朝の読書が奇跡を生んだ

船橋学園読書教育研究会 編著 高文研 1993年
朝の読書を世に広めた最初の本。

 私の朝の読書との出会いは、テレビ番組だったと思う。そこでこの本が紹介されていて、購入し、導入しようという気持ちになった(のだろう)。私が持っている版は第11刷(1998年)で、教員9年目、3校目に転勤し、仕事にもがいていた時期だ。
 まずこのサイトにこの本を紹介しようと思い、何十年ぶりかで手に取ったのだが、著者は林公さんではなく、「船橋学園読書教育研究会」となっているのに驚いた。かなり私の記憶が曖昧だったな、と思い、内容を確認した。
 書かれてある内容は、今でも色あせることのないもので、当時の問題意識は、今も変わっていないのか、と思ってしまった。当時と比べて、学校の雰囲気は落ち着いてきているのかもしれないが、「主体的学び」を児童生徒に起こさせようという取り組みの1つの方法として朝の読書がとり入れられたのだと思う。
 朝の読書が、『読み聞かせ—この素晴らしい世界』(ジム・トレリース著 亀井よし子訳 高文研 1987)から生まれ、そして朝の読書の4原則もここから生まれているということが書かれてある。
 朝の読書は児童生徒が学校で主体的学びを取りもどす活動だったということがこの本を読むと再確認できる。
(文責:片桐史裕 上越教育大学教職大学院)


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