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側弯症の治療 手術療法をナンセンスだと考える理由
【はじめに】
簡単な自己紹介
あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。
枚方市の体操教室では、ミドル世代シニア世代の姿勢矯正と歩き方矯正トレーニングを行っていています。
生徒のほとんどが、脊柱側弯をお持ちです。
姿勢トレーナーになったのが、元の職業のパッケージデザイナーの経験です。材料として使用していた段ボールの性質は、人体を考える上で骨格や筋肉の役割や性質によく似ています。
上の記事で、人体を神様の設計した構造物として考えることで、骨格や筋肉のへの理解が深まることを書いています。
この記事では、この観点から考えた側弯症手術について書いています。
側弯症とは
脊柱が側方へ歪み、そのうえ、ねじれも加わる病気とされています。
医療の側弯症治療
現在、医療で行われている側弯症治療は次の通りです。
1、経過観察(側弯症が25°未満の軽いカーブ)
2、装具治療(側弯が20°~45°程度の中等度)
進行を防ぐために、成長期の身長の伸びる時期を側弯症コルセットで骨盤から胴回りを固定する治療法です。
3、手術治療
医療では、高度の側弯症を矯正し進行を防止できる唯一の方法とされています。
【医療における側弯症治療の手術療法】
医療が行う側弯症治療の手術療法
医療の側弯症治療は、コルセットによる装具療法か手術療法です。どちらも固定療法で、弯曲している背骨をコルセットを巻いて固定するか、金具で背骨自体を固定するかです。
実際どのように、側弯症手術が紹介されているのか、ホームページをスクリーンショットさせていただきました。
下は、大阪市立総合医療センターのホームページの手術療法の紹介です。
![](https://assets.st-note.com/img/1735135065-UWNc8rRLi74MXQhtT6d1al5K.jpg?width=1200)
側弯症手術の技術は、日々進化していて真っ直ぐだけでなく、脊柱の生理的弯曲に近い三次元的な固定方法も可能になるそうです。
成長期の突発性側弯症では、固定した金具を抜針する、金属撤去の抜針手術も選択できるようになってきました。下記は、日本脊柱変形協会ホームページで整形外科の先生が金属抜去の手術について、メリットとデメリットについての詳しくお答えされていたので参考にさせていただきたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1735135503-lkeiyMfzDmJA7aCKuoHBrp60.jpg?width=1200)
側弯症治療の手術療法の気になる点(抜粋)
①進行は少しずつではありますが、数十年の経過でさらに大きな彎曲となり、肺、消化器などの不調、腰痛、腰曲がりによる種々の身体的・精神的苦痛の原因となる可能性があります。
②入院期間は概ね2週間程度で、術後約5-6か月間運動を制限してもらっています。
③骨移植術を行い、骨がしっかりとした(骨癒合)した後に金属の抜去が可能となります。したがって、手術後2年以降に金属抜去を検討される施設が多い
④抜去のメリットとして、金属に関連した有害事象(折損や金属アレルギーなど)の軽減や手術で固定を行った部位での骨質の低下を軽減させる可能性があります。
⑤金属抜去のデメリットとして、抜去後もとに戻ったり(矯正損失)、金属抜去直後は手術部位の強度が低下するため、予期しない脊椎骨折などの合併症が生じることがあります
〈①~⑤を要約すると〉
①について
背骨の弯曲は進行すると、いろいろな問題を起こす可能性がある
(側弯症は進行すると大変という事)
②について
入院と術後の運動制限期間、これ以前のコルセットの期間を含めても制約を受ける期間が長い
(手術を選択することで運動制限などの制約機関は半年以上)
③について
金属抜去は手術2年後以降で、骨融合して背骨が固まったら可能
(2年もの長い期間固定して、骨が固まるのを待つ必要)
④について
抜去のメリット ・金属に関連した有害事象に対応
・手術で骨質が低下を軽減
(メリットと言うより金属での有害事象と手術で骨質低下があるという事)
⑤について
抜去のデメリット ・抜去後もとに戻る可能性
・手術部位の強度が低下し脊椎骨折の可能性
(もとに戻る可能性がある上に、骨折する可能性もあるデメリットだらけ)
〈側弯症手術の紹介でわかること〉
側弯症は進行するといろいろ問題が出て大変だけど、手術を選択しても大変だしデメリットが多すぎです。
【人体構造で考える手術療法のナンセンス】
構造物として見た骨格
はじめに紹介した記事のように、人体は神様の設計した構造物で、そのままが完全体だと考えてみてください。
背骨の構造は、人体の他の部分と最も違う特徴があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1735139246-9th2DoMCkWgQOcxvN4VPfe0q.jpg?width=1200)
背骨の形状は、椎骨がいくつも重なっています。椎骨は複雑な形ですが、椎体という円柱状の部分が椎間板のクッションを挟んで重なっています。
椎骨の一つ一つが微妙に形が違っていて、重なって積みあがっています。
突起した部分で動きは制限されつつ、連なって動くことで可動域が保証されています。この可動域は、椎間板が十分でないと動きが制限され、後ろの棘突起が当たって欠けるといった骨折することもあります。
神様の設計意図を考えると、背骨はある程度の制限を作ったうえで可動するための形をしています。
