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◆化石のまち三笠方面をゆく/ミドル夫婦の車中泊de道の駅めぐり

1.はじまり~準備

 前回の道の駅めぐり、函館方面編から約1か月後の2024年7月14日。
 夫と「三笠方面の道の駅を制覇しにに行こう!」という話になった。
そちら方面は、わたしも夫も完全に未踏破の土地である。あまり噂も聞かなければ前知識もない。
 唯一、よくコンビニスイーツなどで「三笠高校コラボ」という文言を見かけるため、三笠にはお料理の学科がある高校があるのかな…?くらい。
あ、あと恐竜ね。

 事前に道の駅マップでルートを調べ、今回は【道の駅 三笠】をスタートとし、【道の駅 ハウスヤルビ奈井江】【道の駅 つるぬま】【道の駅 歌志内チロルの湯】【道の駅 たきかわ】【道の駅 田園の里うりゅう】【道の駅 サンフラワー北竜】【道の駅 鐘のなるまち・ちっぷべつ】【道の駅 ライスランドふかがわ】【道の駅 スタープラザ芦別】の、計10駅の制覇を目標とした。

ひどい地図である

雑な地図で恐縮だけれども、この距離感でだいたいスタート地点の三笠は「このへんあたりをめぐる」の南端のほうで、そこまでは約2時間半くらい。
幸いなことに、三笠周辺には近距離で道の駅が集中しているため、一気に10駅踏破という目標が立てられた。
 ちなみに、この時点でわたしたちの道の駅めぐりの達成具合は26%。
10もの道の駅を巡れば、かなり達成率が上がるため、ある意味近場に多くが集中しているこのエリアはボーナスステージと言えなくもないのであった。

 スタート日に決めた7月14日は、大阪で働いている夫の姪の帰省に合わせて実家でBBQをすることになっていた。そのため、どうしても出発は夕方になる。
それならいっそ大人しく家に居れば良さそうなものだが、シフトの関係でたまたま入った3連休、黙って引きこもっているには、愛犬が居なくなってしまった我が家はまだまだ辛すぎた。
多少の無理をしてでも、気が紛れた方がマシに思えたのである。

 結局、スタートは15時過ぎになった。
途中、苫小牧市の銭湯でお風呂を済ませ、夕食はファミマのサンドイッチを車中で食べて済ませた。
 本番は、あくまでも明日から。とりあえずこの日は三笠の道の駅で宿泊し、翌日から一気に行けるところまで進む計画である。

 【道の駅 三笠】に着いたのは、結局何時だったんだっけなあ。
真っ暗でほとんど何も見えない道路をひた走りに走った。
岩見沢以降の道はほとんど周辺の景色もわからず「帰りにじっくり見ようね」と通り過ぎた。
それでもまぁ、道の駅の横にあるラーメン屋さんはまだ営業中だったので、そこまで遅くなかったんだろうと思う。
 日曜ではあったが、翌日も祝日だったせいか、道の駅は大層な車の数。
近頃の道の駅は車中泊の観光客のいない場所などほとんど皆無と言っていい。
遅くに着いたわたしたちは、少し離れたところにしか空きスペースを見つけることができなかったが、それでもトイレからもそう離れておらず、まぁまぁの場所を確保できた。

 今回の車中泊では、前回の教訓を生かしてLOGOSのふわふわすぎるエアマットは置いてきた。
その代わり【ドン・キホーテ】と【なんでもリサイクル】で、それぞれ購入した総額¥6480の敷パッドみたいなものを使用する。その上に寝袋を敷けば、そこそこ柔らかい状態で眠れる寸法だ。
 それに、以前は「使えるか判んないじゃん」と拒否していた車の天井付近に取り付けるネットが¥2950。更に、ウインドウに取り付ける簡易網戸的なネットが¥1200くらいだったかな。
更に、函館で不具合を生じたリア用とサイド用のマグネットカーテンには、100均で買った強力マグネットを増やして補強し、運転席と後部座席の間用にとホッチキスと荷造りテープで雑に手作りしていたカーテンも、しっかり自転車用ロープとカーテンクリップを付け足して、手縫いで作り直した。
夫はこれにもうひとつ、アイマスクと耳栓を購入したらしかった。
 とにかく光と音を遮断し、なおかつ車内をそれなりに整理整頓状態に保つのが車中泊のコツであるということが、我々には解り始めていたのである。

