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「わたしにいいところは1つもない」という考えを変えた漫画

「わたしには、いいところなんて1つもない」

周りの人ができることができない、何をやっても遅い、ちょっとしたことでも傷つく、変わっているとたくさん言われてきたわたしは、自分のことをずっとこんな風に思っていた。

でもある漫画を読んだら、「そんなことはないか」と思えることがあった。


その漫画というのは、イラストレーター・作家の益田ミリさんが描く漫画『僕の姉ちゃん』。

主人公は、社会人になったばかりの弟とアラフォーの姉。

おっとりしている弟の悩みに対して、人生の大先輩みたいな風格のある姉がズバッと解決していく話が進む。


この漫画の話の1つに、弟が「自分にはいいところがない」と姉につぶやく回がある。

相談された姉は弟に「ずっと一緒にいるあんたの友達はどんなやつ?」と聞く。

弟は「いいやつだよ」と答える。

すると姉は「いいやつと友達なんだし、あんたのこともいいやつと思って友達でいてくれるんでしょ。あんたのいいところは友達が知っているから、あんたが知らなくていい」みたいなことを言う。


わたしはこの姉のセリフを読んだとき一瞬「?」と思ったのだけど、しばらくして「いいやつと友達なのであれば、自分もいいやつ。ずっと一緒にいてくれる人がいるのだったら、自分にいいところなんてないと悩む必要はない」という意味なんじゃないかと、わたしなりに解釈した。

そう考えたら、わたしにも同じことが言えるような気がした。


わたしには夫がいるけれど、夫は感情や気持ちを外に出さない人なので、わたしはいいところを彼から具体的に言われた記憶がない。

けれど夫は、ずっと一緒にいてくれている。

それは、わたしのことをいいと思ってくれているからでは。

もしわたしのことをいいと思っていなかったら、離れているだろう。


わたしにはいいところなんて1つもないと思ったときは、一緒にいてくれている人やずっと付き合ってくれている人に目を向けるといいのかもしれない。

その人たちは、わたしののいいところを知っているから「いいやつだな」と思ってくれて、一緒にいてくれたり、ずっと付き合ったりしてくれているはず。

だから、落ち込む必要はないのかも。


もしこの先「わたしにいいところは1つもない」と思ってしまうことがあったら、『僕の姉ちゃん』の姉のセリフを思い出したい。

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