(ある程度の制限を持たせていることについては、稼働しすぎるとコントロールや背骨としてのまとまりが無くなってしまうことが考えられます。)
背骨の構造を支えて活かす筋肉
背骨を大きく上下に支える筋肉は、脊柱起立筋と言われ長さの違う複数の筋肉が重なってできています。
側弯症の弯曲した背骨では、この支える筋肉は上手く機能しないことが考えられます。
脊柱起立筋のような大きいな筋肉以外にも、一つの椎骨ごとに繋ぐような多裂筋やもっと短い回旋筋などがあります。側弯症のような背骨が弯曲した状態では、この小さな筋肉が不規則に凝り固まった状態が考えられます。
これらの背骨を支える筋肉は、左右や前後にたわませて動かすことで、筋肉が健康で役割が保たれます。
側弯症の歪んで動かない状態では、この運動が左右や前後で対称に行えなくなり難しくなります。
しかし、側弯症手術で真っ直ぐ止めてしまっても、維持することはできません。そして、立体的に3次元的に背骨を固定したとしても結果は同じです。
高齢者に見られる脊髄損傷
高齢者に多い印象のある円背姿勢は、背中の真ん中や真ん中から少し下で脊柱の圧迫骨折が起こります。
この圧迫骨折は、丸い背中(背骨の弯曲)で起こる時は、椎体が部分的に押しつぶされて起こります。
側弯症では非対称ですが、似たような条件から骨折が起こる可能性があります。
しかし、圧迫骨折は弯曲した背骨に限ったことではありません。比較的、姿勢が良い印象の真っ直ぐな背中でも、腰椎部分で骨折は発生します。
この骨折が発生する時の共通点は、動かない背骨であることです。弯曲していても真っ直ぐでも動かなくなった背骨は骨折リスクがあるのです。
理由は、血流が悪く骨質が落ちることや、動かせないためにリスクがある場所ほど筋肉が落ちやすいためです。
側弯症手術で長期間固定した背骨は、骨が老化する状態を意図的に作っているよう思われます。
太陽光で劣化したプラスチックの棒など、圧がかかるとパキッと簡単に折れてしまうような光景が思い浮かんで仕方ありません。
【強度の違いが起こす骨折の誘発】
パッケージデザイナーの経験から
自己紹介で少し触れたように、段ボールを使ったギフトケースの設計をしていたのですが、新人の頃に、箱の強度をどうするかという会議に参加させてもらうことがありました。
課長と先輩社員と5人ほどで、集まって「箱の同じ場所で折れてしまう実験結果を受けて、折れないためにどうするか」と言う、案を求められました。
新人だった私は、折れる場所にだけ補強するように貼ることを提案しました。課長には、「黙ってて」と言わんばかりにまるで相手にされませんでした。
後から、先輩が説明してくれたのが、部分的に補強して、一つの面で強弱が生まれることで、そのままの時よりもっと折れるきっかけに作ってしまうことを教えてもらいました。
相手にされなかった理由は、絶対に選んではいけないという共通認識が、先輩たちには経験上の常識としてあったという事なのです。
この時に提案した、私の安易な対処法の構図が、手術療法と重なるのです。
人体と物体の違い
ずっと、手術療法について大丈夫なのかな?あの状況と似ているのにと、思う気持ちがありました。
ただ、違いとして絶対的に、血が通って肉がある人体と一緒に考えていいのかという事でした。きっと、手術することで、運動もしやすくなるのかもしれないと思っていたのです。
最近になって、側弯症手術が背骨を動かない棒のように、骨融合させることが目的だと知って、物体に近付けようとしていることに驚きました。
この記事を書いて、側弯症手術を有効な治療と考えていいのか、今一度考えて欲しいと思いました。
【運動で治せる可能性を信じて】
側弯症の構造を考える
私の娘は、重度の側弯症です。娘のために始めた、側弯症改善のための体操方法で、今、ミドル世代シニア世代の側弯症姿勢の改善のお手伝いをしています。
私の考える体操法では、側弯症の背骨を解す準備運動に時間を使います。
背骨を解す時に考えるのは、弯曲した状態に似た構造物を思い浮かべることです。
蛇のように解ける可能性は無いか、立体的に巻き込むように折られた折り紙のように解けるのではないか、ヒントになるなら何でも参考にします。
「側弯症をなおす」定義
医療で言う「側弯症を治す」定義と、運動療法でも「側弯症をなおす」定義は、まちまちです。
患者側にとって、一番求めたい、本来の背骨に戻すことを、原因不明の病気としていることで、諦めて選択の幅を狭めていませんか?
進行することで、数々の苦痛を伴う側弯した背骨は、縺れた状態でややこしいですが、解いて戻すことが出来るはずなんです。
それが、長期に期間がかかったとしても、手術治療での時間より有効になるのではないかと考えていただけませんか。
背骨は動くための構造をしています。動かない背骨を選んだ瞬間に、神さまの設計意図から外れてしまいます。どこかに支障が出るはずなのです。
人体の構造では、背骨が動くことで調整すること、動くと止めるを選んで使いこなせることが理想であるように、設計されているんです。
実際に、6カ月間で70代の高齢の方で、諦めていた後弯症が『あるくんメソッド』で、ここまで変われました。コルセットは使用していません。
これからもっと、理想に近付けるように継続していただきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1735227133-Qbe9fZodUhyRjak08L6mG52l.jpg?width=1200)
本気で、理想を求めることでしか側弯症はなおすことはできないと思っています。
成長期なら尚更、早くなおして、骨を丈夫にする必要があるんです。背骨は動く形をしているんですから・・・。
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