艮 みさき

-ぼちぼち-

艮 みさき

-ぼちぼち-

最近の記事

お腹痛い

「トイレ漏れそう」 私の勤め先の方々はよく トイレを我慢されていて一日に一回は必ずこの言葉を聞きます キリがいいところまで我慢しているのだな と思っていたのですが この前 ふと思いました 大なり小なり みな 我慢をしているのだと ですが 何事も我慢をし続けると体を壊しますから 踏ん張りすぎないで 身体を壊す前に 傷ついてしまう前に 傷つけてしまう前に 我慢に きり なんてものはありませんから

    • 言の葉

      ページを捲るあなたの指の先にいたい 文字を追うあなたの目の先に そっと寄り添うように ページを閉じたあと そっと胸に抱き寄せる あなたを抱きしめることはできないけれど あなたを包み癒せるような言の葉を かつての私がそうであったように

      • そうなんだよな

        伺って 読んで 悟り 従う 物に限らず空気って大事なんだよな 腹ペコになったタイヤの空腹を満たし 空気というものが如何に大事か お腹いっぱいになったばかりの自転車にまたがり 9月下旬に夜風にさらされ そんな事を思う でも 大事だと分かっていても抗いたくなる時があるんだよな

        • 大きくなったら

          幼い頃によく遊んだ公園が小さく見えた あんなに大きく見えていたのに ああ 自分は大人になったのだと思い知らされた 心はまだあの幼い時のまま 大人になりきれない大人 ずっと大人になりたかったはずだった 好きなものを好きなだけ食べて 夜遅くまで起きて 昼過ぎまで寝る 怒られることも謝ることもない そんな自由に飛び回る鳥のような 世界を思い描いていたような気がする 何故 誰も教えてくれなかったのだろう 好きなものを好きなだけ食べることは当たり前なんかではなくて 自由な時間に

          憧れ

          憧れの人 髪や化粧を真似しても その人になることはなかった そんなことは周知の事実で でも人は誰かに憧れることで また一つ自分を知っていくのだろう

          1人ご飯

          包丁の音で目を覚ます 薄く開いたまぶたの先には母の背 キッチンの手元灯と小さな音で流れた音楽 もう一度まぶたをおろす よく寝てたね と笑う母の顔 空腹を誘う香りが鼻をくすぐる 夕暮れ時 風に乗ってやってくる香りで そんな母の温かさを思い出す

          あるのは語呂だけ

          みごろ たべごろ いまごろ もじならべ つむぐにんげんちがえば いみもなし ごろり ごろごろ ごろね もじならべ かたるにんげんちがえば いみもなし あるのはごろだけ

          あるのは語呂だけ

          ビードロ

          ぽっぴん ぽっぴん 音を奏でて ぽっぺん ぽっぺん 音で遊んで ぽぴん ぽぴん 身体が動き出す ぽぺん ぽぺん 何も考えなくていい ただ音に任せるだけ

           してもいいですか

          茶色い見た目が嫌いだから 予測不可能な行動をするから 害があるから  してもいいのですか 見た目が嫌いだから 理解することができないから 害がある人物だから だから のことも してもいいですか

           してもいいですか

          船と舵

          少年少女はゆく 希望の船に乗って 野心の舵を漕いで まだ見ぬ未来を目指して 青年壮年はゆく 絶望の船に乗って 保身の舵を漕いで まだ見ぬ未来を目指して エピローグを語るにはまだ早い

          だれだれ

          僕は他の誰でもない僕で 私は他の誰でもない私だ そんな当たり前なこと 否定され拒否され 僕は一体 誰だったか 私は一体 誰だったか ゼウス 教えてくれ 僕は私は一体何者なのだろう ゼウス 分かっていることだけでも教えてくれ  ただ一つ分かっていることは 人間という名のついた生物であるということ

          聞く恋

          ゆらゆら ゆらめく髪 きらきら きらめく瞳 つやつや つやめく唇 顔も声も知らない貴方 耳にしただけの恋心

          本当は

          換気扇の下 二人 お酒を口にしながら 煙を潜らせる 真剣な話 くだらない話 もしもの話をした 真剣な声色 くだらない見栄と嫉妬 もしもが現実に 心に留めておくつもりだった 口から零れ落ちた どんな顔をしていたかなんて覚えちゃいない 君の吸っていた銘柄とオイルの少なくなったライター 換気扇の下 一人 お酒を口にしながら 煙を潜らせる

          あの頃いた友人へ

          素直になるということは 少し恥ずかしい気がします 謝ることも 感謝の気持ちも 言葉にするのが恥ずかしかった私 喧嘩した友人と疎遠になって数年経ったころ なぜか友人から連絡がありました 実際に会うと何の言葉も出てこないまま その友人とは また疎遠になりました 名を思い出を振り返る日はあったものの また いつか そのうちに 自分に近い人達が亡くなるたびに  また いつか そのうちに という曖昧な言葉に嫌気がさしました その言葉は自分を安心させる言葉なのだと気付きました

          あの頃いた友人へ

          まるで

          やめてって言われていた煙草は内緒で吸っていた 一緒に撮った写真のデータを 直ぐに消したことも知らずに 私があげた手紙も写真立てに飾られた あの日の笑顔はそのままで まるで 自分だけが好きだったと言いたいみたいね 君だけって言って他にも君だけがいた 一緒に撮った写真のデータは 君のだけが消せなかった 僕があげたペンダントもカバンも捨てずに あの日の君の笑顔を残して去るなんて まるで 僕ばかりが好きだったみたいだ

          世も末

          髪は海蘊 眉は海苔 目は黒豆 鼻は半平 耳は馬鈴薯 口は明太子 歯は玉蜀黍 優劣のない世界  いやいやいや 何処の世も同じかな