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発達障害を親にカミングアウトした話。

私が自分の障害をカミングアウトしているのは、気の知れた友人や先輩と父だけである。

私が障害の診断を受けたのは21歳のときである。一人でクリニックに行き診断を受けた。

友人や先輩は、「まあ、初対面からあさぎさん変な子だしねー」と納得感強めにすんなり受け入れてくれた。

問題は親である。幼い頃から、個人面談で「あさぎさんには障害があるのかもしれません」と言われ、祖母に「この子はどこかおかしいから、病院に連れて行こう」と連れていかれるたびに、「あさぎちゃんはいいところがたくさんあるのに障害なんてありえない」と怒っていた母には絶対に言えないと思った。

お母さん、やっぱり私おかしいんだよ。みんなと違うんだよと言えずにいた幼少期のことが忘れられなかった。

(ちなみに、祖母の「この子はおかしいから病院に連れて行こう」は、連れていかれた先が脳神経外科で、MRIを撮られて、異常なしと診断された。当たり前である。)

父に話したのは大学の卒業式の帰りの車の中だった。

「おとうさんあのね」と、幼少期から自分がどこか人と違ったことや診断を受けたことを話した。父は、最後まで黙って聞いてくれたあと、「そうか」といい、お母さんには黙っておこうと言った。

障害者手帳を見せたときも3級という文字を見て「重いのか軽いのかよくわからんな」とあっさりしていた。

診断を受けてから、親にバレないように役所の手紙を転送してもらうなど苦心していたのが嘘のように親に話せて心が軽くなった。

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