あたらしい”仕事”を始めたんです
なぜ、仕事に” ”を付けているかというと、株のデイトレーダーですから、世間では仕事とは見なされていないのです。
自称”仕事”を1か月やってみた。
日給がマイナスの日が続き、投入した資金が溶けようとしました。
毎日、かなり真剣に反省ザルをして行った。
ようやく収支がプラスに転じて来たので、書くことにしました。
わたしは現役退いていますからいまさらFIREでもないし、この”仕事”しなくともなんとか食べて行ける。
でも、やっぱり、人は生きている限り、夢中になれる仕事が必要なんだと言いたいんですほろほろ。
1.背景
40代でも数年間、株取引をしました。
停年してから退職金でする人もけっこういるんですが、シロウトが背中にネギ背負って行ったってカモにされるだけです。
やるなら、早くないといけないと思った。
仮に損失が出ても、現役で働いているのだから、多少はリカバリーできます。
なぜ始めたかというと、どう考えても、年金は減り続けるでしょう。
老人を支える人口の方が少ないんですから、合法的な詐欺システムです。
そんなアホな仕組みに従い、期待し、怯えるなんて嫌だった。
でも、じいさんに成ると、道路やスーパーの棒振りか、マンションの管理人しか仕事がありません。
おこぼれみたいなお金しかいただけない。
停年後、国や会社組織に依存せずに稼ぐにはやはり選択肢は限られます。
いずれにしろ、ひとり社長になるしかない。
そもそも、かのじょはわたし亡き後に20年、30年も生きるわけです。
これは、大問題です。
生きてる間は、住居費、食事費、医者にもかかります。最後の数年は介護施設にも入るでしょう。
生活費として月に平均20万円要るとして、かのじょが無事に土に還るには、
20万円×12か月×30年=7200万円以上が必要です。
年金が入って来るとしても、こんなにはカバーできないのです。
かのじょは勝手には死ねない。
少子高齢化し生きるということ自体が最大のリスクに浮上した世代です。
わたし亡き後、お金が底をついて寂しげにしている姿が見えた。
こりゃもう、だんぜん、わたし頑張らねばと思った。
が、しかし、40代のわたしの強い決意に反して、資金は見る見る間に消えて行きました。
あらゆる必要な勉強も調査もしたんですが、無残にもお金が溶け去った。
ベンツ、何台も買える額を失った。
もうれつに悔しかったです。
当時、株で生き残る人はたった1%でした。
たいはんの人はおよそ平均でいえば850万を失い去って行った。
市場はプロが跋扈(ばっこ)している。
意気込みだけでは、かんたんにエサにされ、蹴散らされるのが当然でした。
あれから、20年以上が経ち、ちゃんと”仕事”としてやってみたいと思ったのには、テスタさんとの出会いがありました。
彼は、謙虚なひとで、今、資産は100億円を超えている。
この”仕事”は、だれも喜んでくれない仕事で、彼も儲けることよりも、人と繋がることを求め始め、毎日、発信をしていたのです。
それをたまたまYouTubeで見たのでした。
2.テスタさんのすごいところ
30代後半です。高校出てから20年ほど生き延びました。
彼は不器用なひと。難しいことは言いません。
きわめてメンタルな事しか言及しない。
なぜ、具体的なやり方を人に言わないのかというと、言えないからです。言っても無駄だからです。
それぞれの感覚、感性、理解、傾向、他者期待度、投資金額がみんな違ってる。
社会状況も、自身の気力体力もお金も年々移り変わる。
こうすれば絶対大丈夫だということはないのです。なにか黄金の手法なんてない。
みんなそれを望むけど、そんなの無いのです。
彼は、勉強する人ほど、負けると言います。
ええ、わたしは勉強してなにかの絶対方法を授かりたかった。
方法を固定すると状況変わり次第、全滅してしまうのです。
わたしは、ずっと誤解して来たことがあります。
わたしが、市場と向き合うルールや方法は、わたしが編み出さねばならないのです。
わたしの感覚や感性や理解力にあった方法は、わたししか編み出せない。
この当たり前のことが、分からなかった。
他者がうまく行った方法は、それはその他者の心技体にあったものです。
いくらノウハウ本を読んでも身に付かないのです。
あるいは、時々、型破りのフォームでオリンピックで金メダルを取る選手が出るのはそういうことなんです。
その選手は、権威にすがらずに、自分の身の丈に合った練習を繰り返したでしょう。
人のマネは、自分という存在には合わないのです。
だから、今回は若い師匠に従って、毎日失敗しては、なにがまずかったのかを分析し続けた。
その値段で買わずに、売っていたら儲かっていたのです。
なのに、わたしは値が上がると思い買った。
なぜ、そう思ったんだろう?