 最初は適当な100均のカゴに入れていた荷物も、ファスナー付きの丈夫なマチつきの袋に変え、生活用品や薬、袋などは、それぞれジャンルごとにバッグインバッグやジップロックなどで仕分けして入れた。
寝るまで使わないカーテンの類は、全部天井のネットの中。
おみやげ袋と洗濯物袋は専用で準備し、邪魔にならないようにしておく。
ゴミはほとんど持ち帰るので、しっかり密封できる袋は必須だ。
そして着替えは最低限。
 そんなこんなで準備してきた三笠の道の駅では、ようやく何となく前回よりはマシな睡眠を得ることができたのであった。

2.【道の駅 三笠】⇒三笠市立博物館⇒【道の駅 ハウルヤルビ奈井江】

 翌朝、6時過ぎには目が覚めた。
多少周囲が気になったり暑かったりはしたものの、概ね函館車中泊よりは快適な眠りを確保することができたと記憶している。
 三笠の道の駅が開くのは、8時半。
ここには【楽市楽座】と【食の蔵】と銘打たれた物産・食事スペースが併設されており、事前リサーチ&実際に中に入ってシャッター際の看板やメニューを見て回ったところ、なかなか期待が持てるラインナップであることが前日から判明していた。

まだオープン前の楽市楽座&食の蔵

しかしわたしたちは朝ご飯を食べる習慣がないため、とりあえずいったん9時にオープンするという【三笠市立博物館】を見て回り、そのあとで思う存分【食の蔵】を堪能しよう!ということになった。
 ちなみに、道の駅に隣接していた不思議な水車小屋は、今は使われていない様子である。草がぼうぼうに生い茂っていたが、それはそれで風情があった。

一体何に使われていたのか謎の水車小屋

 さて、三笠市立博物館。
自分の記憶では【三笠恐竜博物館】という名称で聞き覚えがあった気がしていたが、そちらはどうも俗称らしい。
 三笠市内から桂沢湖方面へ車で15分…?20分…?とにかくそれくらい山奥に入ると、茶褐色の古い建物が見えてくる。

年季の入った建物だが、周囲は市民や観光客で賑わっていた

駐車場には観光バスが停まっており、周りの芝生で遊ぶ地元の方と思しき家族連れの姿もちらほらと見て取れた。
奥の桂沢湖へ向かう人々もいるのか、道路もまぁまぁの混み具合。
 自分の記憶では、三笠市では過去『エゾミカサリュウ』という肉食恐竜が発見され、日本中の注目を集めた時期があったはずだった。
しかし、訪れてみた市立博物館は思ったより恐竜推しをしておらず、見渡す限りのアンモナイトの海。
 わたしは小学生のころ恐竜にドはまりし、親にねだっては様々な恐竜の本を買ってもらい、夏休みの自由研究は毎度恐竜のことを調べては発表し、将来は考古学者になりたいとさえ思っていたオタクだったが、もしかすると記憶違いだったのかも知れない。
 あれ~?と思って調べてみたところ、わたしが恐竜オタクを卒業してだいぶ経った2008年ごろに、三笠市で発見された化石は恐竜のものではなく「海トカゲ」のものであったと正式に発表があり、その関係で『恐竜の町』から『アンモナイトの町』に方向転換したのかな…?と思ったりなどした。
 しかし何にせよ、博物館は常設展示も企画展示もしっかり情熱を注いで作られている感があり、十分に見応えがありました。

駐車場には恐竜のレリーフ。
大小さまざま、形も希少なものまでたくさんのアンモナイトが展示されている
サイズ感がやばいアンモナイトの模型
巨大生物の雰囲気だけでテンション上がる我々

 また館内ではちょうど『恐竜研究200年特別展』という展示もやっていて、近年の研究による様々な新説が事細かに説明されていて、ケツがあるのも忘れてすっかり夫と読み込んでしまいました。

前々日に始まったばかりの特別展示に立ち会った幸運
デザインも気合が入っていて見応え抜群だよ!10月までやってるそうなので、恐竜や化石好きの方はぜひとも足を運ばれた方がよいかと!

