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オンラインでPreMBA1年コースを修了

帯同休職から育休に入り、会社を休んでもうすぐで2年が経とうとしています。

たっぷりある時間で旅行に行ったり、こっちでできた友達と遊んだり、今は育児をしながら楽しく過ごしていますが、唯一真面目に1年かけてやり遂げたことがPreMBAコースの受講です。この夏で無事修了が決まったので、コースを経て考えたことを今のうちに書き留めておかなきゃ!と思い、超長文になっていますが、記事にしました。

超長文なので、飛ばし飛ばし、もしくは、目次から一部だけでも、ご興味ある方は読んでいただけると嬉しいです。


休職が始まって半年間考えていたこと

いきなり始まった毎日暇な日々。せっかくたんまり時間があるのだから、これから自分がやりたいことをじっくり考えたり、それに向けて勉強したりしたいと思っていました。

ですが、その考え事に毎日向き合うのは本当に辛かったです。

自分がやりたいことがよくわからないし、休職に入るまではとにかく目の前の仕事にがむしゃらに取り組んで日々が過ぎていて、中長期的なキャリアプランは考えられていませんでした。当時やっていた仕事も、振り返ってみれば良い経験ですが、「何のためにそんなに頑張っていたの?」と聞かれると、言葉が詰まってしまったと思います。

でも、会社員として働くことも、仕事も好きだったんです。

私は大企業のメーカーで勤めていました。
組織の中でいろいろな人と関わりながら物事を進めるのは楽しかったし、社歴を重ねていくと、ビジネスという厳しい環境の中でのスピード感、毎日色々なことが起こって飽きない感じも嫌いじゃなかったと思います。日々仕事のことで頭がいっぱいで、だからこそ、休職したくないと思うくらいでした。

これからも仕事はしたい。それだけは確実でした。
だけど、これまでみたいになんとなく存在している社内のキャリアパスにとりあえず乗っかるのではなく、自分の好きなこと、得意なこと、進みたい方向性があって、それを踏まえて自分が「やってみたい」と思える仕事がしたい。

休職前にこれがしっかりあれば、「専門性を深めるためにこれを勉強しよう」といった具体的にテーマを絞った勉強ができたり、関連した資格を取得するといったことができたのかもしれないけれど、よくよく考えると自分はまだその段階にすら至ってないのだと気づきました。

そして、2つの理由から、MBAに関心を持つようになりました。

・ビジネスで必要とされるスキルを体系的に学び、幅広い学びから、自分の得意・不得意、好き・嫌いを見つけたい

・社外の社会人と共に学び、自分の能力を試しつつ、休職中の会社に固執した考え方や価値観があれば払拭したい

ただ、この結論に至ってからも、勉強したところで「やってみたい」ことなんて見つかるのだろうか、と悶々としていました。

そんな時に、ある方に私のこれまでの人生や今の悩みを話ししたところ、「とにかく今興味があること、ピンときていることに挑戦してみるのでいいのでは?」というお言葉をいただきました。
(その出来事は印象的だったので、noteで記事にもしていました!)

その言葉や夫の助言もあり、本格的にMBAのコースを探し始めました。

オンラインでPreMBAコースを受講することにした理由

MBAとなると、大学院やビジネススクールに所属し、修士号を取得することになります。ただ、私がMBAについて調べ始めていた時に置かれていた状況は、

  • 帯同休職は残り1年半。出願→入試テスト→入学のスケジュールは学校によって異なるが、逆算すると早くても勉強スタート時点で休職は残り1年になってしまいそう。

  • そろそろ妊活を始める予定。妊娠・出産すれば産育休を取得するため休職は伸びるが、出産・育児と両立できる必要がある。

よって、オンラインで勉強できるMBAが良い、且つ、あまり先のことは読めないのでできれば1年くらいのコースが良い、となり、その条件で探し始めました。

調べを進めると、コロナを経て欧米の大学院の多くはオンラインMBAコースを設立しており、選択肢は山ほどあることがわかりました。

英語で学ぶのもありか、と海外の大学院をかなり調べましたが、有名大学は当たり前ながら入学試験の難易度がかなり高く、会社からの推薦状も必要だったりと数ヶ月後に入学できるようなものではなさそう。そもそも、オンラインでも学費が300万円以上するところばかりで、流石に高すぎる…!!
名前の知らない大学院で条件が良さそうなところもありましたが、国も大学院にもゆかりがないところばかりで決め手がなく。

日本はというと、オンラインMBAコースはまだ数少ないようでした。

そこで見つけたのが、PreMBAコースです。
日本の大学院からオンラインで受講でき、1年間で修了できます。
MBAではないため”修士号”は取得できないですが、修了認定課程として履歴書にも記載できる”履修証明(Certificate)”が取得できます。

何より、国の給付金制度の対象となっているため、本来は学費がかなり高いのですが、安く済ませることができます。
(給付金制度を利用したことについて、記事にしています!)