自分で失敗しないと、その分析はできません。
デイトレードは、その1日の中で、100回、200回と売買を繰り返すので、データに事欠かない。
40代でやっていたのは、家に帰ってから翌日の注文を仕込むので、1日にあつまるデータは、今の1/100にもならなかったのです。
つまり、当時のわたしは、じぶんの何がまずいのかが分からないままに、大事なお金を張っていたのでした。
こんなバカなことはないのです。
資金が溶けて消えたのは、しごく当然だった。
3.深く分析し、ルールを作る
みんな損することより、儲けることを夢想します。
でも、大事なお金なのです。
先ず、損しないためにはどうしたらいいのかを知らねばならない。
だから、分析をし原因を突き止め、対策を打ちます。
期待値の高いところ、再現性の高いところにしかエントリーさせない。
でも、わたしも”欲”があるから、それを破ってしまう。
ルールを破ったら、翌日の取引は禁止だというルールのルールを作る。
過去で1日の最高のプラス金額を上回る損失を出したなら、翌日の取引は禁止だとするとかとか。
わたしは、欲の塊なんです。欲をかこうとする。
で、欲と同じように恐れを持ってしまう。
だから、取引金額をたとえば、100円とする。
100円なくなっても痛くも痒くもありません。冷静にトレードが出来る。
ストレスのかからない金額で始めています。
そこで、失敗を繰り返し、分析し、”わたし”のルールを発見してゆく。
7、8割成功するようになったら、取引の規模を少し上げます。
儲けるよりも、損をしない体制を敷いて行く。
つねにツールを破ろうとするじぶんとの闘いです。
負けると自信喪失に陥ります。
もうダメなんじゃないかっていうクモクモが頭上を覆う。
でも、”仕事”ですからね、前に進まないと生けない。
どんどん負け続けると、才能無いからだとかいう声が聞こえて来る。
でも、才能無いなら無いなりに、わたしの方法を極めないとなりません。
どう工夫したら、成功率があがるんだろうと、また、考え始めます。
これは、だれのマネもできません。
だれもわたしの心技体を知りませんから、だれにも頼れない。
でも、データは日々に数百生まれ続け来る。
これは、苦しいことだけど、でも、素晴らしいんです。
だって、わたし自身を知ることなんですから。
その仮説は翌日、市場で白黒はっきり出ます。成果は目に見えます。
こうして、すこしすこしと改善を繰り返すしかない。
1か月くりかえし、ようやく利益がではじめ、それとともに大きな損失の日も出て来ました。
自信過剰になるんですね。
大きな損失を抑え込むルールを取り込みました。
大きな利益が出るようになって来ました。
わたしは、3か月間は損失が続くとみていたのですから、上出来です。
4.デイトレード
なぜ、デイトレードかというと、その日の内にすべて決済し、日をまたいでは何も持ち越しません。
夜中に世界中で何が起こっても問題ないです。
しかも、数百個のデータがあつまります。
そして、信用取引は、上がる際も下がる際も利益を出すことが可能です。
しかも、投資額の3倍まで市場に投入できます。
その上限を超えない限り、1日に無限に売買を繰り返せる。
つまり、利益が出始めると、信用枠がどんどん増えて利益額もネズミ算で増加するのです。
信用というとぶっそうに思うでしょうが、ヘッジもできる。
数年で、億に行く人がいるのは実感できます。
なお、勝てるようになってくると、問題が起こります。
傲慢になり、得意になる己をどう克服するかというルールは、わたしが作らねばならない。
すごく個々人にカスタマイズせねばならない”仕事”です。
これは、創作全般にいえることかもしれない。
他の詩人や画家や作家をいくらマネても”一流”にはなれないのです。
そのワケをテスタさんが教えていると思います。
自己を頼みにする。
自己に合ったやり方を発見する。
仮に全ての資産がまた溶けたとしても、これは素晴らしい経験です。
ただし、朝から寝るまで調査にあけくれる。反省ザルばかりで、かなりメンタルたいへんです。
でも、面白い。
知ることは喜びです。
いままで、じぶんという者を徹底的に行動分析したことはありませんでした。
失敗から学ぶという言葉は知っていたのですが、実行してみたことはなかった。
極端にいえば、まったく新しい世界に足を踏み入れたのだと思います。
ああ、、いくつに成っても学べるなんてなんて素敵でしょう。
こんな仕事がほんとにあったなんて、信じれない。
もしかしたら、投入した金額を失わずに、社会や他者に依存せずに生きて行けるかもしれない。
年金やインフレに怯えなくて良い。
もしかしたら。。
P.S.
あなたのことはいつも思っている。
週に1度しか書けなくなったわたしを許してください。ほろほろ。