 本当はこのあと桂沢湖まで足を運んでみようか?などと話していたのだけれど、結局博物館が面白過ぎて時間が大幅に押してしまったため、とりあえずいったん道の駅まで戻ることになった。
 博物館から道の駅までの間には、全国的にも有名になった三笠高校の【高校生レストラン】がある。
何ならそこで昼食にしようか?と話していたのだが、行ってみるとレストランスペースのオープンまでには30分以上あり、時間がもったいなかったのでお土産だけ買って諦めた。
ここの【ワインによく合うチーズクッキー】は大変美味しく、お土産でも好評だったのでオススメしておきますね!

 さて【道の駅 三笠】の【食の蔵】と銘打った食事スペースでは、お総菜屋さんの稲荷ずしと、肉巻き半熟卵を食べた。
稲荷ずしは普通に美味しかったけど、肉巻き半熟卵はまったく半熟ではなかったため、ぶつぶつ文句を言いながら食べたが、トータル的に味は良かった気がする。
 それと特筆すべきは【白川とうふ店】さんのおからクッキー。
結構な大きさで食べ応えがあり、これが本当にうまいの!!特にナッツのやつ!

一見かまぼこに見えるけどおからクッキー

 最初は一個だけ買って車中で食べたのだが、あまりに美味しくてもう一回買いに行っちゃった!
お豆腐の風味がふんわりして優しい甘さで、おなかいっぱいなのに食べられちゃう不思議なソフトクッキー。
 訪れた方は是非食べてみてください。

 ちなみに、三笠市内で見つけた民宿があまりに雰囲気良かったので、ここにアップしておきますね

めちゃくちゃ趣深い民宿見つけて思わずパシャリ

 続いて向かったのは【日本一長い直線道路】として名高い国道12号線の直線29.2kmの途中にある奈井江町の道の駅【ハウスヤルビ奈井江】である。

 えー。
 実を言うと、ここのことは殆ど覚えていないのだ。
何しろおなかはいっぱいだし、何かをまた食べるには些か早すぎる。
 ただ、ここへ至るまでの道は本当に『絶景』と表してよいほどの一直線道路で、それが大層爽快なのでありました。写真撮ればよかったなあ!

毎回踏破の証拠として撮っている間抜けな自撮りしかない奈井江の道の駅

 あと、どこかの道の駅で撮ったと思しき昭和の家屋を再現した企画展みたいなのがあって、それがどうも【ハウスヤルビ奈井江】だった気がするのだけれど、ネットのどこを探してもそんな情報が出てこない。どこかと間違っている可能性があるのかも知れないが、念のため上げておきますね

昭和の茶の間再現スペースで昭和の頑固おやじになり切る夫氏。撮影OKのスペースと見れば余すことなく入り込む頭お花畑の我々

3.【道の駅 つるぬま】⇒【道の駅 歌志内チロルの湯】⇒【道の駅 スタープラザ芦別】

 正直に告白すると、前回の函館編、この次の宗谷岬編に挟まれたこの小旅行は、1ヵ月以上経過した今、ほぼ記憶から消えかけている。
 掘り起こそうとしてみても、びっくりするほど画像も少なく、前回に引き続き何やってんだかなあ感が我ながら否めない。
まぁかなり駆け足の道の駅巡りだったからなあ。どうか多めに見てやってくださいまし。

 さて、印象の薄い【ハウスヤルビ奈井江】でスタンプを押したあとは、車でたった12~3分のところにある【道の駅 つるぬま】に向かった。
 ここの道の駅は、大きな道路を挟んで温泉エリアと物産エリアに分かれており、道の駅の看板自体は物産エリアの方を指し示しているのだが、スタンプは温泉側にあるという大変めんどくさい仕様になっていて、スタンプを見つけるまでに些か無駄な時間を過ごすことになってしまった。
もしかすると温泉の方へ人を誘致するための施策かも知れないのだけれど、もうちっと解りやすかったら嬉しかったなあ。
 で、物産スペースの方は大小のプレハブで様々な飲食物を販売しており、なかなかの充実っぷりでした。
 中でも、こちら。

