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[ Symbolizm] 象徴の見方:聖都 D.C


はじめに

 本件は、足掛け10年くらい黙っていたDecodeです。旧ブログの一件目の最後にタイトル画像をつけ「もし気付いている方はご連絡ください」と記してから6年ちょっと。今現在まで一通のメールも来なかったので「これは沈黙すべきこと」と思いずっとスルーし続けてきました。下手に広まり多くの誤解を生むくらいなら、沈黙を守る方が良いとの結論に至ったからです。

 しかしながら旧ブログ & noteを通し何年もカバラをお伝えし続けた結果、同じように理解できる人間がちらほら現れました。また、世の中の流れを鑑みたら、このまま黙っていたら失われると思い今回綴るに至りました。ただ、多くの知識を必要とし難解なことに変わりありません。そのため3週に渡り『象徴の見方』で、本件を理解するために最低限必要の知識をお伝えしてまいりました。本件はその総仕上げであり「2記事分のボリューム」です。じっくり腰を据えてお読み下さい。では早速参りましょう!


賢者の言葉

 まずは以下の賢者の言葉をよ〜く思い出してから臨んでください。

 古代の賢者は自分たちの知識が維持されることを、考えられないほど極端にまで確実にしようとした。 彼らは山の表面に彫り込んだり、巨大な像の寸法にそれを隠したりしたが、そのいずれも幾何学的には脅威であった。

 化学と数学の知識は無知な人が永続化するよう神話に隠したり、時間が完全には抹殺することのない寺院の経間やアーチに隠されたりした。彼らは人間の野蛮さも自然の無情さも完全に消滅させることのない記号で書いた。

 今日の人々は、エジプトの砂漠に独り立つ巨大なメムノンや、プランクの段階式のピラミッドを恐れと敬意の念を持って眺める。これらは古代の失われた技術と学問の物言わぬ証言である

マンリー・P・ホール

 伝統を担う職人達が如何にして物質を使い霊的世界を表現するかという課題に立ち向かう。世界中の壮麗な寺院や教会、モスクは、ただその目的の為に傾注された努力の遺産であり、どれもそれぞれの宗教の霊的視点によって形作られる。

ダウド・サットン

 神聖幾何学とは、東洋で言えば風水、西ヨーロッパで言えばレイラインのごときものである。大地と星の魔術的な力を召喚し、首都の繁栄と永続を願った、古代の都市設計術のことである。これには、神聖幾何学に加えて、各種のシンボリズム、呪符、並びに魔術装飾の技術が採用されていた。古代から近年にわたって築かれた多くの伝説的な首都は、道の配置から建物の装飾まで、どれひとつとして「意図」の込められていない部分はないと断言できるほど、完全に呪術的なレイアウトを誇っていた。中国の長安、北京、日本の平城京、平安京のマジカルな構造を引用するまでもないことである。

荒俣宏

 ヨーロッパで再興された古代エジプトの神聖技術(ピラミッドを築き上げた神秘の建築術)は、フランスのフリーメイソンを介してアメリカ合衆国に伝達され、フランクリンやワシントンら啓明的フリーメイソンによる「理想都市建設」を実現させたのである。

荒俣宏

※魔女の付け足し。
「フランスのフリーメイソンを介し、ブリテン島を経由してアメリカ合衆国に伝達」

「待ってください。つまりそれは......占星術のようなものだと?」

「その通り。今日の星占いとは違うがね。」

手が上がった。「建国の父たちは占星術を信じていたって事ですか?」

ラングドンはニヤリと笑った。「大当たりだ。ワシントンDCの中心部では世界中のどんな都市よりも、建築物に占星術の印が ( 十二宮、星図、占星術に基づいて特定の日時に据えられた礎石と言ったものが )数多く発見できると言ったら?憲法起草者の半数以上はフリーメイソンで、星と運命が密接に結びついていると固く信じ、新世界を打ち立てるにあたって天の配置に細心の注意を払ったんだよ 」

ダン・ブラウン「ロスト・シンボル」から抜粋

 以前の動画では、DCに描かれた逆五芒星の意味をDecodeしました。建国の父の半数以上がフリーメイソンでしたから、こうなるのは当然のこと。ただ、この動画では幾何学的Decodeはお伝えしましたが、星については一切触れておりません。そこが「ポイント」であり「魔法」であり「黙っていたこと」なのです。

