あるまなつ

あるまなつ

最近の記事

過去と現在と未来

 ある一定の時間を遡ってみることは、人間にとっては有効な自己逃避の方法になりえる。少なくとも、今の自分がどうしてこんな気分に陥っているのか、その参考ぐらいにはなる。  例えば僕が毎日のように吐き気と頭痛に悩まされていても、それを未来や現在に投影してみても、おそらく原因はわからないままだからだ。

¥300
    • 僕的演劇論 その1

      僕なりにここ最近の備忘録も含めて現在の考えを記していこうかなと。 お芝居について、とりわけ演技についての考察を書いていきたいと思います。 今回は「基礎」とは何だろう?と言う事を書いていきます。 そもそもお芝居、演劇って何でしょう? 例えばそれは【総合表現】なんて言葉で語られたりしますが、何が【総合】なのでしょうか? 昨今の、いわゆる小劇場演劇も含めた現代日本演劇を見ていると、その色合いはかなり偏った形で表れているようにも感じます。 例えばエンターテイメントを軸とする

      • 最近のネット内議論への考察

        ここ最近。SNS(僕が確認しているのはTwitterです。)でいろいろな議論が飛び出していますね。 わかりやすいところで、政治思想について、表現の自由について、パワハラ等のハラスメントをめぐる労働について、フェミニズムを中心にしたジェンダー論について……etc 色々と思うことがあったので僕なりに考察したことを記していきたいと思います。 はじめにですが、特にきっちり記事としてというわけではないため、取り留めない部分がある事、社会学・政治についてはかじった程度であり一部曲解

        • 早朝の寒空に滲む橙

          出張の日の朝。 いつの間にかずいぶん日が短くなったものだと驚いてしまう。 空気も乾いていて呼吸をするたびに白く重たそうな息が口から洩れる。 毎週の事で、僕はちょうど日が昇り始めたころに家を出る。 まだ暗い空、真っ白い蛍光灯に照らされるバスの車内に入ると、どこか知らない場所に向かっているような気分になる。 だからなのか、なんだか眠たくもないのにうつむいて目を閉じてしまう。 駅に近づくにつれてぽつりぽつりと車内に人の気配が増えていって。 顔を上げたときには通路に人がいっぱい

          感想文第二弾「FACTFULNESS」

          感想文。前回は演劇だったんで今回は本です! とは言ったものの。書店の目立つ位置に置かれていたり、何かと紹介されていたりで、今更感のある本なのですが、著/ハンス・ロスリング「FACTFULNESS」について内容については最小限に、思ったことをまず書いていきたいと思います。 世界について、10の本能と戦うためのすべを教えてくれるこの本は、おそらく読んだ人の八割に新しい風を送ってくれる素晴らしい書籍です。 本題ですが、この本の一番の特徴。というか……押さえておかなければならい

          感想文第二弾「FACTFULNESS」

          時速1700Kmで動く世界の中で

          このごろ、僕はよく新幹線に乗る。そのスピードは240Km程らしい。 最新の車両なら400Kmとか500Kmとか出るらしいから、今となっては大したことないなと感じてしまう。 それでも、車よりもずっと短い時間で僕を目的地へ運んでくれる。これは凄いことだ。と、僕は思う。 きっと開発時や、初めての運行の際にはとてつもないドラマがあったのだろう。と車内から思いをはせてみた。 とは言ったものの。僕が車両に乗り込む際に考えることはそんなドラマなんかじゃなくて、財布か鞄に、はたまたジ

          時速1700Kmで動く世界の中で

          感想文第一弾「さよならオフライン」by蒼天の猫標識

          アウトプット大全に影響されて、なんでもいいからダラダラとアウトプットをする習慣をつけることにした。 色々と感想を書きたい書籍はあるのだけど、まずは直近で観たお芝居について書いていこうと思う。 さよならオフライン 名古屋を拠点に活動している蒼天の猫標識と言う団体のお芝居。 ざっくりとあらすじを言えば。 あるオンラインゲームのサポートが終了間際と言う事で、10年前に遊んでいたメンバーが、最後にまた集まろう。となったところから始まり、10年の間に起きたことなど、話していく。

          感想文第一弾「さよならオフライン」by蒼天の猫標識

          ここ1年くらいのアウトプット

          これが自分自身だ。と信じて疑わなかった僕の外郭と言うものが……いや、それはただの枠に過ぎなかったのかもしれない。それでもこれが僕だと思っていた、僕自身を形作るために必要であった型が粉々になって、そこからあふれ出したドロドロの液体みたいな僕自身の目の前に見えたのは、大量の本と、まるでアメリカのアニメーションのチーズの様に穴だらけの「今までの僕」の古ぼけた肖像だけだった。 まず最初に、とりあえず僕自身の事を話しておいた。これと言ってドラマティックなことがあったわけでもないけれど

          ここ1年くらいのアウトプット