じ、自家製絹豆腐…「こゆき」だとぉー!?
そこらじゅうに散見される亡き愛犬と同じ名前「こゆき」の文字で涙が出る我

 そう。この【道の駅つるぬま】の物産スペースには、豆腐や豆乳を使ったメニューがたくさん並んでいるのだが、そこで出されているお豆腐のブランド名が、何とこの車中泊旅のきっかけにもなった亡き我が愛娘as愛犬「こゆき」と同名だったのだ。それだけで泣いちゃった…。
 とは言えおなかいっぱいだったので、ソフトクリームだけ食べることにした。

こちらが【道の駅つるぬま】自慢の豆乳ソフト

 これがもう、ほんまにうまい!!
豆乳のふんわりとした甘みがほんのり感じられる濃厚なソフトクリーム。何個でも食べられるやつです。
お立ち寄りの方は、ぜひぜひ食べてみたほうがよいですぞ。
 ちなみに、温泉スペースの方はそんなにたくさんの物販はなかったけれど、近隣で生産しているぶどうを使ったジュースが何種類か売っていました。

快く撮影をOKしてくださった温泉のお姉さまに感謝を

 これがねえ、値段も割合リーズナブルなのにパッケージがオシャレで高級感があり、お土産としてピカイチでした。味も良かったらしく好評だったよ!
割れ物の扱いに心配がない方には、おすすめのお土産品です。

 そんなわけで、あと7駅も回らなければならない今回、ここは早々に撤収の運びとなったのでした。

 さて、次に向かったのは【道の駅 つるぬま】から30分弱のところにある【道の駅 歌志内チロルの湯】だ。
 ここは駅名から察するに、温泉に後付けで設置された道の駅だと思われた。とすると、パターン的には多分石狩にある【道の駅しんしのつ】と似たような感じなんだろうね…

 行ってみたら、まぁまぁ予想以上でも以下でもないくらいに温泉メインの道の駅でした。
なので、車中泊民にはぴったりなのかも知れない。
メインルートからは少し外れてる感じのせいか、人けもほとんどなかった。
ここでは目ぼしいお土産品も見当たらなかったので、早々にスタンプを押し、あぁ…これがYouTubeで言うところの「撮れ高がない」って言うやつかぁ…などと思いながら、すごすごと次の道の駅に向かう。

 ここでいったん、作戦会議の時間があった。
実は【スタープラザ芦別】はルートから少し外れた山奥にあるため、今回の道の駅めぐりに入れるかどうかを最後まで迷った場所であった。
 しかし【歌志内チロルの湯】まで来てみれば、芦別までは30分もかからない様子。対して【道の駅たきかわ】までも、ほとんど同じくらい。
 しばらく悩んだ末、どう考えても芦別は他のルートに組み入れるのが面倒すぎる、という理由で行ってみることにした。
 まぁ、こんな無理が効くのもあまり時間を使わずに済んだ道の駅があったからなんだろうね…(言葉を選んだ)

 さて。
【道の駅 スタープラザ芦別】は、結構な山の中にある印象だ。
外観は少し古い感じがするが、中はそれなりに充実していて、わたしの大好きな「ここにしかない」おみやげ物もそれなりに揃っている。

特徴的な外観。

『星の降る里』と銘打たれた芦別だったが、それよりもやはり気になるのはこれであろう。

めちゃくちゃでけえ観音像が山の中腹に屹立しておられる。

昔あった遊園地のCMで見知っていたが、実際に目にしたのは初めてだったこの観音像。かなりのド迫力で驚いた。
巨大建造物好きの夫がさっそく大はしゃぎで「ふもとまで行こうよー!!」と騒ぎだし、道の駅から川を挟んで対岸へと向かったが、なにやらどでけえ宗教施設的なものがあって、観音像の足元までは行けそうになかった。
 ポケモンGOのポケストップもあったようなのに残念!