 本件でDecodeするのは、「ホワイトハウス・ワシントン記念塔・議事堂」の3つ。これらの建物に、どのような魔法がかけられたのかを理解すれば、「こう言うことが本当に行われているのだ」と理解でき、また他の場所を見る時の参考例・予備知識となります。

 以前にわたくしが「ヘリアカルライジング」についてツイートした時に、知った風な人が「支配層は現代の星空を加味していないから無意味」とのコメントを頂戴いたしました。わたくしは「それはあなたが知らないだけ」と返したかったのですが、面倒なのでスルーしました。「自分は知っている」と思い込んでいる人に何を言っても無駄ですから。あちらを"自分より劣っている"と見下すから本質が見えぬままなのですそもそも、古代の星の知識を有し都市計画という規模で実行する人々が、星の知識に限らず、すべての知識において一般人の我々より劣っているはずがないんですよ。

それを本件でお見せします。

唯物論者で無神論者のわたくしが

神話や星を語る意味がご理解頂けることでしょう。


巨大な見えないピラミッド

 全体像から参ります。上記のようなDCの画像が出回っておりますが、こんなもんじゃありません。考え方は合っておりますが規模と緻密さが違います。前記事の復活した冥王オシリスの形を思い出して下さい。

 「正方形に1点を加えた5点のピラミッド」は「現世に復活したオシリス」。まずはこれをDCに当てはめます。これ簡単に当てはまるんですよ。

 なぜならDCは異常なくらいきっちり正方形でできていますから。

 しかも正方形の各頂点は正確に東西南北を示します。まるでギザのように。更に、この正方形の一辺の長さをkmで表すと「16.0934km」であり黄金比「1.61×10」の近似です。正方形だけを見ると「女性性」の象徴ばかりが目立ちますが、現世に復活したオシリスの姿を理解しておりますと、正方形で女性性、見えないピラミッドで男性性を象徴し「対の二元性」を示していることが分かります。この「二元性」を念頭にお進みください。

因みに、DCとGIZAの正方形はちょうど45°ズレています。
合わせると八芒星になり、古き女神の象徴と重なります。
Washinton D.CをGizaの反射または対にしたかったのでしょうね〜
8についての詳細は「As above So below」の「8」の項を参照して下さい。


二つの中心

 中心がややずれておりますがそれも意味があってのこと。まず正方形の"対角を結んだ中心"から。そこには米国最古の美術館「AMA」があり、同じ緯度上のすぐ隣が「ホワイトハウスの中庭」です。↓

以下のような位置関係。赤いラインの交差部分が美術館。

前述の地図の"都市計画上"の中心に位置するのは「議事堂」です。↓

ではまず都市計画上の中心の
議事堂にかけられた魔法からDecodeしてゆきます。


連邦議会議事堂

地の話

 1793年9月18日、合衆国連邦議会議事堂の礎石が初代大統領ジョージ・ワシントンによって置かれました。この絵画はその時の様子を記したもの。建築物のはじめの一手とも言うべきこの作業には、とても大切な意味があります。

 この「立方体の石を置く」と言う行為の象徴解釈は、「地下の冥界から光の世界への誕生」「母なる大地からの誕生」を示します。立方体の石は「闇」や「冥界の神々」を象徴します。つまり、「礎石を置く」という作業は、冥界の神が母なる子宮から地上に現れる一歩目を意味します。イメージ的には以下のよう。

獅子頭のクロノスの形をしたミトラ』でご紹介した象徴画にも、同様の象徴がありましたでしょ?アイオーンの足元の地面から飛び出した黒い石。

 また、中世のシンボリズムでは、地下礼拝所は「隠された」「秘密」「未知」などに関連し「暗部」を、地上に建てられた教会は「光」「意識」などに関連し「天界」を示します。更に深いシンボリズムでは、「暗く月にゆかりのある」地下礼拝所は「女性性」の、その上に建てられた「太陽にゆかりのある」建物は「男性性」の象徴です。

 冥界の王の復活には、天の神々の配置も大切です。この復活した冥界の王で示される建築物に、天の神々の祝福を与えなければなりませんから。換言すれば、建物の一手目である立方体の石に神々の力を与えると言う事です。では話を天の神々に移します。


天の話:1793.9.18

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