ソヨンとCUBEの戦い|(G)I-DLEの再契約はどうなるの?
先日のソウル公演で、
ソヨンがラップの歌詞を変えて披露し、
その内容が物議を醸している。
問題になっているアドリブの内容は、
「(私は)11月で契約終了。
誰が私を止められるのか?」
しかも、背景のスクリーンに大きく歌詞を映し出すという徹底ぶり。
(G)I-DLE(アイドゥル)は今年で7年目。
来年再契約するのかどうかは、元々注目の的。
ソヨンが「再契約しない」ともとれる意思表示を行ったことで、K-POP界隈はざわついた。
そもそも(G)I-DLEは、
所属事務所CUBEのプロデュースではなく、
リーダーのソヨンのプロデュースで成功したグループ。
上の記事では、
ソヨンが中心となって(G)I-DLEを成功させたこと、
所属事務所CUBEはサポート(というより、どちらかというと妨害)しかしてこなかったことを書いた。
だからソヨンと(G)I-DLEがCUBEを出て行っても、
(G)I-DLEの商標権や楽曲の権利の問題を除けば、
今後も(G)I-DLEは、ソヨンのプロデュースで活動を続けられる。
それだけに、ソヨンの「再契約しない」という意思表示は現実味があるので、K-POPファンは誰もが注目しているわけだ。
ソウル公演でソヨンが披露した歌詞に対し、
数日後に所属事務所CUBEのコメントを掲載した報道記事が出される。
「(G)I-DLEメンバー全員、
再契約は(今年11月ではなく)来年。」
「ソヨンの発言はあくまでステージ上のパフォーマンスであり、演出の一部である」
=つまりソヨンの歌詞は嘘であると主張。
さらに、
「ソヨンの発言は会社に無断で行われた突発的な行動」
「これにより会社が被害を受けそうなのでコメントを出した」
と、公にソヨンを糾弾するようなことを言った。
(これヤバすぎて三度見した)
すると、今度はソヨンがInstagramにストーリーを投稿。
ファンを心配させたことを謝罪した上で、
「私は嘘を書いていない。誰かに被害を与える意図もない」
=CUBEのコメントが嘘
「事務所にあえて隠すことはしていない。リハーサルを何度もやった」
=会社が知らなかったというコメントは嘘
(あるいは知らなかった会社側に問題がある)
と反論。
「報道記事を読んだだけなので、会社に対して悪い感情は持っていない」
とした上で、
「会社の未熟さを思い知った」
とCUBEに対して苦言を呈した。
(CUBEの未熟さは万民が知るところなので、
多くのファンはソヨンの味方である。
ちなみにCUBEの株価は暴落)
この時点では、
ソヨンの「契約は11月で終了」という歌詞に対し、
CUBEは「契約は来年で終了」と主張が矛盾。
ソヨンの11月で契約満了というのはおそらく、
ソヨンは(G)I-DLEのデビュー前、2017年11月にソロデビューしたので、そこから7年という解釈で、
おそらくCUBE側は(G)I-DLEとしてのデビューから数えて7年目だから来年と言っていたのだろう。
そんな中で、CUBEが二度目の声明を発表。
当初の報道記事を「個人的意見」として否定した上で(これはかなり言い訳がましく無理のある主張)
「ソヨンの契約満了時期は言及された時期で間違いない」
と11月で満了することを認めた。
その上で、
「ソヨンの発言はパフォーマンスの一部」と強調。
「再契約については円満に交渉中」(←マジ?)
ソヨンの主張に改めて反論した上で、
再契約について円満に交渉しているという極めて信憑性の薄い主張を展開したが、
現在、この声明を添付したCUBEのツイートは
「いいね」より「引用リポスト」が多いという炎上ぶりである。
本来ならば会社のオフィスでやるべき喧嘩を、
両者がSNS上で繰り広げている状況。
ファンとしては非常に心配である。
ソヨンとCUBEの幹部は、コミュニケーションをとれていないのだろうか?
これまで、ソヨンは(G)I-DLEのプロデュースについて会社から一任され、なんだかんだで、
一応は会社と信頼関係があるように見えた。
(GIDLEメンバーはよく会社をイジっていたし)
だから、CUBEが表立ってソヨンを攻撃する事態にかなりショックを受けた。
またソヨンの「出て行く」ともとれる意思表示も、個人的には複雑。
ソヨンは(G)I-DLEのプロデュースを自力でできるとはいえ、(G)I-DLEの商標権と楽曲の権利はCUBEが握っている状況。
ソヨンは(G)I-DLE以外のグループのプロデュースもしてみたいと過去に何度か発言しているけど、「一生(G)I-DLEのリーダーでいたい」とも言ってくれたわけで。
今後も(G)I-DLEとして活動することを考えれば、CUBEに残るのが安全策に思える。
もちろん再契約を機に、
CUBE側と(G)I-DLE側の収益の分け前を、
(G)I-DLE側に有利な比率に変えることが前提だ。
この収益の分け前や再契約の諸条件をめぐって、交渉が難航しているのだろうか?