 あと、この道の駅ではどえれえ発見をしてしまった。
何と、通販とふらのマルシェでしか購入できない「ふらの雪どけチーズケーキ」のハスカップ味が売られているではないかー!!!
これはマジで数々のチーズケーキを食べ歩いてきた我々夫婦の中でもランキングベスト3に入る逸品である。

滅多に見かけない『ふらの雪どけチーズケーキ』のハスカップフレーバー。酸味と甘みとクリーミーさ、そしてハスカップのフルーティーさが神バランスなのだ。

 結論から言うと、これの発見のせいで芦別の道の駅は他のものには目もくれず、早々にスタンプだけ押して退散する羽目になった。
 というのも、これだけは買い逃してはならないからである!!(言い切る)
今買ってクーラーバッグに入れておいたとしても、この猛暑の中で一晩越すのは、冷凍ケーキにとってあまりに危険すぎた。そのため、わたしたちは「帰りにもう一回芦別の道の駅に寄って買う」という狂気の遠回りルートを選択することにしたのだ。
 アラフィフ夫婦の選択とは思えぬけれど、つまりこれがそれほどまでに美味しい罪なチーズケーキなのだとご理解頂きたい。

4.【道の駅 田園の里うりゅう】⇒【道の駅 サンフラワー北竜】⇒【道の駅 鐘のなるまち・ちっぷべつ】

 芦別の時点で、時刻はもう14時も近かったと思う。
この辺から、我々の間には「さすがに一回で10駅は無謀だったんじゃ…」という空気が漂い始めていた。しかも、初日は夕方出発だったしね。
 ともかく、宿泊場所は近隣で一番大きいイメージだった滝川の道の駅にしたかったので、他の道の駅を最短・最速ルートで周り切らねばならない、という想いが若干疲労感を運びつつあった。

 とりあえず滝川は後回しにすることにして、先にお米で有名な【田園の里うりゅう】に向かうことにした。
 スタープラザ芦別からは、約40分。まぁ残りの道の駅も制覇不可能な時間ではない。

 ところで、芦別から滝川方面へ向かう途中で「え!?」と思う建造物を発見した。
 山の上に突如として現れる、立派な天守閣を備えた謎の城である。

草ぼうぼうの謎のお城。かなりしっかり造ってあるのに放置感がすごい。

 本来これが歴史的な建造物であれば、必ずポケモンGOにポケストップかジムとして紹介が出ているはずであった。しかし、ポケGOのマップ上ではこれほどの建造物が華麗に無視されている。
そんなことある!?

 驚いて調べまくってみたところ、これはどうも民間企業が作った人形博物館??的なものだったらしい。
もう使われなくなって久しいそうだが、この令和の世にまだそびえ立っているいる現代の廃城と思うと、なかなかに趣深いものがあるのであった。
 近くをお通りの際は多分一見の価値アリかと思います。

 続いて訪れたのは【道の駅 田園の里うりゅう】
お米で有名な道の駅らしく、お米やお米を使った様々な商品が売られていた。
 中でも気に入ったのはこの『雨竜米揚』という商品。

食べさしでごめんなさい!!あまりに美味しくて慌てて撮った!

 普通のかまぼこの中に、もっちりとした雨竜米がふんだんに練り込まれている。さくもちぷりもちもち…と、食感も楽しい程よい塩加減が、とにかく最高だったのだ。
 時間もあまりなかったため、こちらも早々にスタンプを押し、急いで次の目的地へと向かう。

 お次はひまわり迷路で有名な北竜町の【道の駅 サンフラワー北竜】であった。
 しかし【北竜町】ってカッコいい名前だよね。
英語で言うとノースドラゴン。何らかのRPGに出てくる何かの名前みたい。

 お花のことをよく知らないわたしは、もう夏だからてっきりひまわりは咲いてるだろうと思っていたのだけれど。
通る道すがらには、残念ながら1本たりとも生えている気配がない。
 ええええええここまで来てまた撮れ高ナシなのぉー???などとボヤいていると、突如として目の前にむぬすげえ景色が現れた。

どどんっ!

えぇー!?なにあれなにあれー!?

【道の駅 サンフラワー北竜】は、その名の持つ響きを余すことなく盛り込んだゲートが目印の、実にド派手な温泉施設なのでありました。
うん。撮れ高はこれで充分だったね!!

