創作活動と低用量ピルの関係
~低用量ピルが思考や精神に及ぼす影響~
アートや創作活動をする女性が
体調管理のために低用量ピルを服用することを
否定はしません。
あくまでも私個人の体験です。
自分がもともと、周期に疑問があり
標準とされる28日周期にしたかったことや、
実際に服用していて「生理楽になった」という女性が
身近に存在していたこと
低血圧で貧血気味の体質が改善され
よりパワフルな人生が送れるのでは?という期待
髪や肌が綺麗になるという情報もあった
あとは、単純に好奇心
いろいろあってしばらくの間
低用量ピルを服用していた時期があります。
最初に産婦人科で売ってもらった薬はマーベロン
だるい、眠い、頭がボーっとする、食べられない
などの副作用がいつまでもあったので
いくつかの銘柄を渡り歩き、
最後の数か月は「ヤスミン」を愛用していました。
WEBショップで買っていました。
ほんとは産婦人科でもらうのが規則なんだけど
それだと一度に一か月分しか出してくれないし
病院によってはそこそこの値段になりますが
ネットで3か月分とか6か月分とかまとめて購入すれば半分もかからない。
年上の友達が
「新宿歌舞伎町などの、風俗嬢たちがよく利用している産婦人科医院へ行けば、半年分のピルをお買い得価格で出してくれる」
と教えてくれたこともあったのですが
やはりネットの方が手軽だった。
ブツはいつも、小さな段ボール箱に入れられて
シンガポール経由で届いていました。
結論を言うと
(使用の最中ではなく、後から振り返っての感想ですが)
低用量ピルは
自分の内面
思考や創造性にかなりの影響を及ぼしていて
どちらかというと悪影響だったように思えます。
そんなこと言うなら、服用中に描いた絵と
服用をやめてから描いた絵と、両方見せてみなさい
と思うかもしれませんが
私がピルを服用していたのは、
服作りを学んでいた頃で
その頃イラストは描いていません。
なので目に見える形で対比を示すことはできません。
あるとき、知り合いの女の子から聞いた話ですが
「彼氏が避妊具を使うことをイヤがっており、避妊のためにピルを服用してほしいと言われた」と・・・
ピルの服用は女性が自分のために選択すべきことなので
避妊のための服用を、男性の側から軽々しく提案することはもちろん、
たとえ女性の意志であっても「彼のために使う」という考え方は
ちょっとどうかと思います。
「とりあえず服用してみて体質に合わなかったらすぐやめればいい」と思うかもしれませんが
「倦怠感や食欲不振などの副作用が治まるまで数か月かかる」
「薬の種類が体質に合わないだけで、別のメーカーの品に変えたら良くなる可能性がある」
などの定説もあり、やめる・やめないの判断は簡単ではありません。
数か月単位で生活の質が極度に低下することもありえるわけです。
説明書にあるような、
体調に影響するということだけではなく
私の体感では、人格というか
人間そのものが変貌しました。
いいことがあったとすれば
低用量ピルを服用していた間は
女性の気持ちがわかりました。
女が男に恋愛感情を持つとは、こういうことなのだ
愛されたいというのは、こういうことなのだ
恋愛感情と性は女性の中ではこのように密接に絡み合っているのだな
恋愛にまつわる嫉妬とは、独占欲とは、こういうものなのだな
怨みや被害者意識とはこのように生まれるのだな
そういったことが、とてもよく理解できたのです。
なぜピルを飲んだら理解できたのか?
もともと自分に欠けていた、なんらかの脳内ホルモンが
人工的な形ではあっても、補填されたからなのか?
そのメカニズムはよくわかりませんが
とにかくそのとき
世間一般的に「女」「女の子」といわれている生き物に
自分自身が、心からなりきれたし
スリリングな「女の人生ゲーム」みたいなものに
ちょろっとでも参加できた気がします。
残念なのはそのときの私からはスリルを楽しむ精神性が消えていて
ただとても従順で、忍耐強く、臆病で、警戒心が強かったこと。
もちろんそれまでも
自分では普通の女のつもりだったから
あえて「女になりたい」なんて思ったこともなかったですが
実際に「女心」を持った時
それまでの自分が何もわかっていなかった
女性の心なんて何一つ理解できていなかった
ということがよくわかりました。
しかしその女心というものも
薬品の力で作り出された
借り物に過ぎなかったからなのか
どうもフィット感が悪く
なんともちぐはぐな感じ
異星人の心臓でも移植されたような
別人が憑依しているような?
うまく言葉にすることはできませんが。
ピルをやめたら
そんな女心はたちまち私からザザーッと剥がれ落ちてしまい
本来の自分に戻ってゆき、
アホに、逆戻りした。。
とにかく低用量ピルは
社会性や適応力を高めてくれる一方
創造性とはどうも相性が悪いというのが私の感想で、
あれは、単純労働に従事し、つくられた価値観に従った男女関係に適応させるためのもので
女という名の不揃いな野生生物を
科学技術の力でねじ伏せて均一化し
より効率の良い労働力(&妻&母親)へと変換するために
資本主義社会が生み出した発明品の一つである
と思います。
最初に言ったように、
これは服用している方への否定でも非難でもなくて
ただ「私がそう感じた」ということです。
(日記20170113)
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