PreMBAなんて中途半端かな…と若干不安でしたが、オンラインでもライブ形式の授業で一方的に聞いて学ぶだけ、というわけではないし、カリキュラムからもかなり学びが多そう、条件的にもこれにしかない!!と思い決断しました。

PreMBAを修了して紐解かれたモヤモヤ

1年間のコースを修了した今、受講して本当に良かったと思っています。

熱心な先生のもと、年齢も職業も異なる社会人と週末2日間みっちりと授業を受け、議論をしたのはとても刺激的でした。自分の考えの浅さ、視野の狭さに落ち込むこともしばしばありましたが、オンラインでも何度か同じ授業をとって顔見知りになり、少しお互いのキャリアのことや課題の進捗などを話せたのは嬉しかったです。また、予習や事前課題がたっぷりあったので、単位取得のためには嫌でもめちゃくちゃ勉強する必要があり、1つの授業が終わる度にやり切った感がありました。どういう準備をしたらいいか分からない!と投げ出したくなる時は、大抵夫が話を聞いてくれて、一緒に考えてくれたのも思い返せば楽しかったです。
私が受けたのは社会人向けコース、つまり働きながらPreMBAのコースが受けれます!というものでしたが、働いていない私でさえ予習で大変だったので、他の学生さんはいかに大変だったか…志の高さに頭が上がりません。

ちなみに、結局コースが始まる頃には妊娠していて、妊娠中の眠気やお腹の重みと戦いながら授業を受けたり、産後は授業の合間合間で搾乳して夫に協力してもらって乗り越えたりとなかなかハードでしたが、何とか卒業できました。

そしてコースを終えて、最大の収穫は自分がどのように仕事をしたいのか、ということを何度も考えさせられたことです。

冒頭に記載したように、私は休職前がむしゃらに頑張っていたけれど、何のために頑張っているの?やりたいことは?と立ち止まって考えると分からない状態でした。
働くモチベーションは一緒に働くメンバーの期待に応えるため。上司のため、チームのため、工場のスタッフのため、サポートしていた海外の駐在員のため。それもきっと悪くないし、働く環境が良くて、人に恵まれたからこそだと思っています。

ですが、それがモチベーションだと私にとっても会社にとっても「いい仕事」はできない。ということをMBAでの学びを経て気づきました。

私にとって、「いい仕事したな」と思える瞬間って何だろう。

授業での議論などを通じて、商品・サービスを届ける相手の困りごと、求めていることをコミュニケーションを通じて引き出し、共感し、寄り添って考える。それを実現するために、チームとたくさん話し合う。そして、相手に満足してもらう。それを達成して初めて「いい仕事した!」と思えるような働き方をしたい、と強く思いました。
冷静に考えると、社内の人からいい評価をもらうことが本当の「いい仕事した!」には自分の中でならなかったはずです。休職前は、それに気づく余力がありませんでした。

そして、会社にとっても、たとえば私が上司のご機嫌とりをしているだけでは、事業成長の機会を失う可能性すらあります。会社は何のため・誰のために存在していて、何を実現したいのか。それを意識せずに働いている社員がいると、エネルギーが間違った方向に向かい、その人の能力を無駄にしているかも。私は当時部署の数字的な目標は意識していたものの、それを達成するためには社会・お客さんにどんな価値を提供し、どう満足してもらいたいか、というのは恥ずかしながら考えられていませんでした。

それは私だけではなかったと思います。振り返ると、会社では「気に入られたい」「嫌われないように」と内向きにエネルギーを注いでいた人が多かった気がします。少なくとも、そういう上司、同僚に私は囲まれていました。

会社のビジョンや、それをどうトップが社員に発信しているか、どう教育しているか、そして上司や同僚の働くモチベーションは何か。休職前にはあまり意識していなかったことが、自分の新しい理想の「いい仕事」をするためには重要だというのも気付かされました。

これは授業での学問的な学びに加え、PreMBAで繋がった人たちからの影響が強いです。

みんなどういった性質の組織に属しているかを理解していて、そこで実現したいこと、変革を起こしたいこと、もしくは転職してでも(起業してでも)やりたいことがあったりと、各々が熱い想いを持っているようでした。

「誰かのため」「社会のため」と聞くと、何だか小っ恥ずかしい、嘘くさい感じがするけれど、本当にそのために働いている人がいるんだ、と授業で出会った人たちと話をして思わされたのです。
そして、それを口に出して語り合うのって、何だかワクワクする!!前向きな気持ちになる!!