沖縄にでも来たかと思うほど龍。

 えー。ド派手な外観に反して中は案外地味だったのと、ひまわりの1本もお目にかかれなかったのと、マジでもう次の道の駅やら今夜のお風呂の都合もあり、こちらも早々に後にすることになった。
 とりあえず滝川に至る前にあとふたつ。あとふたつ回れば今回の道の駅めぐりはほぼ目的達成となるのだ。

 北竜町から【道の駅 鐘のなるまち・ちっぷべつ】は、僅か10分あまりで辿り着いた。
どでけえ鐘が出迎えてくれる街で、どうもこの辺一帯は要所要所で現実離れしたファンタジー感が出てくるようである。
 芦別の観音像VS赤平の天守閣。そして北竜の北竜門VS秩父別の鐘。
競うようにして観光客を呼び込もうとした跡が垣間見えるような気がして、微笑ましいような若干苦しいような不思議な気持ちになってしまった。

ちっぷべつで出迎えてくれる鐘のオブジェ。道の駅のそばには鐘を鳴らす塔もあった。

 ここでは、急ぎ足で回ってきた疲れもあり、またしても珍しいソフトクリームを食した。それがこちら。

珍しいブロッコリーのソフトクリーム

 名産のブロッコリーを使用したソフトクリームで、どんな味かと恐る恐る口に運んでみたが、なかなかどうして爽やかな青臭さと、ミルクの甘さが絶妙に引き立てあって地味においしい。
 それに『ぽてとちっぷべつ』という誰ウマな名前のポテトチップスが面白かったので、こちらもお土産用に購入する。
 道の駅として全体的にこじんまりとした印象だったけれど、センスの良さをそこはかとなく感じさせる道の駅なのでした。

5.【道の駅 ライスランドふかがわ】⇒【道の駅 たきかわ】⇒滝川市観光⇒妹背牛温泉ペペル

 もう、ここまで来ると薄々お気づきの方もおられるかも知れないけれど、次に寄った【道の駅ライスランドふかがわ】は閉館直前で、正直食べ物の類はほとんど売り切れていて、何も残っていなかったため画像すらもない。
 自分たちの無理なスケジュールのおかげでおざなりな紹介しかできなかった道の駅も多数ある今回、旅noteをつける身としては大いに反省を要するところである自覚はあります。ごめんなさい!
 あとで調べてみて解ったのだが、ライスランドふかがわのおにぎりはガチで美味しいとのこと。これは本当にいつかリベンジしなければなりませんね…

 とりあえず滝川市の道の駅で車中泊することは決めていたため、まずは腹ごしらえをしよう、という話になった。
 事前調査では人口4万人都市。美味しい食事屋さんもたくさんあるに違いない!と踏んで、駅前の適当な駐車場に車を停めたあとは、歩いてお店を探すことにした。雰囲気的にはその前の函館車中泊旅とあんまり変わらないつもりだったんだよね。
しかし。

何もない。
開いてる店が。

行けども行けどもシャッター街。
しかも何だこのいなてえ感じは!!

昭和に異世界転生したかと思うくらいの風景。
人けもほとんどないと言ってよかった。

 途中、地元民と思しきお姉さんとすれ違ったので「ご飯を食べられるおすすめのお店とか…ありませんか?」と、ピエール瀧のユアレコメンドみたいな勢いで聞いてみたけれど、自信に満ちた素晴らしい笑顔で
「ほんっっっっっとにお店がないんですよー!!」という回答を頂いた。
えええええええええええええ?

 仕方なく、駅周辺をぐるぐるしているうちに、どうも焼肉屋さんだけは開いているらしいことが発覚した。
もうおなかはぺこぺこで疲労もピークに達していたので、とりあえず目に飛び込んできた【焼肉ぴりか】さんというお店に飛び込んでみる。

いやー。
これが大当たり!!

まず接客が気持ちよい!そして肉も質がよい!
久しぶりに本当に美味しいカルビ、臭みの少ない上品な生ラム、本格的なキムチを食べた。

やべえうまさのカルビ
納豆ピビンバは初めて食べたけど美味しかった。途中味変でキムチを乗せてみたらこれまた最高に美味しかったですぞ。

ちなみに画像は撮り忘れてしまったけれど、特筆すべきは牛タン。
梅ペーストを乗せて食べる変わり種が本当にベストマッチでクセになりそう!
おかげで滝川の思い出がかなり良きものになりました。
滝川周辺で晩ごはん難民になってしまった皆様は是非訪れてみてください!
滝川市の【焼肉ぴりか】さんですよ~!

