見出し画像

旅で改めて感じた、家族のこと

この週末、夫と実家の家族と一緒に旅行に行ってきた。
元々は夫と行く予定を立てていたのだが、両親が旅行に連れて行ってくれと言うので今回の旅の予定と抱き合わせになったのだった。
現地で合流して少し観光をして宿にチェックインし、夕飯は豪華な海鮮を食べるというプランだった。
大雨で合流当日はほとんど観光できなかったが、宿に早くチェックインしてゆっくり休めたので良しとする。

夕飯は刺身や海鮮の蒸し焼きなど食べきれないほど出た。
母が念願のあわびのバター焼きを丸呑みして喉に詰まらせ死にかけたのが本当に怖かった。
食事が始まってすぐはみんな食べることに夢中だったが、お腹がいっぱいになってきた頃から少しずつ話をした。

いとこたちの近況を母がべらべらと喋った。
順調にいっているいとこもいれば、大学で抑うつ状態になってしまったいとこもいるようだった。
普段いとこと全く関わりがないので親伝いに聞くだけだが、抑うつになってしまったいとこの話を聞いて心が痛んだ。
いとこたちに特に思い入れもないのに、自分と同じように病んでしまったのは悲しく自分まで落ち込んでしまった。
でも、きっとどうにかなるんじゃないかと思う。
それは他人事だからそう思うのだが、大抵の人は抑うつになっても環境が変われば気分も変わるものだと思う。
いとこは地元に戻って就職するという話だから、きっとまた元気になるだろう。
私は環境が変わってもずっとうつだが、もうそういう気質なのだと諦めかけている。

今回実家の家族と旅を伴にして、改めて生きづらい環境だなと思った。
家族は私たち夫婦と解散後道中のアウトレットに寄ったようだ。
そこで母は何か雑貨を買いたかったようだが、父と妹が「そんなもの家に置く場所がないから買うな」と厳しく言ったらしい。
旅行後母からその報告ラインがきていた。
本当に厳しいなと思う。
母もずっとうつ病で、雑貨が好きだから何か買うくらいしか気分転換できるようなことがないのだ。
実家は田舎で雑貨屋なんてほとんどないし。
たまの買い物くらい自由にすればいいのになと思うが、父と妹に言われて何も買わずにアウトレットをあとにしたという。
こういう環境だとうつが治るとは考えにくい。
だから私は実家を出たかったんだと思い出した。
大学進学で絶対地元を出ると中学生の頃から考えていたのだった。

今は寛容な夫と暮らしていて、何を買うも買わないも自由。
生活リズムも基本的に自由な私は本当に恵まれていると思う。
夫と出会って、実家の暮らしがいかに不自由かがわかった。
そして今回の旅で改めて感じた。

私は母の遺伝でうつ気質なのだろうと思うから、母を恨む気持ちがたまに湧く。
でも母もなりたくてうつになったわけじゃないし、家の環境が厳しいと治るものも治らないから気の毒にも思う。
もっと気楽に暮らせたら母も少しは楽になるのではないかなあ。
そんなことを考えさせられた旅だった。

いいなと思ったら応援しよう!