やりたいことはいつか見つかる?大企業の幻想
日系の大企業で働きながら保育園児と小学3年生のガールズを育てるワーママです。
今の会社は自分が本当に入りたかった会社ですか。
今の会社で自分がやりたい仕事をできていますか。
今の会社で仕事のやりがいを感じていますか。
会社を選ぶ基準はさまざま。
給料が高い、会社が安定している、福利厚生や制度が充実している、リモートワークができる、副業が認められるなど。女性だったら出産後も働き続けられるかどうかも気になるところだろう。意識高い系であれば、世界で活躍できそう、社会に貢献できそう、といったところか。
幸運なことにワタシが働いている会社は、上の基準をすべて満たしている。給料が高いというのは人によって捉え方が違うが、総合職であれば日本の平均年収よりもかなり上回っている。
少しくらい経営が悪化しようが社員の給料が減ることはない。コロナ禍で一気にリモートワークが進んだが、ワタシの会社はいち早くフリーアドレスを導入した。こういうことがすぐできるのは体力のある大企業だから。社員を守ってくれる日本の大企業って素晴らしいじゃないか。
でも残念ながら冒頭の質問に対して、ワタシは「Yes」と答えられない。
学生の頃「海外を飛び回るキャリアウーマン」を目指していたワタシは、今の会社で夢を叶えた。
でも本当に入りたかった会社ではない。業界にも全く興味がなかった(本当はインテリア関係の仕事に就きたかった。)
「大企業だし色々何かできそう」、「働き続けたら、いつかやりたいことが見つかるかもしれない、やりがいを感じる時がくるかもしれない」
入社前は浅はかながらそう思っていたが、結局配属された部署で営業として15年以上働いていた。
確かにうちの会社は業界は限られるが扱う製品はさまざま。グループ会社も含めると色々できそうだが、基本的には配属された部署でずっと働き続けることになる。社内の異動制度で何年かおきに異動する社員も少なからずいるが、社内評価においては厳しいのが現状だ。
それでも20代、30代は仕事に忙殺され、やりがいなど考える暇もないほど働いていた。ただ前に進むことに必死だったのだ。ところが仕事にも余裕がで始めた40代の今、「会社を辞めたい」と思うようになってしまった。
自分に真剣に向き合っていなかったのだと思う。「キャリアウーマン」なんて漠然とし過ぎている。自分のなかの定義は「総合職の海外営業」。単になりたい職種じゃないか。
上昇志向もないワタシは生涯現役営業担当を続けていくつもりなのか。毎期会社に提出する「キャリアプラン」に頭を悩まされる。
「好きなことを仕事にして稼げる人なんてほんの一握り」なんて聞くが、世の中を見ていると本当にそう思う。好きなことを仕事にしようとする人はまず大企業を選ばないだろう。
そして大企業の鎧を着たワタシは「給料」や「安定」を捨てられず悶々とした日々を過ごしている。給料だって、安定だって期限付きってわかっているはずなのに。
どんな人生を歩みたいか、そのためにどんなキャリアが必要か、学生の時に真剣に自分と向き合って考えていたらきっとこんな思いはしなかったのかもしれない。
でもきっとまだ間に合うはず。
これから自分と真剣に向き合いながら答えを見つけていこうと思う。