 ご飯のあとは、周辺でよさげな温泉施設を検索し、少し離れていたけど妹背牛町の【妹背牛温泉ぺぺる】まで足を運んでみた。
閉館ギリギリだったけれどスタッフの皆さまは優しくお出迎えくださり、施設もキレイで申し分のない温泉でした。
 昼間の汗を流してすっきりした我々は、やっと【道の駅たきかわ】に戻り、その日の床に着いたのでした。

6.【道の駅たきかわ】~今回の総括

 翌日は、道の駅で『菜の花ソフトクリーム』を食べた。

菜の花に見立てたパウダーがかかっている可愛くて美味しいソフトクリーム

菜の花に見立てた黄色と緑のパウダーに、可愛いハチのアイシングクッキーをあしらった手のこんだソフトクリームで、味も大変良かったです!

 車中泊については、わたしたちの他には4~5台しか見当たらず、比較的空いている感じだった。
ただ、大型トレーラーがね…暑いから仕方ないんだけど、一晩中エンジンをかけっぱなしだったため、網戸を使っていると耳栓なしでは全く寝られず、用意してなかったわたしは大変閉口しました。
準備万端だった夫はぐーすか寝ていたので、これが次回から自分も耳栓を用意するための良い教訓になりました!

 あとは何だろう…結構な衝撃があったかも知れないなあ。
 道の駅をめぐる傍ら、次の町へ行くまでの間に、今回は人口を調べたりしながら走っていたのだよね。そしたら、酷いところではピーク時の10分の1に人口が落ち込んでいる都市などもあり、改めて日本の人口減少の凄まじさを目の前に突き付けられた感じで、背筋がちょっと寒くなってしまった。
 まぁ、自分も子供を持つことができなかったのでね…何ともアレなんだけれども……。そりゃあ行く先々が廃墟・廃屋だらけにもなるよなあ…って感じ。

 わたしたちが住む日高地方は、ほとんどの観光資源を競走馬に頼っているんだけれども、実は人口減少は全体的に3分の1くらいなんだよね。
で、日本でも富裕層に属する人たち(いわゆる馬主層)が大いに関わってくる手前、例えば牧場なんかが廃墟や廃屋を放置しておいたり、草ぼうぼうのままにしておいたりすると「自分が馬を預けている牧場なのに景観が悪い」とか言ったり言わなかったりするためか、まぁ山奥に行っても小奇麗にしている牧場が多くて、あんまり見すぼらしいというか…物悲しい風景が少ないような気がする。もちろん、ないとは言わないんだけれど。

 道の駅巡りは、地域をそのまま映す鏡のように思えてきている。
 元気な道の駅に出会うと、あぁ、まだ北海道は生きてるぞー!!って嬉しい気持ちになってくる。
 コロナも沈静化した今こそ、また活気を取り戻す道の駅がもっと増えて欲しいものですね。
 そのためにも、できるだけ各地域で微力ながらなるべくお金を落としていけるよう、頑張って働いていきたいと思うのであります(という大義名分で美味しいものを食べまくりたいだけ)

 帰路は結局、前日の決意どおりに芦別の道の駅で『ふらの雪どけチーズケーキ』のハスカップ味を3箱買って帰りました!
 途中で寄った富良野では、【富川製麺所】さんでラーメンを食す。

あっさり醤油が美味しかった

 それにしても今回は、つくづく行程を詰め込み過ぎたことが一番反省点となる旅でした。

 やっぱり道の駅旅行は、閉館ぎりぎりや閉館してから訪れるのはナシだね。何も思い出に残らないし、知ったことにならない感じがする。
 今回の反省を活かして、次からは更に快適かつ楽しい旅を目指して精進しようと心に誓った我々なのでした。

それでは、このたびはこの辺で!
次回は日本最北端編で会いましょう~!






 

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