ソヨンとしては、自分がプロデュースして、スケジューリング、衣装、マネジメント全てに責任を負っているのだから、
収益はほとんど自分が貰って当然と思うだろうし、CUBEには一銭も渡したくないのが本音だろうが、
そういうわけにもいかないので、とりあえず可能な限り自分たちに有利な形で再契約を結びたいだろう(再契約するのであれば)。
CUBEは(G)I-DLE以外に稼ぎ頭がいないので、(G)I-DLEを何としてでも引き止めなければならないし、がめつく収益をよこせと言っている可能性もある。
それで交渉が揉めているのなら、
ソヨンは今回の歌詞で、CUBEに揺さぶりをかけたのかもしれない。
それに対しCUBEが激怒して、ソヨンを糾弾するようなコメントを出したのか?
だとしても、
事務所が所属アーティストを悪く言うようなコメントをするなんて前代未聞だ。
(実際には前代未聞ではなく、K-POP界ではこのようなメディアプレーは稀に行われる。)
今後の信頼関係にも関わってくるのではないだろうか。
一部では「これも含めてエンタメとしてやっている」と考察する意見もあるようだが、
個人的にはCUBEにそんな高度な商法ができるとは思えず、ソヨンが提案するとも思えない。
CUBEはかつて、
10年間会社を支えた稼ぎ頭のヒョナを、社内恋愛を機にバッサリ切り捨て、さらにメディアプレーで追い詰めた過去があるので、
それもあってソヨンとの関係が非常に心配。
もし、ソヨンとCUBEが決裂し、
ソヨンが円満でない形で会社を出ていく場合は、
(G)I-DLE解散となる恐れもあるし、
解散にならなくても、「(G) I-DLE」の名前や、今までの楽曲が使えなくなる可能性もある。
ソヨンが楽曲を作っているとはいえ、CUBEの作曲家チームも参加しているし、著作権を完全にソヨンだけが持っているわけではないはずだから。
過去にCUBEから独立したグループだと、
円満に独立した例は男性グループBTOB。
BTOBは一度再契約を経て、デビューから13年目で再々契約をせずに独立。独立後には、「BTOBカンパニー」を設立した。
円満でなかった例は男性グループBEAST。
デビュー7年後に再契約せず、事務所を移籍。CUBEが商標権を手放さなかったため、HighLightという名前で活動した。さらに7年経ってやっと商標権について合意し、BEASTという名前で活動できることに。
ソヨンはかつて冗談まじりに
「CUBEの社長になります」
と言っていたが、先月『Klaxon』のリリース前に
「CUBEの社長になるより、一生(G)I-DLEのリーダーでいたい」
と言っていた。
もしかしたらソヨンにとっては、BTOBのような独立と「(G)I-DLEカンパニー」の設立が理想かもしれないし、それが多くのファンの望みでもある。
しかし、過去の事例からCUBEはデビュー7年では商標権を手放さないし、今の動向からして「(G)I-DLEカンパニー」の設立は難しそうだ。
BTOBの場合はデビュー13年目という数字もあるし、独立前には、グループのリーダーがCUBEの理事を務めていた。(G)I-DLEとはだいぶ状況が異なる。
せめてソヨンがCUBEの理事になるのであれば、会社との信頼関係も保てそうなものだが、今の感じだとCUBEにその気はなさそうだ。(あれほど貢献しているソヨンにこの扱いってのも、納得できない話)
個人的には、
CUBEは一応、ソヨンを練習生として採用し、
一人前の歌手に育て上げ、デビュー後も微力ながらサポート(?)してきた会社だから、
今後もうまく付き合えるならそれに越したことはないと思う。
しかし「雇用主」という立場や商標権を盾にして、ソヨンのクリエイターとしての成果物を横取りし、
搾取するというのは許される行為ではない。
とにかくCUBEがソヨンを尊重するしかないんじゃないかな?
変な声明出してないで、ソヨンと直接話した方がいいんじゃないかな?
と思うのだが、
CUBEが同じ考えなのかどうか。
個人的に、今までCUBEに対して、
さまざまな否定的なイメージを持ちつつも、
「ソヨンを信頼して仕事を一任してくれている」
と肯定的なイメージも持っていただけに、
「実は任せていたというより、放置していただけ」
(そういえばCLCもずっと放置してたし、Lightsumも放置だし、CUBEはそもそも放置の会社だった)
ということが見えてしまったし、
しかもソヨンへの敬意すら感じられないので、CUBEのイメージはさらに低下した。
今年5月にCUBEが新人男性グループNOWADAYSをデビューさせたとき、
「(G)I-DLEだけに頼る体制を見直す。NOWADAYSがCUBEの将来を担う」
というCUBEのコメントを載せた記事が出ていたが、その頃から内部で確執があったのかもしれない。
ソヨンの精神状態が心配なのと、
この争いが泥沼化せず、
ソヨンのクリエイターとしての尊厳が傷つけられない形で、円満に収まるのを願うのみ。