うまくまとめられないのが悔しいですが…
復職するとしても、この気持ちの変化を忘れずにいたいです。
職場に戻れば、また周りに流され、プレッシャーに負けて、見失いそうになる気もします。でも、今気づいた大切にしたいことが大切にできないと分かれば、職場を変えるなり、会社を変えるなりする勇気を持ちたいです。
それが、自分が継続的に楽しく働くために必要なことだと今は信じています。

これから挑戦してみたいこと

先述の通り、PreMBAでは経営の勉強以上にキャリアの方向性を考えるための道筋が開けたような気がします。

そして、もともとこのコースを受講する目的としていた自分の得意・不得意、好き・嫌いを見つける、というのも達成できました。
やってみたい、面白そう、もっと勉強して仕事で活かせたら楽しそうだな、と思えることが見つかったので、私にとっては大きな前進です!

まず、不得意だったのは、ファイナンスの授業です。健全な経営、事業成長、リスク回避のための最適なファイナンス(資金調達や投資活動)とは何かを中心に学びました。あまりにも知識や経験がないまま挑んでしまったというのもありますが、先生やその講義に参加されていた学生の発言などから、自分にはきっと合わない世界だと感じました。

ただ、勉強になったのは間違いないです。会社に属すると、何かしたいときに理解しておいた方が良いようなことも多々ありました。今後目的もなしに自ら学ぶのは無理そうな分野なので、必要になった時に必要なことを学びたいと思います。

また、あまり好きではなかったのが経営戦略の授業です。
コンサル会社出身の先生が教鞭をとり、経営戦略を考える上でのフレームワークを学んだり、課題に直面している企業を例に実践的に解決策を考える授業でした。
フレームワークは考えをスピーディーに整理する上でとても役に立つし、訓練すれば自然に使えるものなのだと理解しました。複雑な課題がある際に私は思考が停止しがちなので、これは使える!なるほど!と思える学びがたくさんありました。
ですが、突き詰めて専門家になり、先生のようなコンサルで企業の経営戦略をアドバイスしたり、社内での戦略部門に属したい、とは思えませんでした。どこか、感情を抑え、スピード、効率、成長ばかりをみている気がして、それは自分の性格に合わないかなと。

一方で、1番好きだったのはデザイン思考の授業です。
ここでデザイン思考とは何かを説明すると長くなりすぎるので割愛しますが(参考までにグロービスがデザイン思考を説明しているサイト)、お客さん視点で寄り添い、共感して商品・サービスを開発する、小さく始めて大きくしていく、失敗を重ねて学ぶなど、私の性格や価値観に合うアプローチでした。

休職前に少し商品企画のグループに属していましたが、市場・競合分析、採算性や投資回収の試算…どれも重要で抜かすことはできないステップですが、商品をお客さんに手に取ってもらうまでの作業・プロセスが膨大で長く、やりたかったことが、やりたくないことになっていく感じがしていました。そして、最後にはお客さんの欲しいものというより、会社が売りたいもの、現実的に売れるものになっているような。

机上であれこれ考えて頭を抱えるのではなく、もっとお客さん、社内のチームメンバー、社外の関係者と柔軟にコミュニケーションを取って、トライアンドエラーを繰り返しながら、一緒にベストな策を考えれたら楽しそう。

復職してどう活かすかは具体的に描けていないけれど、デザイン思考の学びをもっと深めたい!と思い、これからどうしようかと具体的に考えているところです。

デザイン思考はあくまでもお客さん視点で課題を解決するためのアプローチの仕方です。実践的に取り入れても面白いと思えるか、というのを試したくて、たとえばUXデザイン(ユーザー体験の設計)を勉強してみるのもありかな、と思ったり。

あとは、デザインの力ってすごい!と思い始め、表現の基礎として色彩検定の勉強でもしてみようかな、とも思い始めています。
というのも、デザイン思考の授業でクリエイティビティとは何か?という議論があって、それは各々の経験や価値観から生み出されるものだから、潜在的にみんなにあるもの。という意見がありました。ただ、アウトプットするのは訓練が必要。クリエイティビティをアウトプットする手法がデザインであるという話になり、「なるほど」と思いました。私は考えをアウトプットするのは得意な方ではないので、デザインを生かして得意になれたら面白そうと考えています。

さいごに

こうして勉強してみたいことがいくつか見つかり、あれも、これもとつい欲張りになってしまいそうですが…
育児の合間の限られた時間、且つ、今は休職中で自由の身だからこそ、これからは「やりたい、楽しい!」と強く思うことだけをやることにしたいです。「やらなきゃいけないこと」になった瞬間止める、そして、心の赴くままにワクワクすることだけを深めていって、またキャリアがスタートする時には、その気持ちと経験を少しでも生かせますように。先は見えない状況ですが、前向きな未来を描きながら、やりたいことをコツコツ、マイペースにやってみようと思います。


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