父の洗礼名はペトロ【カトリック信者なんです 4】
カトリックでは洗礼を受ける際に代父、代母をたてなければならないのです。
しかも、信者に限るのです。
照れ屋の父は教会内で洗礼式をすることを拒み、
神父様が特別に自宅で授けてくれました。
その際の代父が私だったのです。
父は屈辱かのように「お前が俺の父って、、」と嫌そうに、仕方なそうに呟いたのを憶えています。
あれから長年、笑い話のようにこの言葉を周囲の人に言ってきましたが、
ふと気付いたのです。
父は映画、『ゴッドファーザー』の大ファンで、しょっちゅう見返してました。人生で何度観たのだろうと思うくらい。
ドン・コルリオーネになりたい。ともしょっちゅう言ってました。
アル・パチーノにも憧れてましたね。
ゴッドファーザー=代父なんですね。
なので、劇中も洗礼式にアル・パチーノが代父として立ち会うシーンが描かれています。
そう、父はなりたかったゴッドファーザー(代父)に私がなったことを嫉妬していたのではないか?と思うようになったのです。
父の洗礼名はペトロ。自分で選んだんですよ。
イエスの一番弟子を。
ペトロは元漁師であったが、イエスから「今日から人をすくいとる事をしなさい」と言って魚網を捨て、イエスに付き従った人。
聖書を読むと面白いことに気づく。
自分の職を捨ててまで信じて従ったペトロだが、
まあ、何度も何度も信じきれなくて、理解ができなくて、イエスに叱責される。イエスもまあまあ短期でよく怒る。
なんで?どうして?イエスの言ってる意味がわからない。と
その度にイエスは「バカモノ!」と言わんばかりに怒る。
優しいだけではないイエスの人間性が見えるとこが面白い。
ペトロも弟子の代表として、民衆の代表として、あえて詳しく教えてください。もう一度聞かせてください。と申し出たのでしょう。怒られることも覚悟して。
聖書にある、ペトロに「人の漁師になりなさい」は表現としてどうかということはあるが、イエスに「教会を建て、天国の鍵を授けるから、地上でつなぎなさい」と
こうして、今のバチカンが造られたのかな。
カトリックの初代教皇はペトロですから。
そんな、洗礼名を選んだ父に思いを馳せながら、、
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