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【水野南北】先人の言葉に学ぶ食と考え方~食は命なり~

先人とは、読んで字のごとく「先の人」。

それはつまり
僕たちよりも先に歩んだ人のこと。

体調を崩して、食べ物の大切さに気づき、食事を変えて、試行錯誤しながらも体質を改善し、より良い人生を歩んだ先人がいます。

そう。
現代を生きる僕たちと同じように悩みを持っていた、いわば先輩です。


そんな先人たちは
食を通して、より良く生きるための「言葉」をたくさん残してくれています。


自分よりも先に、より良い人生を目指して歩いた人の言葉は大きな力を与えてくれます。

それは経験者だからです。

当たり前といえば、そうですよね。


もし、あなたが元気に毎日を過ごすために食事を見直そうとしているのなら、知っておくべきことがあります。

それは、食事改善や体質改善は時間がかかるということ。

今日やって明日変わるというものではないです。

続けてゆく必要があるし、
その継続自体がつらくなることもあるかもしれません。

でも、もしその道中でつまづいたり、疲れたり、迷ったりしたとき

その道標となるのが「先人の言葉」です。

実際に、僕自身もいくつもの先人の言葉に出合って、体質改善がとてもうまく進みました。

もちろん知るだけではいけないとも思います。

実践を通して、その言葉を深く感じてゆく必要があると思うんです。


食べものが運命をつくる

食にまつわる有名な言葉に

「食は命なり」

というものがあります。

聞いたこと、ありますか?


これは
食べものが身体をつくり
食べものがその人の運命をつくるという意味です。

江戸時代中期の観相学者、水野 南北(みずの なんぼく・1760年-1834年)の言葉です。

水野南北は「節食開運説」を唱えた人物で、日本一の観相家といわれた人です。


まずは、そんな水野南北のストーリーを簡単にお伝えしますね。

※こちらの本を参考にさせていただきました。
とても読みやすいので、おすすめです↓


水野南北は幼くして両親を亡くし、叔父夫婦に育てられました。

素性が悪く、酒と博打と喧嘩に明け暮れていましたが、18歳のとき、酒代ほしさに強盗をし、とうとう牢屋に入れられました。

しかし、このことが南北が観相学に進むきっかけとなります。
観相学とは、今でいう占いのようなものです。

観相学・・・顔だちや表情から、その人の性格・気質、また才能を判定しようとする学問のこと。人相学。

コトバンクを参照


南北は、牢屋の中で生活していて、あることに気づきました。

それは、罪人たちの顔と一般の人たちの顔には違いがあることです。


そう、人には人相があることを知るのです。


牢屋から出た南北は、大道易者に自分の人相を見てもらったところ、なんと、次のように言われてしまいます。

「あなたの顔には死相が出ている。残念ながら1年は生きられないだろう」

ショックを受けた南北は、自身の運命を転換するために禅寺へ出家を願い出に行きます。

しかし、その願いは受け入れてもらえませんでした。

南北の顔を見た僧侶は、寺での修行は難しいと考え、

「1年間、麦と大豆だけの食事が続けられたら弟子にする」

そう伝えました。


そこで南北は、なんとか禅寺で修行をして助かるために、素直に食を節することを実践します。

言われた通りに麦と大豆だけの食事を真面目に続けた南北は、1年後に易者と再会しました。


すると

「不思議なことに剣難の相が消えている。なにか大きな功徳を積んだのか?」

と聞かれ、麦と大豆だけの食事をしていたことを答えると

「食を節することは天地に陰徳を積むことであり、それにより相が変わったのではないか」

と、死相が消えていることを告げられました。


それを機に、南北は禅寺への出家へ願い出るのではなく、自ら観相学への道を進み始めます。

次第に、人の相を見れるようになってきた南北は、観相学を極めるために散髪屋の見習いを3年勤め「頭の相」を研究。

風呂屋の三助を3年、火葬場の隠亡焼きを3年して「体の相」を研究しました。

その後、観相の修行を続けた南北はついに悟りを得ます。

「命こそが運なり。食こそが命なり。すなわち食こそが運なり」

そう。
この「命」というのは、生命という意味だけでなく、運命という意味で使われいるのですね。


「黙って座ればぴたりと当たる」

そうまでいわれた南北の観相は評判がひろまり、ついには江戸随一の観相者と呼ばれるようになりました。

そして、南北の教えを請いたいという門下生は後を絶たず、その数は1000人に上ったといいます。


水野南北が伝えたかったこと

そんな南北が1番に伝えていたことが「摂食」でした。

「食を節すれば運命が開ける」

水野南北は、運の良い人には共通している特色があると言いました。

体の相を研究していたとき、何人もの死体を切り開いて、運の悪い人は胃や腸の色ツヤが悪いことを発見したのです。

運の良い人と悪い人の相の違いが、その人の食生活と関係していることを知った南北は「食は命なり」という結論に辿り着きます。


人間の欲望のなかで、もっとも強いものの1つが「食べること」です。

まるで
その欲望をいかにコントロールするかが、運命を切り開いていくポイントであるかのように、南北は食を節することを強調しています。


昔から「腹八分目に医者いらず」という言葉がありますよね。

実は、この言葉の続きがあることを知っていますか。

「腹八分目で医者いらず。腹六分目で老いを忘れる。腹四分目で神に近づく」

だそうです。(これはヨガの教義とかいう話です)


また、医聖ヒポクラテスも

「満腹が原因の病気は空腹によって治る」

という言葉を残しています。

ヒポクラテス・・・紀元前460年ごろ - 紀元前370年ごろ。古代ギリシアの医者。西洋医学に大きな影響を与えたことから、「医学の父」「医聖」「疫学の祖」などと呼ばれる。

Wikipediaを参照


水野南北に限らず、世界各地で先人が「食べ過ぎ」を注意しているわけです。


現代は飽食の時代といわれています。

暴飲暴食が体に悪いことは誰もが分かっていることですよね・・・


自らの運命を切り換え、摂食の大切さを伝えた南北は、食べものが身体をつくり、その人の運命をつくっていることを誰よりも実感していたのかもしれません。


幼くして両親をなくし、素行が悪く、周りから軽蔑され、鑑別所に入り、ついには1年の命しかないと告げられた青年は、食を節することで運命を切り替え、多くの人に慕われて、74歳まで健康で長生きしました。


食を変えれば体が変わる。
心が変わる。
そして、運命が変わる。

水野南北の残した言葉は、「食と健康」という括りを飛び越えた価値ある言葉だと思います。


食をコントロールすることができれば、人生を整えることができる。

食なんか何を食べても同じだよ!

と投げ出さずに、
食を大事にしていきたいですね。



あるとむ



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