去回想の時系列の魅せ方がかなり上手く作られていたなという印象です。
4はコンスタントに続きが気になり、途中ではあまりダレたりしない印象。
一番バランスが良いのは4かもしれません。
3は、中盤に物語が進んでいくにつれて徐々に加速していく印象でした。
BGM
これに関しては全作品素晴らしい出来でした。
作品ごとにゲームの雰囲気が異なりますが、それぞれの雰囲気にピッタリの楽曲ばかりで、ゲームに没入することができます。
P3はオシャレでさわやか、かっこいい。
P4はオシャレでポップ、明るい。
P5はオシャレで、都会の気取った感や、怪盗の自信満々で余裕な感じ、若者の熱量などがうまく混ざって表現されている。
つまり、全作品オシャレです。
ゲーム音楽で、作中で鳴っていたBGMのフレーズの一部分をボス戦などでアレンジして流すというのが個人的にめちゃくちゃ大好きなのですが、
(他作品でいうと、ポケダン空、Undertale、ポケモンSV・・・など)
P3ではその手法が使われていてめっちゃよかったです。
オープニングや作中は英語歌詞なのに、最後の最後にエンディングで日本語の歌詞で気取らない曲になるのが本当に良い。P3とP4のエンディング曲好き。
ゲームの難易度
難易度は後から変えられるので、ストーリー重視の人や難しいと感じる人は難易度を下げればOKです。
簡単と感じる場合は難易度を上げましょう。
初期設定に関して言うと、シリーズ通して難易度は同じくらいで、
結構考えないとゲームオーバーになるけど、詰むほどの難しさは無い感じ。
どの作品も難しすぎず簡単すぎず、ちょうどよいくらいの難易度だと思います。
かなり入念にキャラを準備して育てていくプレイスタイルでプレイしていたというものあって、3作品いずれもほとんどゲームオーバーにはならなかったです。
※P5はDLCを封印した前提です。
DLCペルソナをいきなり解禁してしまうと、Lv.100ザシアンを最初の町で手に入れたみたいにバランスが崩壊するので封印することを強く推奨します。
ダンジョン攻略の楽しさ
5>>4≒3
これに関しては5がダントツに楽しかったです。
3と4は作りはほとんど同じで、似たようなダンジョンをひたすら潜っていくだけ、アクションも判定がシビアで楽しさはなく、基本的にはダンジョンを楽しむというよりはペルソナの育成や合体、レベル上げといったRPGの育成を楽しむものという感じです。
5はアクション要素や謎解き・パズル要素があり、ダンジョン(パレス)の風景もそれぞれ変わっていくので、ダンジョン内を駆け回るだけでも楽しさがありました。
ただ、ダンジョンが複雑でかなり長いので、アクションや謎解きが好きでない人は飽きてしまうかもしれません。
戦闘の楽しさ
5>3≧4
これも5が一番楽しかったです。
バトンタッチというP5固有のシステムによって、雑魚戦が作業ではなくパズルのように楽しめたことと、ボス戦はギミックがあり、とにかく戦闘に飽きることがありませんでした。
3と4はほぼ同じで、敵の弱点やどんな攻撃をしてくるかを調べつつ、敵に合わせた対応を考えるという流れで、これはこれで楽しいですが5のほうが進化していて楽しかったかなと。
4に関しては、序盤かなりSPがかつかつになりがちで、SPを消費しないように進むので大変でした。
ペルソナ育成の楽しさ
5≧4>3
これに関してはどの作品も楽しいのですが、
特に5に関してはペルソナ強化やアイテム化ができたり、お金を払って自分のレベル以上のペルソナを作れたり、一番選択肢が多かったのが良かったです。
ペルソナによっては覚えられないスキル群があったりするのですが、私のプレイしたP3Pではその縛りが結構キツくて、思ったようにペルソナを作れないことが度々ありました。
あと、P3Pではスキル継承がランダムなので、狙ったスキルを継承するために何度も決定→キャンセルを連打する必要があり、スキル継承が面倒になることがありました。
ただ、このあたりはP3R(リメイク版)ではP5Rのシステムをベースに大きく改良されているようなので、P3Rをプレイしたらまた印象は変わるかもしれません。
さいごに
ペルソナシリーズはいいぞ。みんなやりましょう。